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ネット選挙のルールがわかる!Q&A~家族で学ぶSNSでの選挙運動~

ネット選挙のルールがわかる!Q&A~家族で学ぶSNSでの選挙運動~

SNSやインターネットを使った選挙運動、いわゆる「ネット選挙」。2013年の解禁から10年以上が経ち、今や選挙に欠かせない存在となっています。でも、どこまでが許されて、何がNGなのか、家族で一緒に確認してみましょう。

目次

Q1:SNSで選挙の投稿していい?

美海

私、選挙についてSNSに投稿してもいいの?

お父さん

それは時期によって変わってくるんだよ。選挙期間中と投票日では、ルールが違うからね

選挙期間中にできること

  • 候補者の投稿への「いいね」
  • 投稿のシェアやリポスト
  • 応援コメントの投稿
  • 投票を呼びかける投稿

投票日当日にできること

  • 「投票に行きました」という事実の報告
  • 投票を呼びかける一般的な投稿(※ただし、特定の候補者名は避ける)
太平

でも、投票日に『○○さんに投票してきた!』って投稿したらダメなの?

お母さん

そうなのよ。他の人の投票行動に影響を与える可能性があるから、それは控えめにした方がいいわ

このように、SNSでの選挙運動は時期によって許される行為が異なります。特に重要なのは、選挙期間中と投票日当日の区別です。選挙期間中は比較的自由に発信できますが、投票日当日は有権者の投票行動に影響を与える可能性のある投稿は控える必要があります。

SNSの影響力は年々強まっており、一つの投稿が多くの人の判断に影響を与える可能性があるからこそ、このようなルールが設けられているのです。

Q2:「いいね」って本当に大丈夫?

太平

候補者のSNSに『いいね』するのは問題ないの?

お父さん

基本的には問題ないけど、投票日当日は要注意だね

「いいね」のルール

選挙期間中(前日まで)
  • 通常の「いいね」はOK
  • 連続での「いいね」もOK
  • リポストやシェアも自由
投票日当日

通常の「いいね」は基本OK
ただし、以下は違反の可能性あり

  • 大量の「いいね」を連続で押す
  • 組織的に「いいね」を集める
  • 拡散を目的とした意図的な「いいね」
美海

どうしてそんなに厳しいの?

お母さん

投票日当日は、みんなが冷静に判断できる環境を守る必要があるからよ

「いいね」という簡単なアクションでも、大量に行えば選挙運動とみなされる可能性があります。これは、SNSのアルゴリズムによって投稿の表示順位が上がり、多くの人の目に触れやすくなるためです。特に投票日当日は、その影響力を考慮して慎重な行動が求められます。

Q3:動画配信はできるの?

太平

街頭演説をスマホで撮影して、YouTubeにアップしてもいい?

お父さん

公開された場所での政治的な演説なら、基本的にOKだよ

動画配信のルール

撮影可能なもの
  • 公開された街頭演説
  • 候補者の政見放送
  • 公開された政治集会
気をつけること
  • 出典を明記する
  • 演説内容を改ざんしない
  • 個人を特定できる一般の人が映り込まないよう配慮する

街頭演説の動画配信については、著作権法第40条第1項により特別な扱いがなされています。これは、政治的な演説を広く市民に届けることが民主主義にとって重要だという考えに基づいています。

ただし、一般市民のプライバシーへの配慮や、演説内容の改ざん防止など、配信者としての責任も伴います。近年では、動画配信プラットフォームの発達により、街頭演説をリアルタイムで多くの有権者に届けることが可能になっており、選挙運動の新しい形として注目されています。

Q4:選挙期間って具体的にいつまで?

美海

街頭演説は夜8時までって聞いたけど、SNSも同じなの?

お父さん

実はネット選挙には、もう少し余裕があるんだよ

選挙運動の締め切り時間

従来の選挙運動

街頭演説

前日の午後8時まで

選挙カー

前日の午後8時まで

電話での依頼

前日の午後8時まで

ネット選挙

お母さん

ネットの場合は、前日の深夜11時59分59秒までよ!

太平

えっ、そんなに遅くまでいいの?

具体的な例
【OK】

23時30分に応援ツイート
23時45分に応援動画アップロード
23時59分にブログ更新

【NG】

0時00分以降の投稿
投票日当日の選挙関連投稿

選挙運動の期限に関するこの時間差は、従来の選挙運動とインターネット選挙運動の特性の違いを反映しています。街頭演説などは、音声や人の往来による生活環境への影響を考慮して、より早い時間に終了する必要があります。

一方、インターネット上の発信は、受け手が能動的にアクセスするという特徴があるため、より遅い時間まで許容されています。ただし、これは必ずしも深夜まで投稿し続けることを推奨するものではなく、有権者が十分な情報を得た上で、静かに判断できる時間を確保することも重要です。

Q5:投票結果について投稿してもいい?

太平

開票速報とか、SNSで実況してもいい?

お母さん

投票が終わった後なら大丈夫よ。具体的には投票日の午後8時以降ね

投票終了後にできること
  • 開票速報の共有
  • 当選者についてのコメント
  • 選挙結果の感想
  • 候補者への応援メッセージ
美海

じゃあ、その時間からは自由に投稿できるんだ!

お父さん

ただし、誹謗中傷は避けるように心がけようね

投票終了後の発信規制緩和は、開票という新たな段階に入ったことを意味します。この時点での情報共有は、選挙の透明性を高め、民主主義プロセスへの信頼を深めることにつながります。

ただし、開票結果の共有や感想の投稿は自由になるとはいえ、特定の候補者や支持者への誹謗中傷は避けるべきです。選挙後も、民主主義社会の一員としての節度ある発言が求められます。

Q6:未成年でも選挙運動できるの?

美海

私、まだ18歳になってないんだけど、SNSで応援してもいいの?

お父さん

実は、18歳未満の人は選挙運動ができないんだよ

未成年者にできること・できないこと

【できること】
  • 選挙や政治について学ぶ
  • 家族と選挙について話し合う
  • 「投票に行こう」という一般的な呼びかけ
  • 選挙の仕組みについて発信する

など。

【できないこと】
  • 特定の候補者の応援投稿
  • 選挙運動のための文書配布
  • 街頭演説の手伝い
  • 候補者のSNS拡散を目的とした活動

などなど。

お母さん

でも、政治や選挙に興味を持つことは大切よ。知識を深めておけば、18歳になってから自分の意見をしっかり持って投票できるもの

18歳未満の選挙運動の制限は、未成年者の保護という観点と、選挙の公正性確保という二つの目的があります。しかし、これは若者の政治参加を否定するものではありません。むしろ、選挙や政治について学び、考えを深めることは、将来の有権者として極めて重要です。実際、近年では主権者教育の一環として、学校での模擬投票や選挙に関する学習が積極的に行われています。

選挙運動はできなくても、政治や選挙への関心を持ち、知識を深めることは、未来の民主主義を支える重要な一歩となるのです。

まとめ:正しく理解して、SNSで選挙に参加しよう!

太平

結構細かいルールがあるんだね

お父さん

そうだね。でも、これは『公平な選挙』を実現するために必要なルールなんだ

ネット選挙のポイント

  • 時期によってルールが変わる
  • 投票日当日は特に注意が必要
  • 誹謗中傷や虚偽情報の拡散は絶対NG
  • 18歳未満は選挙運動ができない
  • 投票終了後は比較的自由に発信可能
美海

なるほど!ルールを守りながら、選挙に関心を持つことが大切なんだね

お母さん

そうよ。SNSは情報を得たり発信したりするのに便利だけど、その分責任も伴うものなのよ

このように、ネット選挙には様々なルールがありますが、それらを正しく理解して活用することで、より良い選挙・より良い民主主義の実現につながっていくのです。選挙権を持つ人も、まだ持たない人も、一緒に選挙について考え、参加していきましょう。

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