栄町共同書店は、那覇の栄町市場に2024年10月にオープンした多くの人が一箱本屋オーナーとして関わるシェア型書店×労働共同組合というユニークな書店です。
現在、全国的に書店が減少している中、この取り組みが注目を集めています。
『本と人をつなぐ新しいカタチ』栄町共同書店とは?
栄町共同書店は、三つの理念のもと、新しい形の書店づくりに取り組んでいます。
一つ目は、本を通じた想像力と交流の場の創造です。インターネットで簡単に本が手に入る時代だからこそ、直接的な人との出会いを大切にしたい。箱店主一人一人の丁寧な選書と、それに触れる来店者との間で生まれる密度の高い交流を大切にしています。
二つ目は、誰もが参加できる開かれた場所づくりです。店番のボランティア制度、バリアフリーな空間設計、補助犬の受け入れ、筆談対応など、多様な方々が気軽に立ち寄れる工夫を重ねています。ただ本を買う場所ではなく、ゆっくりと時を過ごせる居心地の良い空間を目指しています。
三つ目は、共同自治の実践の場としての機能です。労働者協同組合として運営し、組合員による共同運営を基盤としています。箱店主の皆様にも、店番やイベント企画を通じて主体的な参加を呼びかけています。小さな単位から、自分たちの手で必要な場所をつくり、支える経験を共有したいと考えています。
【講師紹介:古波藏契】
栄町共同書店・明治学院大学研究員
会社員として働きながら、戦後沖縄社会を研究してきました。現代に必要な「自分たちのことは自分たちでする」という精神を、書店という形で実現したいと考えています。本屋の減少が続く中、皆で力を合わせることで新しい可能性が開けるはずです。沖縄の内外を問わず、場づくりに共感してくださる方々の参加をお待ちしています。
著書『ポスト島ぐるみの沖縄戦後史』
著書『つながる沖縄近代史』
著書『「守礼の光」が見た琉球』 他
- 【日時】
- 令和7年2月8日(土)16時〜18時
- 【会場】
- 宮古島市未来創造センター内
宮古島市立図書館ブラウジングコーナー - 【入場料】
- 入場無料、予約不要