たらま島一周マラソン大会の魅力

沖縄県の多良間村に位置する多良間島は、宮古島から西へ約60kmに浮かぶサンゴ礁が隆起してできた美しい島です。島の周囲は約16kmと小さく、人口は約千人。しかし、和牛が約3千頭、やぎが500頭も飼育されており、自然と牧畜が調和したユニークな風景が広がります。

この島で毎年開催される「たらま島一周マラソン大会」は、日本最南端の村である多良間村を舞台にし、豊かな自然と平坦なコースが特徴です。ランナーたちは、サンゴ礁の美しい海を眺めながら走り、多良間島独自の景観を楽しむことができます。11月の開催ですがハイビスカスがまだ咲いていたり、島に点在する牧畜地帯で牛を眺めながらのランニングは他では味わえない特別な体験です。

2023年大会は、新型コロナウイルスの影響により4年ぶりの現地開催となり、多良間村制施行110周年の記念大会でもありました。2020年からの大会中止を経て、2年間はオンラインでの開催が続きましたが、島の役場や住民が協力し、現地でのスムーズな運営が再開されました。これにより、全国から集まったランナーが再び多良間島を訪れ、島の魅力を存分に体感することができました。

大会概要とコース紹介

たらま島一周マラソン大会は、島の外周を利用したコース設計が特徴です。大会では、参加者の体力や年齢に応じて選べる4つのコースが用意されており、それぞれ違った魅力があります。

コースの特徴

Aコース(23.75km):最も長いコースで、島の外周道路をほぼ一周するルートです。たらま島の自然を最大限に感じながら走ることができ、ランナーにとっては達成感のある挑戦です。海岸沿いの景色や広がる牧場風景を楽しめるのも魅力です。

Bコース(10km):中距離コースで、初心者ランナーや10kmを目標とするランナーに適しています。平坦な地形が続くため、ペースを安定させやすく、走りやすいのが特徴です。

Cコース(3km):短距離コースで、小学生やファミリー、初めてマラソンに挑戦する人向けの距離です。比較的軽いランニング体験ができ、多良間島の美しい自然を軽やかに感じることができます。

Dコース(5km):3kmより少し長めの距離で、健康維持や軽いランニングを楽しむ人に向いています。家族や友人同士で気軽に参加できるコースです。

どのコースも、村役場前を発着点とし、島の外周を周るように設計されています。特に、沖縄では珍しい高低差がない走りやすいコースが特徴で、初心者から上級者まで楽しめる大会です。また、コースの途中にはエイドステーションが設置されており、島の名産である黒糖などの補給食が用意され、ランナーの体力をしっかりサポートします。

さらに、コースの中には多良間島唯一の信号を通過するポイントや、島の観光名所である「多良間シュンカニ」を走り抜ける場所もあります。牛が多く見られる牧畜エリアを通るルートもあり、他のマラソン大会では味わえない島独特の風景を楽しむことができます。

大会終了後には、「ふれあいパーティー」が開催され、島民や参加者同士の交流を深める時間が設けられています。このイベントでは、島の名物料理であるおにぎりや山羊そば、牛そばを堪能でき、走り終えたランナーたちが島の豊かな食文化を味わうことができます。

参加方法と大会要項

たらま島一周マラソン大会に参加するためには、事前の登録が必要です。大会の公式サイトや、指定のオンラインエントリーシステムを通じて申し込みができます。毎年、多くのランナーが全国から参加しており、エントリー期間内に早めの申し込みが推奨されます。

参加資格は、コースごとに異なります。Aコース(23.75km)は高校生以上の参加が可能で、Bコース(10km)も同様に高校生以上が対象です。Cコース(3km)とDコース(5km)は、年齢制限がなく、小学生やファミリーでも参加できるため、家族全員で楽しむことができます。これにより、幅広い年齢層の参加者が集まり、賑やかな雰囲気が生まれます。

参加料は一般が5,000円でやや高めですが、その分充実した参加特典が付いています。参加者全員には、記念Tシャツが贈られます。さらに、完走者には完走証が授与され、達成感を感じることができます。また、大会後には食事(山羊そばor牛そば。おにぎり・ぜんざい付)が振る舞われます!小学生以上高校生未満は3,500円(島外ランナー)となっていて、同じく記念Tシャツ、完走証、食事と、子どもたちにも同様の特典が付いてくるのは嬉しいですね。

そして、参加料には傷害保険料が含まれているので、大人も子どもも安心して走ることが出来ます!もちろんケガが無いのが1番ですけどね。

大会当日の流れは、村役場前がスタートとゴール地点になります。スタート前には、開会式が行われ、島のゆるキャラである「たらびん」が登場し、参加者たちを歓迎します。

コースには、エイドステーションが複数設置されており、ランナーたちは水や軽食を補給しながら走ることができます。特に、多良間島の名産である黒糖が提供され、エネルギー補給に役立ちます。また、トイレが利用できる施設もコースの途中に配置されており、安心して走れる環境が整っています。

大会終了後には、「ふれあいパーティー」が行われます。ここでは、ランナー同士や島民との交流が深まり、島の特産料理である山羊そばや牛そばが振る舞われ、参加者たちが大会の疲れを癒す時間となります。

大会中止の期間も実は・・・

新型コロナウイルスの影響で中止となっていた「たらま島一周マラソン」ですが、そんな中で密かに開催されていたのが「たらま島一周マラソン オンライン大会」でした。コロナ禍での開催だったので、もしかしたら二度と行われない幻の大会です!(2022年・2023年に開催されました。)

初開催となったのは2022年1月30日(日)~2月5日(土)の7日間で、GPSトレーニングアプリ「TATTA(タッタ)」を使ったバーチャルイベントです。通常のマラソン大会とは異なり、このイベントの特徴は、大会期間中の7日間で自分のペースに合わせて日を分けて走れる点です。日頃の運動不足解消などを目的に、気軽に参加して完走を目指せるイベントとなっていて、開催期間中に累計でハーフマラソン(21.0975km)以上走ると完走となり、参加者には多良間島産の黒糖クッキーやヤギ汁、大会記念Tシャツなど、豪華な参加賞が用意されていました。

そして、「たらま島一周マラソン」といえば、「ふれあいパーティー」です!もちろんこのイベントもオンラインで開催されました!その名も「オンラインふれあいパーティー」そのまんまですね。「ZOOM」を使用して行われたこのイベント。2023年大会の「オンラインふれあいパーティー」では、宮古島大使のリアルまもる君が司会を務め、島民によるダンスやパフォーマンスが披露されました。お楽しみ抽選会では、那覇から多良間島行の航空チケットが当たるなど、オンラインとは思えないほどの盛り上がりを見せました。

スペシャルサプライズゲストには、沖縄を中心に活動しているアーティスト「ディアマンティス」のボーカル、アルベルト城間さんが登場し、彼の代表曲「勝利の歌」を披露しました。多良間島の観光大使でもあるアルベルトさんと共に、完走したランナーも惜しくも完走に届かなかったランナーも一緒になって歌い踊り、大いに楽しんだイベントとなりました。

多良間島の観光と宿泊情報

多良間島は、マラソン大会だけでなく、観光も楽しめる魅力的な場所です。沖縄本島や宮古島から船や飛行機でアクセスでき、自然豊かな島として、多くの観光客に親しまれています。マラソン大会に参加するだけでなく、島の観光も一緒に楽しむことで、より充実した時間を過ごすことができるでしょう。

島の外周は約16kmで、自転車や徒歩で一周することが可能です。島の周辺には、美しいサンゴ礁の海が広がり、透明度の高い海水が自慢です。海辺を散策するだけでなく、島特有の小さな名所も点在しています。また、島の中央部に広がる牧場地帯では、のどかな風景が広がり、和牛ややぎがのんびりと過ごす姿を目にすることができます。

マラソン後にゆっくりと滞在するなら、島内にはいくつかの宿泊施設があります。宿泊施設はペンションやゲストハウス、製糖工場宿舎などがあり、島のアットホームな雰囲気が感じられるのが特徴です。特に大会前後は、ランナーやその家族で賑わい、宿泊施設は早めに予約しておくことが必要です。宿泊施設の紹介は大会HPに掲載されていますので要チェックです!島の小規模な宿泊施設は、地元の人々との交流ができる場でもあり、訪れた観光客にとって温かいおもてなしが待っています。

多良間島へのアクセスは、宮古島からの定期船や飛行機があり、大会に合わせて訪れるのに便利です。船の旅では、青い海を満喫しながらゆったりとした時間を過ごすことができますし、飛行機なら短時間で島に到着でき、手軽にアクセス可能です。

大会に向けたトレーニングと準備

たらま島一周マラソン大会に参加するためには、適切なトレーニングと準備が欠かせません。特に、たらま島の特徴的なコースに合わせた対策を行うことで、当日のパフォーマンスを最大限に引き出すことができます。

多良間島のコースは、沖縄では珍しい高低差がほとんどない平坦なコースが続くため、上り坂や下り坂の対策はそれほど必要ありません。しかし、沖縄特有の温暖な気候に対応するため、暑さ対策が重要です。11月であっても、日中は気温が上がることがあるため、十分な水分補給や日差しを避けるための準備が必要です。大会では、エイドステーションがコースの要所に設置されており、多良間島名産の黒糖や水が提供されますが、個人的にも水分をしっかり持参することをお勧めします。

トレーニングに関しては、平坦なコースに慣れるための長距離走を中心に行うと良いでしょう。特に、Aコース(23.75km)やBコース(10km)に挑戦するランナーは、一定のペースを維持しながら走ることが大切です。また、コース途中には自然豊かな景観が広がり、リラックスした気分で走ることができますが、風や日差しの影響を受けやすい区間もあるため、対策を考えてトレーニングを行いましょう。

これまでの参加者からは、「コースの平坦さと美しい景色が相まって、走りやすくて心地よい」との声が多く寄せられていますが、油断せずに事前準備とペース管理をしっかり行うことが重要です。また、ランナーたちの間では、大会後の楽しみとして、ふれあいパーティーがあります!選手同士や地元の人たちとの交流があり、料理やお酒が振る舞われます。ゴール後のリラックスタイムに向けて頑張るモチベーションとなっています。

大会に向けての準備としては、天候や装備の確認も重要です。軽量なウェアやランニングシューズの選定、そして紫外線対策のための帽子や日焼け止めなどを準備しておくと良いでしょう。また、前日までにしっかりと体調を整え、無理なく大会当日に挑めるように、十分な睡眠と栄養補給を心掛けましょう!

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