大切なご家族を亡くされた後は、気持ちが沈み何も手に付かなくなります。しかし、ご遺族は必ず行うべき手続きがいくつもあります。今回はご遺族が行う手続きの中で「期限が決まっているもの」、「お金に関するものなど」を詳しくまとめました。いざという時に慌てないためにも、ぜひ最後まで読んでお役立てください。
【この記事のポイント】
- 死後直後に行う手続きが分かる
- すみやかに行う手続きと期限が分かる
- お金に関する手続きが分かる
死後直後に行う手続きの流れ
まずは、ご家族の死亡直後~1週間以内に行うべき手続きをご紹介します。この時期は、ご家族を亡くされたばかりで気持ちの整理がつかなかったり、葬儀の決めごとが多かったりして、ご遺族は大変な日々を過ごします。死亡届や火葬許可申請書の提出は葬儀屋の代行が可能なので、サポートをしてもらいながら行いましょう。
【死亡届の提出】
死亡届の用紙は、病院で書いてもらう「死亡診断書(死体検案書)」と、ご遺族などが記載する「届出欄」に分かれています。死亡届の記載が終わったら、故人の死亡地、本籍地、届出人(喪主)のいずれかの市町村役場に持参します。
提出期限 | 7日間 ※国外で死亡したときは、その事実を知った日から3か月以内 |
「死亡届」は複数枚コピーをしておく
保険などの手続きの中には、「死亡届」の提出が必要なものもあります。役所に提出する前に必ずコピーを取っておきましょう。再発行は可能ですが、病院によっては数千円かかる場合もあります。
【火葬許可申請書の提出】
死亡届を提出する際に「火葬許可申請書」も提出し、「火葬許可証」を受け取ります。火葬許可証は以下の流れで使用します。
- 火葬許可証を火葬当日に持参
- 火葬後に、職員が火葬済と記載
- 後日、納骨の際に寺院や霊園などに持参
提出期限 | 死亡の事実を知った日から7日以内 ※国外で死亡したときは,その事実を知った日から3か月以内 |
【健康保険証の返却(健康保険の場合)】
故人が会社員の場合、健康保険証は返却する必要があります。返却は5日以内ですが、手続きに関しては基本的に勤務先又は事業主が行います。健康保険証は死後翌日より使用できなくなりますので、扶養されていた家族は国民健康保険への加入手続きを行います。
死後早めに行う手続き
こちらでは、家族の死後すみやかに行う手続きをご紹介します。どれも生活に関する大切な手続きなので、一つひとつ確認しながら進めましょう。必要書類等も記載しますので、併せてお役立てください。
【健康保険証の返却(国保の場合)】
国民健康保険証に加入したいた場合は、住民票のある市区町村役場に、国民健康保険証の返却と資格喪失届を提出します。また、国民健康保険は世帯単位で加入するため、故人が世帯主なら被扶養者の方も同時に資格を失います。この場合、ご遺族は「世帯変更届」と「世帯主を変更した健康保険証の発行」の手続きも必要になります。
提出期限 | 死亡後14日以内 |
必要書類等 | 国民健康保険被保険者資格喪失届 国民健康保険被保険者証 国民健康保険高齢受給者証(70歳~74歳の場合) 死亡を証明する書類(死亡届のコピー、戸籍謄本など) 届出人の本人確認書類 印鑑 ※世帯主が死亡の場合は、国保加入者全員の保険証など |
【住民票の世帯主変更届】
故人が世帯主で、同世帯に2名以上いる場合は「世帯主変更届」の提出が必要になります。なお、2人世帯の場合は、もう1人の方が世帯主に自動的に変更されるため、手続きの必要はありません。
提出期限 | 死亡後14日以内 |
必要書類等 | 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)印鑑 |
【公共料金・通信関係・クレジットカード・銀行の解約】
故人名義で契約していたものは、全て解約や名義変更を行う必要があります。「公共料金」「通信関係」「クレジットカード」「銀行」の項目に分けてご説明します。
・公共料金
故人の名義で電気・ガス・水道などの公共料金の契約を行っている場合、名義変更の手続きを行います。同時に支払い口座の名義人も変更する必要もありますので、忘れずに行いましょう。名義変更は契約先によって、お客様センターに電話したりWebで行ったりと手続きの方法はさまざまです。
・通信関係
携帯電話やインターネット関係の解約をする際は、各ショップに来店し手続きを行います。以下のものを持参する必要があるので、用意しましょう。
- 来店する方の本人書類
- 携帯電話内に入っているチップ型ICカード
- 契約者の死亡が確認できる書類(例 会葬案内状、おくやみ欄、死亡診断書、除籍が分かる戸籍謄本など)
※必要書類は契約先によって異なる場合がありますので、ご確認ください。
・クレジットカード
名義人が亡くなったら、ご遺族でもクレジットカードを使用することはできません。必ず退会手続きを行いましょう。公共料金や携帯電話の料金の支払い方法でカード払いを選択している場合は、それぞれの契約先に確認する必要があります。
・銀行手続き
まず、家族の死後すみやかに、口座がある金融機関に亡くなったことを連絡します。この口座は、相続手続きが終わるまで凍結されるため、原則として預金の引き出しはできません。その後、「相続手続き」を行い名義人の預貯金を遺産として相続します。
相続に関する必要書類は、金融機関や相続方法によって異なるので、口座がある銀行などに直接問い合わせて確認しましょう
お金の手続き
続いては、家族の死後に行う手続きの中で、お金に関する手続きについてご説明します。
【年金の支給停止手続き】
故人が年金を支給されていた場合は、支給停止の手続きが必要になります。期限内に手続きを行わないと、不正受給とみなされる場合もありますので注意しましょう。
提出期限 | 国民年金の場合は死亡後14日以内 厚生年金の場合は死亡後10日以内 |
必要書類等 | 亡くなった方の年金証書死亡の事実を明らかにできる書類 年金受給者死亡届(報告書) |
※日本年金機構に個人番号(マイナンバー)が収録されている方は、原則として年金受給権者死亡届(報告書)を省略できます。
・未支給年金の請求も必要
生計同一のご遺族は、「未支給年金」の手続きが必要になります。未支給年金とは、以下のケースが当てはまります。
- ご家族が亡くなったときに、受け取っていない年金
- ご家族が亡くなった日より後に振込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金
「未支給年金」は受け取れる権利に順番がありますので、詳細はねんきんダイヤルまたは年金事務所に相談しましょう。未支給年金の請求期限は、「年金を受給していた方の年金の支払日の翌月1日から起算して5年」です。
【高額医療費の申請】
故人の医療費が自己負担限度額を超えた場合は、超えた分が払い戻しされます。ご遺族が高額な医療費を負担していた場合、請求することで払い戻しされることもあります。ただし、健康保険が適用される医療費に限りますので、不明点などがあれば各健康保険の窓口に相談しましょう。
【生命保険の申請】
故人の死亡保険金・死亡給付金がある場合は、請求手続きを行います。手続き方法や必要書類は契約先によって異なるため、コールセンターなどに問い合わせ請求方法を確認しましょう。たとえば、かんぽ保険の場合は、担当医に記載してもらう「死亡証明書」などが必要になります。
まとめ
今回は、ご家族の死後に必要な手続きについて解説しました。ご遺族はご家族が亡くなった後、行うべき手続きが数多くあります。期間が決まっている手続きは期限が切れると、余計な手間が掛かってしまったり、貰えるお金が受け取れなかったりすることも出てきます。ご遺族の立場としては辛い時期ですが、手続きに漏れがないように確認しましょう。