<第1章> 第1節 直感の本質 ～さざ波のように届くメッセージ～

第1章 – 心に届く、魂からの波動
～直感という贈りもの～

第1節 直感の本質
～さざ波のように届くメッセージ～

魂が届ける、さざ波のような声

直感とはいったい何でしょうか。第六感、ひらめき、インスピレーション。私たちはこれらを総称して「直感」と呼んでいますが、それだけでは漠然としていて、まだ掴みにくい感覚かもしれません。

より具体的に言うと、直感とは、自分の魂が送ってくる一定の周波数のメッセージを、脳が瞬時に感じ取る感覚のことです。私たちの魂は、自分の心や体を守り、そして人生をより良い方向へと導くためのメッセージを、常に送り続けています。そして、この魂のメッセージは、誰一人として例外なく、必ず受け取っているのです。

ただし、そのメッセージを受け取る感度には、それぞれ個人差があります。これが、直感が磨かれているかどうかの違いとなって表れます。直感を磨けば磨くほど、魂からのメッセージはより確かに、より鮮明に受け取れるようになっていくのです。

誰もが持っている、神秘的な感覚

こう聞くと、何か特別な能力を身につけなければならないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも、決してそんなことはありません。本来、私たち誰もが魂のメッセージにもっと敏感だったはずなのです。それが日々の忙しさやストレスにまみれるうちに、だんだんと鈍ってしまっただけなのです。

ですから、直感を磨いて幸せな人生を送ることは、誰でも、いつからでも始められます。

宮古の海が教えてくれる、魂の声

では、魂のメッセージとは、いつ、どのように私たちに届くのでしょうか。長年、どう説明すれば皆さまにより分かりやすく伝えられるかと考えてきました。そして、魂のメッセージを表現するなら「さざ波のようなもの」が最もぴったりだと感じています。

私は生まれも育ちも宮古島で、この土地を心から愛しています。訪れる人を驚かせるほどの透明な海、真っ白な砂浜に静かに寄せては返すさざ波。この宮古の海のさざ波のように、魂は私たちの意識に、静かに、でも確かに語りかけ続けているのです。

私たちの意識は、さざ波が押し寄せる砂浜のようなものです。岩や石ころがないきれいな砂浜には、波が均一に届きます。同じように、余計な思いやとらわれのないスッキリとした意識であればあるほど、魂からのメッセージは澄んだ音色のように、クリアに届くようになります。

現代だからこそ、大切にしたい感覚

今の世の中は、本当に便利になりました。電気、ガス、水道が当たり前のように整備され、インターネットを使えば、情報を得ることも、買い物も、ドラマや映画を観ることも、クリック一つで簡単にできてしまいます。

この便利さを否定するつもりは全くありません。ただ、「便利になりすぎているのではないか」という思いを感じることがあります。暮らしやすくなることはとてもありがたいことですが、文明の利器があまりにも発達しすぎて、本来私たちが持っている人間としての感覚が、だんだんと働きにくくなってはいないでしょうか。

たとえば、最近、五感をフルに働かせて周囲の環境を感じたことはありますか？ 実は直感とは、五感で何かを感じ取った瞬間に脳内で働くシグナルなのです。五感が鈍ったままでは、直感も同じように働きにくくなってしまいます。もし「そういえば全然ないかも」と思われたなら、それは直感が少し眠ってしまっているサインかもしれません。

自然が教えてくれる、本来の感覚

私は宮古島に住んでいますが、以前那覇で暮らしたことがあります。那覇のマンションに住んで気づいたのは、「何も感じられない」ということでした。宮古島では、朝になると自然に目が覚め、朝日や鳥のさえずり、草花の気配を感じられました。しかし、那覇ではそのような感覚をほとんど感じることができませんでした。

今は宮古島に戻り、自然の中での暮らしに戻りました。ある日、ひどい雷で宮古島全域が停電になりました。家中の明かりが消え、電化製品の音も止まり、完全な闇と無音の中に置かれたのです。その体験は「宇宙本来の空間」にいるようで、恐ろしくもあり心地よくもあるものでした。

魂の周波数を感じ取る

直感を磨くためには、ラジオのチャンネルを合わせるように、自分の感覚を魂や宇宙の周波数に合わせる必要があります。しかし人工的な刺激が強い環境では、自分の感覚が宇宙の周波数を見つけられなくなってしまいます。

停電の闇と無音の状態で、「直感が働くとはこういうことか」と実感しました。普段私たちは人工的な刺激にさらされ、五感も直感も働きにくい状態にあることを改めて感じたのです。

五感を研ぎ澄ませ、周囲の環境を全身で感じ取るようにすることで、自然と直感も働きやすくなります。便利で情報が溢れる世の中だからこそ、直感の感度を高める行動が必要なのかもしれません。心を静め、魂の声に耳を傾ける時間を、意識的に作っていきたいものです。