11/1 宮古島「税」のカレンダーの運用が始まりました!

【沖縄県納税貯蓄組合連合会優秀賞】未来へつなぐ思いやり 宮古島市立下地中学校 根間 萌英

 「税金」と聞いても、あまりピンとこなかった私。私は学生で、買い物をする時に消費税を支払うくらいで、税金の種類や使われ方を深く考えたことがなかった。

 そんなある日「児童扶養手当」の文字が書かれた郵便物を目にした。母にたずねると、母子家庭が受けられる手当のことだと説明してくれたが、私は更に詳しく調べてみることにした。児童扶養手当は、ひとり親の児童の育成において、生活の安定と自立を支えることを目的として支給される手当のことで、このお金は税金でまかなわれている。私がこれまで何不自由なく生活できているのは、一生懸命働いてくれている母や、祖父母などのおかげでもあるが、税金にも支えられていたことを知った。また、私が住む宮古島市には、こども医療費助成制度があり、0才から中学卒業まで、通院や入院にかかる医療費の助成をおこなっている。母は、このような手当や助成金があるから私を育てられているし、本当に感謝していると話してくれた。この出来事をきっかけに、私は税金というものを身近に感じ、興味をもつようになった。

 これまで、学校や公共施設、道路や信号など、目に見えるものに税金が使われていることは知っていたが、私達の健康や生活を守るために使われる社会保障費など、目に見えないことにも税金は使われている。私が学校に通い、部活に打ち込むことができているのは、家族だけでなく、多くの人の支えがあるのだと気付くことができた。そして、改めて、納税者への感謝の気持ちを忘れてはいけないと感じた。

 税金は、私達が安心、安全に暮らせる社会を作るために必要なものであり、思いやりの心で成り立っている。これからの社会を担っていく私達が、もっと税に関心を持ち、考えていくことが大切だ。将来、税金を納める立場になった時、これまで私が受けとってきた思いやりを、つないでいける大人になりたい。