<第3章> 第5節 今を受け入れる優しさ～過去と向き合い、未来を描く～

第3章 – 人生を切り開く
～本当の自分を知り、本当にしたいことをする～

第5節 今を受け入れる優しさ
～過去と向き合い、未来を描く～

幸せを求める心の陰で

「幸せになりたい」という願いは、誰もが心の奥に抱いています。しかし、この思いが強くなりすぎると、逆に幸せから遠ざかってしまうことがあります。なぜなら「幸せになりたい」という願いの裏側には、「今は幸せでない」という無意識の想いが潜んでいるからです。そして、このマイナスのイメージが、さらなるマイナスを引き寄せてしまうのです。

ありのままを受け入れる勇気

だからといって、「私は幸せいっぱい」と無理に思い込む必要はありません。大切なのは、今この瞬間の自分を「これでいいんだ」と優しく認めてあげることです。幸せを願うあなたが「自分がこんなにダメだから、いつまでたっても幸せになれない」などと自分を責める必要は、どこにもないのです。この世に存在するすべてのものが、ただそこにあるだけで、かけがえのない価値を持っているのですから。

過去という鏡に向き合う

「今の自分」を認めることは、同時に「過去の自分」を受け入れることでもあります。宮古島に相談に訪れる方の中には、過去の出来事から深いトラウマや罪悪感を抱えている方が少なくありません。それらが今なお心を苦しめ続け、どうしてもマイナスの感情やイメージを手放すことができないのです。しかし、ここで無理に過去を忘れようとするのは、新たな自己否定を生むだけです。

受容から始まる、新しい一歩

大切なのは、「過去を否定して捨て去ろう、忘れ去ろう」とすることではありません。まずは、静かに過去と向き合うことから始めましょう。そして、過去に何があったとしても、「あんなことがあったけれど、だからといって不幸になったわけではないよね」と、起こったことを受け入れていく。それと同時に、その時の自分も丸ごと認めてあげる。こうしてはじめて、明るい未来をイメージして前に進むことができるのです。

幸せとは、今のありのままの自分を認めてあげることから始まります。そこからこそ、新しい幸せを引き寄せることができるのです。