1892年、下里添村から分離した上区に贈られた守護獅子。130年以上にわたり集落を見守ってきたその獅子が、十五夜の夜に力強く舞い踊ります。獅子舞のあとに続く砂川クイチャーでは、男女が円陣を組み大地を踏み鳴らす宮古の祈りの踊りが披露されます。秋の宮古島で、集落の絆と伝統の厚みを肌で感じられる一夜です。

基本情報

項目内容
開催時期旧暦8月15日(十五夜)/新暦9月中旬〜10月初旬ごろ
会場上区公民館・砂川公民館(宮古島市城辺砂川地区)
アクセス宮古空港から車で約15分
料金無料(見学自由)
主催上区自治会

130年を超えて受け継がれる獅子の物語

上区の獅子舞は、1892年(明治25年)に起源を持ちます。当時、下里添村から分離して新たな集落となった上区に、守護獅子が贈られたのが始まりです。

初代の獅子から数えて、現在舞っているのは1948年(昭和23年)に新造された3代目。戦後の混乱期に集落の人々が力を合わせて作り上げた獅子は、宮古島市指定無形民俗文化財として大切に守られています。

十五夜の夜に響く足音 — 砂川クイチャー

獅子舞のあとに奉納されるのが砂川クイチャーです。「クイチャー」とは宮古諸島各地に伝わる集団円陣舞踊で、「クイ(声)をチャース(合わせる)」が語源。男女が大きな輪を作り、両手を振りながら大地を力強く踏み、躍り上がるように踊ります。

十五夜の月明かりの下、老若男女が一つの輪になって踊るクイチャーは、豊作への感謝と来年の豊穣を祈る宮古島ならではの光景です。

見どころ

3代目の獅子舞
1948年に新造された獅子が、力強く勇壮に舞います。集落の厄払いと守護を祈る伝統の舞です
砂川クイチャーの一体感
声を合わせ、足を合わせ、集落全体が一つになる瞬間。見ているだけでも心が動きます
十五夜の雰囲気
旧暦8月15日は満月。月明かりの下での祭祀は、照明のない時代から続く原風景です

過去の開催実績

日程備考
2023年9月29日旧暦8月15日
2024年9月17日旧暦8月15日

※旧暦に基づくため、毎年新暦の日程が変わります。

十五夜の獅子舞、鳥肌が立つのは音が聞こえた瞬間です

正直に言うと、上区の獅子舞は「見る」より先に「聞こえる」祭りです。太鼓の音が集落に響き始めた瞬間、空気が変わるのがわかります。僕ら地元の人間でも、毎年あの最初の一打でぞわっとくるんですよね。

獅子が舞い始めると、子どもたちが怖がって泣いたり、逆にキャッキャ言いながら追いかけたり。そういう光景がずっと続いてきたんだなと思うと、130年という時間の重さを実感します。観光用に整えられたショーではないので、段取りがゆるかったり、途中でおじぃたちが談笑していたりもしますが、それがいいんです。

クイチャーが始まったら、遠慮せずに輪の近くまで行ってみてください。大地を踏む振動が足元から伝わってきます。月明かりの下であの振動を感じたら、たぶん宮古島の祭りの印象がガラッと変わりますよ。

観光客へのガイド

日程の確認
旧暦8月15日は毎年異なります。宮古島市の広報や地元紙(宮古毎日新聞・宮古新報)で直前に確認するのが確実です
服装
屋外での見学になります。9月の宮古島はまだ暑いので、軽装と水分補給の準備を
見学マナー
地域の神事です。静かに見守り、カメラのフラッシュ撮影は控えましょう。撮影自体が禁止されている場面もあるため、周囲の指示に従ってください
駐車場
集落内に大きな駐車場はありません。路上駐車で迷惑にならないよう配慮してください
飛び入り参加
クイチャーは地域の方に誘われたら一緒に踊れることもあります。声がかかったら、ぜひ輪に加わってみてください

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