<第3章> 第4節 与えることから始まる、幸せの循環

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第3章 – 人生を切り開く
~本当の自分を知り、本当にしたいことをする~

第4節 与えることから始まる、
幸せの循環

人は、つながりの中で生きる

もし無人島にひとり放り出されたら、あなたはどうするでしょう。どんなにサバイバル技術に長けている人でも、生き延びられるのは最初のうちだけかもしれません。物理的に生命をつなぐことはできても、深い孤独感にさいなまれ、何をしたらいいのかもわからなくなり、心身を蝕まれていくに違いありません。人は本来、ひとりでは生きられない存在なのです。

なぜ私たちがそのように設計されているのか。それは、自分を生かすため、そして魂のメッセージに従って自他ともに幸せになる生き方を探すためなのでしょう。本当の自分を知り、本当にやりたいことを見つける。それは最終的に、この世界で自分を生かすことにつながっていきます。せっかく情熱を注いで習得したことを世の中に活かさなければ、それは単なる自己完結で終わってしまいます。そうすると不思議なことに、人からも受け取ることが難しくなってしまうのです。

与えることと受け取ることの調和

人生は一人ひとりのものですが、大きな目で見れば、世界はひとつの調和の中で成り立っています。つまり、自分が「与える」からこそ、人から「受け取る」ことができるのです。よく「見返りを求めてはいけない」といわれます。しかし、自分が与えてはじめて人から受け取ることもできるという視点に立てば、それは少し違って見えてきます。

他者に与えたものが、自然の流れの中で返ってくる。この考えがなければ、与える行為は単なる一方通行になってしまうのではないでしょうか。「見返りを求めない」という考え方には、世の中は持ちつ持たれつ、与えつつ受け取りつつ、めぐりめぐって成り立っているという大切な視点が抜け落ちているように思えます。

資格という檻の中で

あるとき宮古島に来られた相談者の話をお伝えしましょう。その方は何十もの資格を持ちながら、そのどれも生かせないでいました。資格を取ることそのものが目的となってしまい、「与える、受け取る」という人生の自然な循環を作り出せないでいたのです。その方の魂は、もちろん、そのような生き方を望んでいませんでした。しかし、生まれてからの母娘関係の歪みによって魂の声が届きにくくなってしまい、次々と資格を取ることが強迫的な行動になっていったようでした。

小さな心の傷が残すもの

その方の幼少期は、習い事に明け暮れる日々だったといいます。母親は離婚を経て経済的に苦しい中でも、惜しみなく習い事を続けさせてくれました。しかし、それは逆に重荷となってしまいました。「かつて母親にたくさんのお金を使わせてしまった」という罪悪感が、今も心の奥に残っているのです。そのために、人からお金をいただくことに対して深い負い目を感じ、せっかくの資格を活かして報酬を得る段階に進めないでいたのでした。

魂が指し示す、新しい道

そこで私は、その方にこう伝えました。「与えるからこそ、受け取ることもできるのです。自分を生かしてこそ、人を生かすこともできるのです」と。そして「もう十分、努力をしたのだから、これからは、それを人のために生かす段階ではないですか」と提案してみました。それこそが、その方の魂が求めていることだと感じたからです。

「本当に、いいんでしょうか」と不安げな様子でしたが、その方はある確かな目標を見つけて宮古島を後にされました。きっと今は、自らの魂が導いてくれた道を、力強く歩んでおられることでしょう。

カウンセリング

Spiritual Counseling

~あなたの未来を鑑定して心から不安を開放します。~