<第4章> 第1節 視点を変える力~困難に隠された意味を探る~

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第4章 – 逆境と向き合う
~魂に従って乗り越える方法~

第1節 視点を変える力
~困難に隠された意味を探る~

逆境への新しい向き合い方

人生に逆境はつきもの、といいます。あなたもひょっとしたら、どうしても乗り越えられない逆境に直面して悩んでいるかもしれません。そんなとき大切なのは、その状況のとらえ方を変えてみることです。

自分ではどうしようもない困難を前に、途方に暮れているかもしれません。でも、あなたが逆境や困難だと感じていることにも、必ず何か意味があると考えてみてください。何が起こっても、「自分の人生に必要な出来事なのだ」と、受け止め直してみるのです。

私たちは魂を成長させるために、今世に生まれてきています。悲しいことも苦しいことも、もちろん、うれしいことも楽しいことも、私たちが新たに経験するすべてが成長のチャンスであり、成長の一過程なのです。いわば、かけがえのない人生の通過点といえるでしょう。

試練の中に隠された贈りもの

マイナスに思える出来事も、このようにとらえ直してみると、決して絶望的なものではなくなってきます。むしろ、その中に何か大切な意味が隠されているように見えてきませんか。確かに、渦中にあるときはマイナスの感情に襲われることもあるでしょう。でも、それを引きずることなく、また前を向いて歩き出せるようになるはずです。

私自身の経験をお話ししましょう。今、私は実家に通って母の介護をしています。8年前に母が脳梗塞から高次脳機能障害で介護が必要になったとき、私は亡き父の介護もしていました。「父に加えて、母の介護もしなければ」――。仕事との兼ね合いもあり、最初は本当に途方に暮れました。

でも、すぐにこう思えるようになったのです。「介護を通して、こんなに両親と一緒にいられるのは幸せだな」と。介護が必要となったことで、かなりの時間を両親と共に過ごせるようになったからです。

愛情が育む、深いつながり

もちろん両親は、自分たちの体が不自由になったことを喜んではいないでしょう。それでも、「両親と、もっと関わりたいな」というのが私の魂のメッセージであり、両親が要介護になったことは、その願いをかなえてくれるプレゼントのような出来事だったのかもしれません。

母には、父の分も長生きして欲しいと願っています。そうはいっても、当然ながら、残りの時間は限られています。その限られた時間を、いわば大手を振って母と一緒に過ごせることを、私は本当に幸せに感じているのです。

ですから、いくら忙しい中で母の世話に手間取っても、優しい気持ちで接することができます。そしてこの気持ちは不思議と相手にも伝わるようです。母は言葉がおぼつかない状態ですが、言葉では伝わらない、何かあたたかいものが通じ合うことを、日々実感しています。

直感が導く、母を守る知恵

愛情という言葉は少し照れくさいのですが、そうした気持ちを持って接していると、さらに直感が冴えてくるのを感じます。ある日のこと、実家で炊事をしていた際、火がついたコンロに布巾が落ちて、少し焦げてしまいました。そこで何かハッと感じるものがあって、万が一のことを考え、コンロの電池を抜きました。

すると翌日の日中、息子の携帯から着信がありました。「おばあちゃんが、仏壇のお茶を取り替えたいのにガスがつかないって文句をいっているみたい」と。様子を見に行った息子に、母は身振り手振りで不満を訴えたようでした。母には前もって、「炊事は私がぜんぶやるから、しばらくはやらないでね」と伝えてありました。母も、コミュニケーションが取りにくい状況ながら、理解してくれていたはずでした。

でもその日、母は「お茶を取り換えなくちゃ」と思い立ったのでしょう。体は動きますが、脳の機能が衰えているなかで火を使うのは危険です。電池を抜いておいてよかったと、家族全員で胸をなでおろしました。

愛情が育む、確かな直感

このような出来事が重なるたびに、愛情は直感を冴えさせるのだと痛感します。相手のことを心から思うほど、相手の魂との交流が深まり、相手を危険から守るように直感が働くのです。

母の症状がもっと軽く、あまり介護も必要でない程度で済んでいたら、ここまでの愛情や感謝の念を抱けなかったかもしれません。一時的には感じても、母が回復したら、すぐに忘れてしまっていたことでしょう。

死を覚悟するよう医者に言われたにもかかわらず、母が奇跡の回復を遂げたのは、私の魂が「もっと両親と一緒に過ごしなさい。亡くなってから後悔しないよう、今から精一杯感謝し、愛情を持って接しなさい」というメッセージを送ってくれたからだと思います。

すべてに込められた、魂からの贈り物

逆境や困難は、自分自身が「逆境」や「困難」ととらえるから、そのとおりになるだけなのです。すべては自分が経験するために魂が現実に起こしたのだと考えてみると、そこから感謝や愛情といった、さまざまなプラスの感情が生まれます。そして、そうしたプラスの感情が、またさらに、魂のメッセージを受け取る直感を澄み渡らせてくれるのです。

何事も、少しとらえ方を変えてみる。すると、いっさいの逆境や困難が人生から取り除かれる、といっても過言ではありません。

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