第3章 – 人生を切り開く
~本当の自分を知り、本当にしたいことをする~
第7節 自分をいたわる心
~欠点と向き合う新しい方法~
自分を責める心の習慣
人は、自分の欠点を本当によく知っているものだと、たびたび感じます。あまりにもよく知っているがために「自分はダメだ」と責め続け、ついには心身の調子を崩して満身創痍の状態で宮古島に来られる。そんな相談者を多く見てきました。
インナーチャイルドの涙
先ほどのインナーチャイルドの話を思い出してください。「自分はここがいけない」「これが苦手」「だからダメだ」と自分を非難し続けることは、小さな子どもを叱り続けることと同じなのです。自責のために心身を壊してしまうのは、自分の中の小さな子どもが、自分自身に対して拒否反応を起こしているから。「もうやめて」「そんなに怒らないで」と、その子は泣いているのです。
謙譲の行き過ぎ
特に日本人は、「セルフイメージが低い」と言われます。美徳とされる謙譲の精神が行き過ぎているのか、確かに私たちには、つい自分の欠点や苦手意識ばかりに目を向けてしまう心のクセがあるように感じます。「私はこんなタイプ(だからダメ)」「こういうことが苦手(だからダメ)」と、自分を卑下してしまうのです。
新しい関係の築き方
でも、そこまでよく自分の欠点がわかっているのなら、もう責めないであげましょう。自分を責めるほどにマイナスの感情が積み重なり、直感もどんどんにぶってしまいます。これからは「フォローする」という意識を持ってみませんか。欠点を非難するのでもなく、かといって必死に直そうとするのでもなく、ただ優しくサポートしてあげる。
自分との付き合い方を知る
私自身の例でお話ししましょう。しばらく休んだ後などには、つい怠けグセが出てしまいます。たくさんの仕事の依頼メールが届いているのに、どうしてもそちらに気持ちが向かないこともあります。頭ではわかっているのですが。
これは間違いなく自分の欠点だと、私ははっきり認識しています。でも、「だからダメ」と自分を責めても何も前に進みません。そこで私は、自分をなかば強制的にパソコンの前に座らせて、とにかく電源を入れます。いただいている依頼メールに目を通す。すると、いつの間にか仕事モードに切り替わり、どんどんお答えしていくことができるのです。そして最後には「私、よくがんばったね」とほめてあげます。
自分を支える、やさしい工夫
こんな簡単なことで十分なのです。自分の欠点や苦手意識がわかっているということは、むしろ素晴らしいことではありませんか。あとは、ちょっとした行動や工夫によって、その欠点や苦手意識をフォローしてあげるだけでいいのです。困っている人がいたら、誰でも自然と手を差し伸べようとしますよね。それと同じように、自分自身にも手を差し伸べてあげてください。
すべてを包み込む「自分」という存在
私たちには、様々な顔があります。欠点や苦手意識もあれば、長所や得意なこともあるはずです。できることなら、長所や得意なことだけを見て、それを伸ばしていきたいと思うかもしれません。でも、欠点も苦手意識も含めて、それがあなたという一つの存在なのです。長所や得意なことばかりを見ようとするのも、実はバランスを崩すことになりかねません。
自分では嫌だなと思っている欠点も苦手意識も、かけがえのない自分の一面なのです。それは非難すべきものでも、消し去るべきものでもありません。ただ、そういうちょっと困った一面を、別の一面で優しく補ってあげる。そうやってバランスを取ることが、自分らしく生きていくための大切な知恵なのです。
カウンセリング
Spiritual Counseling
~あなたの未来を鑑定して心から不安を開放します。~