<第8章>第1節 魂と宇宙のつながり ~永遠に続く絆~

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第8章 – 生と死を受け入れる
~直感は「あの世」とつながっている~

第1節 魂と宇宙のつながり
~永遠に続く絆~

死を前にして

自分や大切な人の死とどう向き合うべきか。いくら考えても答えが出ず、ただ恐ろしく感じている方は少なくないでしょう。でも、大きな視野で考えてみると、人間の肉体は宇宙からの借り物だといえます。宇宙と地球では時間や空間の概念が異なり、宇宙では古今東西すべての魂が見えないエネルギーでつながっているんです。

星のかけらである私たち

地球も私たち人間も、ビッグバンや超新星の爆発などで生まれた元素、つまり星のかけらからできています。自分の体が夜空に輝く星の一部だったかもしれないと思うと、神秘的なつながりを感じるのではないでしょうか。

永遠のつながり

人間の魂を宇宙規模で考えれば、たとえ肉体が失われても、魂は永遠に他者とつながり続けることができると言えます。人と人との関係を突き詰めていけば、それは目には見えない魂と魂のつながりなのです。

予兆という導き

このことを強く実感したのは、私の母が病気になったときの経験でした。母が高次脳機能障害を発症したのは8年前のことです。異変に気づいて病院に連れて行ったときには、すでに左脳全体が脳梗塞を起こしていました。しかし、それ以前に母が亡くなっていた可能性もあったんです。

その前に母が「めまいがする」と訴えたことがあり、三度病院に連れて行ったのですが、注射や薬だけで帰されてしまい、異変に気づくのが遅れていました。それでも母の命をつなぐことができたのは、予兆があったからなんです。

少し前、私は奇妙な夢を見ました。近所の幼なじみのお母さんが亡くなり、私が「お葬式のお手伝いをしましょうか」と申し出ると、幼なじみから激しく怒られる夢でした。その夢が何かの警告のように思えていた矢先に、母が不調を訴えました。そのため「この夢は何かの予兆かもしれない。気をつけよう」と注意深く母の状態を見守っていたのです。

この予兆に加えて、父のケアマネージャーさんや子どもたちが母の異変に気づいてくれたおかげで、死だけは免れることができました。

母の魂の声

とはいえ、母の病状は深刻でした。医師からは「手術はできない。この先、脳の腫れが進行し、呼吸困難になるか植物状態になるか、どちらかを覚悟してください」と告げられました。そのとき、不思議なことに、話せないはずの母の声が私には聞こえた気がしました。

「私にはまだ人生のシナリオが残っている。すぐには逝かないから、徹底した医療をほどこしてほしい」と。

それは間違いなく母の魂の声でした。実際、その後の母の回復は目覚ましく、集中治療室から一般病棟へ、そして自宅での生活ができるまでになりました。その間、私は母の魂と深い対話をしているように感じていたんです。

魂と魂が交わる瞬間

ある夜、看護師さんから「点滴の針を引き抜いてしまうので、拘束してもいいか」と携帯に連絡がありました。たまたま手にした専門書によれば、高次脳機能障害では表向きのコミュニケーションが困難になっているだけで、本質的なところでは事態を理解しているのだそうです。そんな母を拘束するのは忍びないと思い、私は「すぐに行きますから拘束はしないでください」と言って病院へ駆けつけ、母の隣に泊り込みました。

すると翌朝、母は「仕事もあるだろうし、もう帰っていいよ、難儀させてごめんね」と母親の顔を垣間見せてくれました。いつもと変わりない、私を気遣ってくれるやさしい母でした。それに対し、私も仕草で「じゃあいったん帰るね。もしかしたら、ベルトで締められるかもしれないけど、それは絶対にいじめているのではないから、安心してね」と伝えると、たしかに母は「わかった」と答えてくれました。そのときのことを聞いてもまったく覚えていないと母はいいます。やはり魂で応えてくれたのだと思えてなりません。

魂のやりとりという贈りもの

私の母のような高次脳機能障害や、アルツハイマー、脳血管型認知症といった病気を抱える場合、もっとも身近だった親と今までどおりのコミュニケーションができなくなってしまうのは、とてもつらいものです。それだけに、「どうしてわかってくれないの?」と、つい感情をぶつけたくなることもあるでしょう。

しかし、私は母との経験から、介護は「魂の付き合い」だと思うようになりました。感情で相対するのではなく、魂で相対してみると、意思疎通がままならない状況で感じる怒りや悲しみ、やるせなさといったマイナス感情が、スーッと引いていくのがわかるものです。

愛が結ぶ永遠の絆

いきなり「魂の付き合い」と言われても、ピンとこないかもしれません。でも、ためしに「私はこの人と魂のやりとりをしているんだ」と考えるようにしてみてください。たとえ会話ができなくても、心を込めて伝えれば、相手に伝わります。頭ではなく心でわかろうとすれば、相手が何を伝えようとしているのかも、自然とわかるようになるのです。

一言で言えば、つねに愛をもって接すること。それが、私が呼んでいる「魂のやりとり」というコミュニケーションの形です。そして、亡くなるまでの数年間だけでも、こうした魂の付き合いができると、亡くなってからもずっと、宇宙へと昇華した相手の魂とつながり合えることでしょう。

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