宮古島のレンタカーで塩害・砂・未舗装路から車を守るコツ

案内役:ウミ・ソラ

駐車枠の車の前輪の横にしゃがみ、タイヤの側面を目で確かめるソラ

レンタカーの返却時には、車の底面(下回り)も確認されることがあります。塩と砂がどれだけ付いているかを見るためです。

宮古島では海の近くを走る機会が多く、車体に塩分が付着することがあります。砂浜のぎりぎりまで車を寄せたり、窓を開けたまま海沿いに長く停めたり、舗装されていない農道に少し入ったりと、どれも旅先でやってしまいがちな行動です。しかし塩と砂は乾くと固まり、下回りの腐食や足回りの傷として残ってしまいます。返却時の検査で見つかると、補償でカバーされない費用の請求につながることもあるため注意しておきましょう。

宮古島の砂浜に車で乗り入れられない理由

宮古島の主要なビーチには、車で砂の上まで入れる場所はありません。法令で規制されているだけでなく、砂でタイヤが空転して動けなくなったり、海水で下回りが錆びたりするため、進入は禁止されています。

砂浜の車両進入は条例で禁止されている

沖縄県では、自然環境や安全を守るため、一般車両の海浜への乗り入れを条例で制限しています。対象となる海浜には砂浜や岩礁、沿岸林などが含まれ、県全域が対象のため宮古島の主要ビーチも当然該当します。

固く見える砂でも四輪駆動車が沈む

砂浜は表面が締まって固く見えても、その下にはタイヤが沈み込む砂の層が続いています。四輪駆動車でも沈むときは沈みますし、レンタカーの多くを占めるFF・FR車なら、わずかに踏み込んだだけで動けなくなります。

スタックした車を引き出すのはロードサービスの仕事です。JAFの利用約款でも砂浜のスタック引き出しは作業内容に含まれますが、立入禁止地域や一般車両が通れない場所、管理者の了解がない場所では作業してもらえません。砂浜での牽引には専用の機材が必要なため、到着まで数時間かかることもあり、費用も数万円規模に及びます。しかも、利用規約で禁止された砂浜への乗り入れによる損傷は、CDW(免責補償)やワイド補償に入っていても対象外となるので気をつけましょう。

濡れた砂と海水が下回りを腐食させる

砂浜の近くを走ると、海水を含んだ砂が下回りやホイールの内側、ブレーキ周辺に入り込みます。乾くと強固に固まり、そのまま放置すれば下回りの金属部分から錆びていきます。返却時の点検で傷や腐食が見つかると、修理費や休業補償(NOC)の請求につながることもあります。

ウミ

砂浜に入った車は、数日経つと下回りで塩と砂がカチカチに固まるさぁ。夏場は暑いから乾くのも早い。外側からは見えなくても、リフトで持ち上げればすぐ分かる。こびりついた塩と砂を落とすのは、かなりの手間と金がかかるぞ。

与那覇前浜・佐和田の浜・17ENDは駐車場から歩く

宮古島を代表する三つの海辺は、どこも駐車場に車を置き、そこから歩いて浜へ向かいます。

与那覇前浜(よなはまえはま)

宮古島南部、来間島を望む場所に広がる白砂のビーチです。宮古諸島を代表する砂浜として広く知られています。整備された無料駐車場があり、浜辺へは歩いて向かいます。車で砂地へ入ることはできません。

佐和田の浜(さわだのはま)

伊良部島の北西部にあり、1996年に日本の渚百選へ選ばれた海岸です。1771年の明和の大津波で運ばれた巨岩が沖合に点在する独特の景観で、夕日のスポットとしても知られています。駐車場・トイレ・シャワーが整っています。ここも車両の乗り入れはできません。

17END(ワンセブンエンド)

みやこ下地島空港の滑走路17番、その北端に隣り合う海岸です。着陸してくる飛行機と海をいちどに眺められる場所として知られています。約20台分の無料駐車場に車を停め、そこから徒歩約5分で浜に出ます。2019年3月のターミナル開業時から柵が設けられ、その先へ車で進むことはできません。テトラポッドの向こうのビーチへは、歩いてしか行けません。

走らなくても塩は付く、海沿い駐車の塩分対策

海岸線のすぐそばに車を停めると、走っていなくても塩分が付着します。塩は目に見えないぶん甘く見られがちですが、潮風が強い日には、海から数十メートル離れた駐車場でも塩分が車体に積もります。長く停めれば、塗装面や窓ガラス、ゴムパーツに塩が乗っていきます。たった1日の駐車でも、条件によっては窓周りや下回りに塩分が残ります。

対応は三つです。

海沿いに長時間停めない。 長く置く必要があるときは、駐車場の中でもできるだけ海から離れた区画を選ぶと、付着する塩分をある程度減らせます。

窓は閉めて停める。 開けたままだと、シートや床にまで塩分が入り込みます。

洗浄が必要かレンタカー会社へ確認する。 自己判断で宿や道の駅の水を使わず、まずは会社の指示と施設の利用ルールに従うようにしてください。

農道・林道でタイヤのサイドが裂ける理由と防ぎ方

宮古島の島内には、舗装されていない農道や林道がいくつもあります。スマートフォンのナビは舗装の有無を区別しないので、最短ルートとしてこうした道を案内することがあります。

サイドカットはパンク修理ができない

農道の路面には、尖った石が出ていることがあります。この石にタイヤのサイド(横の面)が当たると、サイドカットと呼ばれる裂け方をします。接地面のパンクと違い、サイドカットは修理できません。タイヤごと交換になり、費用は1本あたり数万円。これも補償の対象外になることがほとんどです。

凸凹が足回りを少しずつ削る

未舗装路の凸凹は、サスペンションやステアリングロッド、ドライブシャフトといった足回りの部品に負荷をかけます。段差をひとつ越えるたびに小さなショックが積み重なり、部品の劣化を早めます。一度で壊れるわけではなくても、こうした負担は確実に蓄積します。

ナビが未舗装路を案内したら

ナビが未舗装の細道を案内してきたら、迷わず舗装された迂回路を選んでください。先が舗装されているか怪しいときは、一度車を安全な場所に停めて確認してみましょう。砂利や草で覆われた道が続くようなら、無理に入らず引き返すと安心です。

ソラ

サトウキビ畑沿いの細い道で石の角にタイヤのサイドを当てると、外からは分からなくても内側からズルッと裂けてることがあるんよ。コンパクトカーでもランクルでも同じで、タイヤのサイドだけはどの車も弱い。舗装路から外れないこと。それが一番の対策っしょ!

パンクしたら、停めてからレンタカー会社へ

サイドカットに限らず、宮古島では農道の石や路肩の段差でパンクが起きることがあります。走行中にハンドルが取られる、異音がする、車体が傾くといった兆候を感じたら、慌てず安全な場所に停めてください。車を停めたら、まずはレンタカー会社に連絡を入れましょう。

自走できそうに見えても、空気が抜けたまま走るとタイヤの内部構造が壊れ、ホイールまで傷んでしまいます。動かす前にタイヤの状態をしっかり確かめましょう。連絡時に何を伝えればいいかやロードサービスの動きについては、故障したら、まずレンタカー会社。JAFは”人にかかるサービス”だ が参考になります。

返す前にタイヤ周りとドアの下端の塩を落とす

返す前に塩や砂を落としておくと、返却時の検査が早く済みます。とくに見ておきたいのは三か所です。

タイヤとホイールハウス周り。 塩分と砂がいちばん集まる場所です。真水で流せると理想的です。

ドアの下端とサイドシル(ドア下の側面パネル)。 低い位置にあるぶん、潮風や砂が当たりやすく、塩が固まりやすい部分です。

ドアミラーの付け根と窓枠のゴム。 乾いた塩が白い粉になって残ることがあります。

目立つ砂や塩の固まり、損傷に気づいたら、先にレンタカー会社へ連絡し、洗浄や返却方法の指示を受けましょう。なお、レンタカーの利用規約に洗車の義務は書かれていません。ただし、点検で損傷が見つかればNOCが発生します。砂浜への乗り入れや農道での傷が残ったままの返却は、補償の範囲を超えた費用につながります。

ウミ

返す前に、自分でも下回りを軽く見ておくといい。石の跳ね傷、塩の固着、タイヤのサイドの傷。気になるところがあれば、黙って返すより先にレンタカー会社へ申告したほうが、話は早い。命預ける道具だからな、なめたらいかんぞ!

塩害・砂・未舗装路のよくある質問

海沿いを走るだけで塩害になりますか。

走るだけでも塩分は付きます。海沿いを長く走った後や、窓を開けて海風を受けた後は、タイヤ周りや下回りに塩が付着しています。程度にもよりますが、真水で流せばある程度は落とせます。

砂浜に車を近づけたら、補償はどうなりますか。

利用規約で砂浜への乗り入れが禁じられている場合、その行為で生じた損傷は補償の対象外になることがあります。CDW(免責補償)やワイド補償に入っていても、禁止された行為で生じた損傷には適用されません。どこまでが対象外かは、予約時の契約書・利用規約にある「免責・禁止事項」の欄で確認しておきましょう。補償の中身そのものは 宮古島のレンタカーの保険、ぜんぶ正直に話す で詳しく扱っています。

ナビが農道を案内します。どう判断すればいいですか。

ナビは路面の舗装状況まで区別せず、最短ルートとして細道を案内することがあります。目的地まで複数のルートがあるなら、幹線道路や国道を通るルートを選びましょう。多少遠回りに見えても、しっかり舗装された道を進むほうが安全です。砂利道や草の生えた細道が続くようなら、無理をせず引き返して迂回してください。

タイヤがパンクしたら、費用はどうなりますか。

パンクの原因によって扱いが変わります。通常走行での自然な摩耗や劣化なら補償されることもありますが、未舗装路で石を踏んだサイドカットや、砂浜での損傷は補償対象外になることがほとんどです。パンクに気づいたら、まずはレンタカー会社に連絡して状況を伝え、負担が必要な費用の範囲を確認しましょう。

返却前に洗車は必要ですか。

利用規約に洗車の義務が書かれていることは一般的ではありません。ただし、砂や塩が大量に付いたままだと車体の状態が見えず、返却点検に時間がかかってしまいます。返す前に目立つ砂を払ったり水で軽く洗い流したりしておくと、手続きがスムーズに進みます。義務ではありませんが、気持ちよく旅を終えるためのひと工夫として覚えておくと便利です。

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