くまから・かまから Vol.10

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おかげさまで、「くまから・かまから」もVol.10となりました。

今回は、夏休み企画として、宮古の人が受けた、カルチャーショックをまとめてみました。この春、宮古を離れて旅立った若者たちも、夏休みで宮古に帰って本島や内地との違いを実感しているのではないですかー?今より、昔はもっとすごかったさー。でもこの違いこそが、文化なんだよね。

『みゃーくぴぃとぅぬカルチャーショック』

ワタリ マリ/著

告別式というセレモニー。

本土式は、テレビで見て一応形は分かっていたものの、実際に行った時お香と灰の区別がつかず、手につまんだものは、カラパズ(灰)だった。

なびゃーら(へちま)

東京の保育園に勤めていた頃、園庭に立派な なびゃーら(へちま)が、できた。それをを見て「味噌汁にするんですか、いためて食べましょうよ」と当然のごとく言うと、皆さん ミー マユ(目と眉)をくっつけて「??」「しまった!またとんでもないことを言ってしまった」でも何?じゃどうするのよぉ・・このなびゃーら。ポークといためたら、おいしくって長生きするのによぉ。


naichar-shima/著 

東京に来てすぐの頃、友達の家で酒(日本酒)を飲んだ時、皆、水で割らないでそのまま飲んでるから「のーしぬ、ういたーつうむぬぬきゃりゃー!!」と思った。(なんて、この人たちは、強い人たちなんだろう)

宮古では泡盛は必ず水で割って飲んでたから、あれにはちょっとビックリしましたですよ。

これも東京に来て間もない頃(24?5年前)友達が車で、僕が住んでたアパートに遊びに来たんだよ。「ぼくにも運転させてくれる?」「いいよ」アパートの前の路地から通りに出たとき、僕は右側を走ったんだよね。友達が「ひ、左ー!!」向こうから車が「パッパー!!」僕もクラクション「パッパー!!」友達「ひ、左だよー!!」その時やっと気が付いて急ブレーキ「キィキィーッ!!」車を側に止めて「そういえばここ東京さいが」ふ?っ!これにも驚きましたですよ。沖縄が復帰したのは1972年。しかし、車が左側通行になったのは、1978年。


宮国優子/著

待ち合わせ高校3年の時、東京に受験しにきた。宮古の友達と新宿駅改札で待ち合わせたが会えませんでした・・・・。私たちは西口で待ち、彼女は東口でまっていた。そうよね。新宿の改札はひとつじゃないもんね。それと渋谷のアルタ前って約束もしたなー。これも会えませんでした。うばいがうばい!だりた!(疲れた!)


アモイ/著

東京訛り                      

僕 「先輩!今度の日曜日に日比谷に行きたいんだけど・・・」

先輩「えーとね、しびや(渋谷?)に行くにはね」

僕 「先輩、<渋谷>じゃなくて、日比谷へ行きたいんだけど」

先輩「だから、<しびや>でしょう?」

僕 「違うよ、<日比谷野外音楽堂>へいきたいんだよ。」

先輩「しびや野外音楽堂へは・・・・・・」

横で聞いていた、もう一人の先輩が笑いながら説明してくれた。

「K君こいつはな、下町育ちの江戸っ子で、”ひ”の発音ができないんだよ」

雑貨屋のおばさん

私(品物の方を指差しながら)「おばさん、あれください、」

おばさん(奥から首を伸ばしながら)「どれですか?」

私「あの上のほうの箱ですけど」

おばさん、(でてきて椅子にのって取り出しながら)「これ、これね、お風呂の石鹸台セットのことね、はいはい、」

そして箱に書いてある文字と私の顔を見ながら、何か思い出したように、

「あーそっかそっか、K君、沖縄だもんね、英語を使うんだもんね。だから日本語が読めないんだよね。なーーんだ、そっかそっか」

私は唖然としましたが、笑いながら頷いて、お金払って帰りました。

その昔、こういう勘違いはよくされました。


Hatsumi.M/著

正月

東京で初めてのお正月。夫の実家で迎えた私は、お客さんがくるものと思い台所仕事をがんばらんとーと思っていたら、誰も来ず、家族だけでお屠蘇をした。おせち料理は、お客の為に作るものとやーむとぅ(本家)で育った私は思っていたよー。お年玉も親戚のおじさん、おばさんから貰うもんと思っていら親からももらうってよ。おごえ!(びっくり!)

スクランブル交差点

さだまさしの「檸檬」という曲の中に「スクランブル交差点」という歌詞がでてくる。渋谷のスクランブル交差点を初めて見たときは、ここがあの曲の場所だと思って感激していたら、違う場所でもスクランブル交差点を発見しその意味を理解した。あにゃむぬぴとぉー。(仕方のないやつ)


のりぼう/著

店屋物    

友人「きょうは、店屋物でも取るか」

私 「やった!初めてのてんやものだ」

友人「じゃ、何にする?」

私 「てんやものでいいよ」

友人「違うよ、何が食べたいか聞いているんだよ」

私 「てんやものという食べ物があるんじゃないの?」


神童/著

果物普通の民家に柿や、みかん、びわが実っているのには、驚いた。しかもよー、取って食べている気配がないさいがよー。宮古だったら、すぐ無くなるはず。


なー坊/著

ハム

宮古でハムと言ったら、缶詰のポークランチョンミートさー。ボンレスハムよーと言われても、はい、うりゅうーばー ハムてぃあずぁあんてぃ うむいーうたさー。(それはハムとは言わないと思っていたさー)


菜の花/著

電車

電車を初めて見たとき、ぬーまむす(大きい芋虫)を連想して乗るのが嫌だった。(ちなみに沖縄には電車がありません)

『編集後記』

Hatsumi.M

夏休みで宮古に帰っていました。

久しぶりの家族、友人との再会。新しい出会い。みゃーくふつ。宮古標準語。三線の響き。あーぐ。さとうきび畑。海。松林。満天の星。などなど。心が満たされていくのが分かりました。

反面、年毎に変っていく宮古を見ると最近は、うれしさよりも寂しさの方が先に立ちます。全国どこに行っても同じものがあるというつまらなさ。

違うからこそいいと思えるのに・・。

そんな思いもあり、今回カルチャーショックを取り上げてみました。

みなさんは、のーしがうむーたーがら。(どのように思われたでしょうか)みゃーくふつマガジンなのに、今回方言が少なくなってしまいました。ご了承ください。

今度は、逆のパターンも企画中です。宮古出身以外の人から見た、宮古でのカルチャーショックなできごとがありましたら、ぜひ投稿してください。5行くらいで簡単に。

知っている方言があれば書いてくださると、だいずぷからすやーば。(大変うれしいです)

次回は、9月6日発行予定です。