同じ「リーフ」で予約しても、当日用意される車によって航続距離に約2倍の差が出ることがあります。先代のZE1型40kWhはWLTCで約322km、車体をクロスオーバーに一新した新型ZE2型78kWhは670〜702km。宮古島で1日に走るのは100〜150kmほどなので、距離だけ見ればどちらでも島内移動は足ります。差が出るのは、離島へ渡る日と、連泊で毎日動く旅程のときです。
リーフは5人乗りの普通車EV。サクラより大容量の電池を積み、航続距離と荷室容量に余裕があります。給油は不要ですが、充電する場所を旅程に組み込む必要があります。宮古島の急速充電器は本島側に集まっていて、伊良部島・池間島・来間島の橋を渡った先にはほぼ見当たりません。橋を渡る前に本島で充電しておくことが、EVで島を回るときに重要です。
EVについて読者から受ける相談でいちばん多いのが、「充電はどこですか?」と「どのくらい走れますか?」の二つ。でもね、「リーフでお願いします」とだけ予約すると、当日40kWhと78kWhのどちらが出るかは決まっていないことが多いんです。航続が2倍違うんですから、ここはあいまいにしないで。予約時に型式と電池容量(何kWhか)を確認すると、必要な充電回数を見積もりやすくなりますよ。
「リーフ」と一口に言っても、軽EVサクラとは別物
違いは電池量と乗車人数
日産サクラは軽自動車のEVで、バッテリー容量20kWh、WLTC航続は約180km。宮古島一周(約100〜150km)を1回の充電で回れるサイズで、2〜4人ならこれで十分という場面も多いはずです。
リーフは、電池容量と乗車人数に余裕があります。先代ZE1型40kWhはサクラの2倍、62kWhは約3.1倍、新型ZE2型78kWhは約3.9倍です。5人乗りで荷室も広く、人数が多い日や、毎日たっぷり走って充電の手間を減らしたい旅程では、リーフのほうが現実的です。
| 車種 | 全長 | バッテリー | WLTC航続 | 乗車定員 |
|---|---|---|---|---|
| リーフ B7(新型ZE2・クロスオーバー) | 4,360mm | 78kWh | 670〜702km | 5名 |
| リーフ B5(新型ZE2・クロスオーバー) | 4,360mm | 55kWh | 469〜521km | 5名 |
| リーフ 62kWh(先代ZE1) | 4,480mm | 62kWh | 約458km | 5名 |
| リーフ 40kWh(先代ZE1) | 4,480mm | 40kWh | 約322km | 5名 |
| サクラ X(軽EV) | 3,395mm | 20kWh | 約180km | 4名 |
エンジンを積まないEVと、HV・e-POWERの線引き
リーフはエンジンを持たない純粋なEVです。ガソリンは入れません。その代わり、外部の充電器で電気を入れる時間が旅程に入ります。
紛らわしいのが、名前の似たe-POWER(ノート・セレナなど)。こちらはエンジンを積みますが、エンジンは発電に専念し、走るのはモーターです。給油はしますが外部充電はいりません。HV(プリウス・アクアなど)も外部充電は不要で、エンジンとモーターが協力して走ります。
充電器の場所を確かめておく必要があるのは、このうちリーフだけです。EVを選ぶときは、外部充電が必要かどうかを最初に確認します。
5人乗りの取り回しと、e-Pedalの慣らし方
最小回転半径5.3mで気をつける場面
リーフは乗車定員5名の普通車です。先代ZE1型も新型ZE2型も5名乗りで、サクラより1人多く乗れます。家族旅行や4〜5人グループでも、荷物を積んで使いやすい大きさです。
最小回転半径は5.3m。コンパクトカーより一回り大きく、平良の集落の細い路地や、間口の狭い駐車場では切り返しが増えるかもしれません。観光スポットの一般的な駐車場なら問題ない広さです。全長は先代ZE1型が4,480mm、新型ZE2型が4,360mmと、新型のほうがやや短くなりました。島に立体駐車場はほぼないので、高さ制限を気にする場面もありません。
e-Pedalは出発前の10分で慣れておく
リーフにはe-Pedalというワンペダル走行があります。アクセルを戻すと回生ブレーキ(モーターで減速しながら発電する仕組み)が強く効き、ブレーキペダルをほとんど踏まずに減速から停止までこなせる機能です。信号の多い平良の市街地や、伊良部大橋の手前のような場面では、足の動きが減って楽になります。
ただ、慣れるまでは減速のタイミングがつかみにくいものです。受け取り時に店舗スタッフから説明を受け、走り出す前に空いた駐車場で一度試しておくと、走行中に減速感の違いで戸惑いにくくなります。車両の型式によってe-Pedalの名称や作動感が異なる場合があるため、乗車前に操作方法を確認してください。
EVの回生ブレーキ、最初はエンジンブレーキより減速感が強い。宮古島は長い下り坂が少ないから、回生ブレーキを試せる場面は限られるさぁ。最初の10分は減速が強く感じられる前提で、アクセル操作を慎重に試せ。受け取ったら、走り出す前に空いた駐車場でブレーキの効きを一度確かめとけ。回生ブレーキの感覚に慣れるまでは、車間距離を多めに取っときな。
先代ZE1と新型クロスオーバーZE2、宮古島での選び分け
スペックの違い
新型ZE2型は、車体がクロスオーバー(背の高いSUV寄りのボディ)に一新され、2026年初頭に国内発売されました。日本仕様の急速充電は新旧ともCHAdeMO規格を続けているため、宮古島に設置されている充電器との相性は変わりません。
| 項目 | ZE2 B5(55kWh) | ZE2 B7(78kWh) | ZE1 40kWh | ZE1 62kWh |
|---|---|---|---|---|
| 発売 | 2026年初頭〜 | 2026年初頭〜 | 2017年10月〜 | 2019年1月〜 |
| 全長 | 4,360mm | 4,360mm | 4,480mm | 4,480mm |
| WLTC航続 | 469〜521km | 670〜702km | 約322km | 約458km |
| 急速充電 | 最大105kW(CHAdeMO) | 150kW級・10〜80%約35分(CHAdeMO) | 50kW級(CHAdeMO) | 最大100kW(CHAdeMO) |
| 乗車定員 | 5名 | 5名 | 5名 | 5名 |
航続距離は宮古島の1日にはどれも足りる
先代ZE1型40kWhのWLTC航続は約322km。宮古島で1日に走るのは100〜150kmが目安なので、朝に満充電で出れば1日の島内移動には余裕があります。ただし、年間を通して暑い宮古島ではエアコンがほぼ動きっぱなしになり、実走行はWLTC値の70〜85%ほどに落ちると見ておくのが現実的です。
40kWhのWLTC322kmなら、その75%で約242km。これでも1日分としては足ります。62kWh(WLTC約458km)まで上がると2〜3日分の余裕が生まれ、充電を意識する回数がぐっと減ります。新型ZE2型B7(78kWh・WLTC670〜702km)なら、宮古島では航続距離をほとんど気にせずに走れます。
急速充電の速さは型式で大きく変わる
航続だけでなく、充電にかかる時間も型式で差が出ます。先代ZE1型40kWhは50kW級、62kWhは100kW対応、新型ZE2型B7は150kW級で、10〜80%の充電がおよそ35分とされています。40kWh型を10〜80%まで充電する場合の目安は60〜80分です。観光や食事の合間に重ねるか、まとめて1回で済ませるかで、旅程に使う時間が変わります。
急速充電(短時間で大量に電気を入れる充電)を毎日繰り返すと、電池が温まって最後のほうは充電速度が少し落ちる。だから連泊なら、宿の普通充電(時間をかけてゆっくり入れる充電)でこまめに戻すほうが、電池への負担を抑えられるし朝の残量も安定する。あと、新型もコネクタはCHAdeMOのまま。宮古島の充電器にそのまま挿さるから、規格で迷うことはないよ。
充電は「駐車のついで」に組み込む
充電器は本島に集中、橋の先の離島にはない
宮古島にも急速・普通の充電器は増えています。充電器には急速充電と普通充電があるため、種類・利用時間・稼働状況を充電マップで確認してください。ただ、都市部に比べれば総数は少なく、繁忙期は稼働中で待つこともあります。設置場所や台数は入れ替わるので、出発前に日産の充電マップや各充電ネットワークのアプリで最新の状態を確かめておくと安心です。
注意したいのが離島です。来間島・池間島・伊良部島は橋でつながっていて走行に支障はありませんが、島の中に急速充電器がない前提で計画します。橋を渡る前に、本島側で充電を済ませておきます。
充電マップのアプリ、現地で開けばいいやと思いがちだけど、宮古島は電波の弱いエリアがある。出発前に充電器の位置をスクショしておくと、圏外でも確認できます。地味だけど、これがいちばん助かる。
1日の電池の使い方と宿泊先の充電
朝に満充電で出て、1日100〜150kmを島内で走る。これが基本の組み立てです。エアコン使用時の実走行可能距離を200km超と見ておけば、1日の観光に余裕が残ります。
連泊で動きが多いなら、宿の充電設備の有無を予約前に確かめておくと安心です。普通充電が使える宿なら、夜のうちに6〜10時間かけて翌朝を満充電近くまで戻せます。急速充電を使う日も、昼食や観光で車を停めている時間に重ねれば、充電のためだけに立ち寄る時間は要りません。充電は「わざわざ行くもの」ではなく「駐車のついで」。そう捉えると、充電に割く時間を抑えられます。
宿泊先に充電設備があるかは、予約前に確かめておくと安心です。普通充電が使える宿なら、旅先で充電場所を探す負担をほとんど減らせますからね。来間島・伊良部島・池間島へ渡る日は、先に宮古島本島で充電を済ませておきます。これだけ覚えておけば大丈夫ですよ。
料金の目安と、リーフを置いている店
料金帯と満充電返却の注意
リーフはEVクラスとして、ふつうのコンパクトやミドルクラスよりやや上の料金帯に置かれることが多い車種です。
| 期間 | 目安料金(車両のみ) |
|---|---|
| 1泊2日 | 10,000〜25,000円 |
| 2泊3日 | 15,000〜35,000円 |
実際の支払いには、補償オプションの料金が加わります。補償の追加料金は車種クラスが上がると高くなりやすく、内訳は宮古島のレンタカーの保険とNOC、CDW・ワイド補償の選び方にまとめています。予約時に車両料金と補償費用の合計を確認しておけば、当日の支払額を事前に把握できます。
EVで見落としがちなのが返却条件です。「満充電で返してください」とする店が多く、返却直前に充電が必要になる場合があります。返却する店舗の充電設備の有無と、近くで充電できる場所を先に確かめておけば、返却前にあわてずに済みます。
取り扱い店舗
OTSレンタカーはリーフの取り扱いが確認できる店の一つです。日産レンタカー宮古島にも取り扱い実績があります。そのほかの大手レンタカー店でも、EV枠として置いている場合があります。
新型ZE2型は2026年初頭に出たばかりで、配備は一部の店にとどまるとみられます。現在は先代ZE1型(40kWh/62kWh)が配備の中心です。航続距離も急速充電の速さも型式で大きく変わるので、「リーフ」とだけ指定するより、型式(ZE1かZE2か)とバッテリー容量まで伝えて予約するほうが、希望に合う一台を選びやすくなります。
リーフについてよくある質問
宮古島でリーフを借りる場合、先代(ZE1)と新型(ZE2)はどちらが多いですか?
現在は先代ZE1型(40kWh/62kWh)の配備が中心です。新型ZE2型(55kWh/78kWh)は2026年初頭に国内発売されたばかりで、置いている店はまだ限られます。予約のときに型式と容量を確かめておくと、航続距離の計算が正確になります。
リーフで宮古島を1日観光する場合、途中で充電は必要ですか?
先代ZE1型40kWhでも、朝に満充電で出れば1日100〜150kmの島内移動はカバーできます。エアコン使用時の実走行はWLTC値の70〜85%ほどを見込んでおくと安全です。連泊する場合は、宿泊先の充電設備の有無を確かめておくと安心です。
リーフとサクラ(軽EV)はどう選べばいいですか?
乗る人数・荷物の量・走り方で決まります。サクラは4名乗りで小回りの利く軽EVで、航続は約180km。リーフは5名乗りで航続距離が長く、1回の充電でサクラより長い距離を走れます。EV同士の詳しい比較は日産サクラの軽EVレンタカーを宮古島で借りてみた話で取り上げています。
HVやe-POWERとの違いは何ですか?
リーフはエンジンを持たない純粋なEVで、走るには外部充電が必要です。HV(プリウス・アクアなど)はエンジンとモーターで走り外部充電は不要、e-POWER(ノートなど)はエンジンが発電に専念し走行はモーターが担いますが、こちらも外部充電はいりません。充電器の確認が必要なのはリーフ(EV)だけです。詳しくはプリウスで宮古島を走るやノートe-POWERのレンタカー、宮古島での実用感との比較が参考になります。