みなさん、こんにちは〜。
やらびたち(子供たち)は、夏休みに入りましたねー。本格的な夏の到来ですねー。くま・かまも 暑い、熱い ぱなすぬ だうどー(話がいっぱいです)。
タオルが一本あれば
さどやませいこ(城辺町出身)
暑い!兎に角暑いっ。だいずぬ、みゃーく。愛車にも寝室にもクーラーがなく(実は壊れたまま)、自然の風だけに頼っているわが身にとって、最近の暑さは耐え切れない。てぃだかんかんでも(太陽がカンカン照っていても)風がまがさやさやといれば、きーぬみー(木々の中)に入って、なんとか暑さを凌ぐこともできるが、朝から とぅりー(静かー)としていてごらん、アガイタンディ・・・無言。
そんな時、タオルが一本あれば、たらたら流れる汗を拭くことができる。アリガタイ!朝、火の神に森羅万象の感謝を捧げたが、改めてタオルさまにも感謝!タンディガータンディ。かくして、タオルは私にとって、この季節の必需品なのです。
風にもいろいろあって、すだーす(涼しい)風は癒しの風、噛み付く風は台風 同じ風なのにどうしてこんなにも違うのかな。久しぶりに台風5号が沖縄諸島を睨んでいるようです。一つ目の風は特に怖い。どうぞ、やさしく通り過ぎて行って下さい、潤いの雨だけをもたらして下さい、かじぬ(風の)神さま。
(7/15記)
MRI
神童(平良市出身)
のーがら ぴんなー しゅうば 病院かい(体調が悪いので病院にいった)。
病状を告げると所定の診療科目に通された。12番だ。診察室外の待合室で待機する。周囲は老人が多い。待合室には、受付を済ませた患者が送られてくる。さすが、病院だ。やんむぬちゃーな(病人だらけ)。
ういびとぅぬ まーつまーつ(老人がうろついている)。受付で指定された診療科目が解らないらしい。待合室の看護婦に問い合わせる。「農業科ー んざりゃー(どこにあるの)?」看護婦が答える。「農業科?・・・。おばあ、農業科じゃなくて脳外科だから。脳神経外科ね。おばあ!」
おばあは待合室の長いすに腰掛けて出番に控える。待合室では、血圧、体重測定、病歴等が看護師のもと、調査される。
「○○サダさーん!」おばあが呼ばれる。
「おばあ、いままでMRIは受けたこと ある?」
おばあが答える。
「んきゃーんな っすぅたーすぅが くないや っしゃーみーんにば。芋洗い!くないなぎゃー ぶーぎちゃーな(昔はしていたけど、最近はしたことないねー、芋洗いは! 最近はキビ倒しだけさー)」
「おばあ、病院は職業と関係ないってば!MRI!い・も・あ・ら・い!じゃなくてMRI!」
個人情報保護法により、病院窓口では個人が特定できるような呼び方を控えているらしい。しかし、この病院は大声で氏名を呼び上げる。多分、宮古の場合、姓だけだと個人が特定できないからだ。
下地、砂川、平良。とーゆ あびりゅーがら っすさぁいん(誰を呼んでいるのか解らない)。「6番でお待ちの下地さーん!」整理券を発行するでっかい食堂みたいだな。
話変わって、一馬という名前のだみ声、強面の先輩がいる。病院の待合いで呼ばれた。「○○一馬ちゃーーん!」呼ばれた先輩は看護婦のもとに近寄る。引きつった表情で看護婦が問いかける。「一馬ちゃんのお父さんですか?」「・・・」本人なのにな!
当方、医師の問診の後、レントゲン、採尿、採血を指示される。レントゲンを終えて、看護師に呼ばれる。これから採尿と採血がありますけど、どちらを先にします?採血を!右腕の静脈から採血される。採尿を終えて紙コップを看護師に提出し、会計に向かう右腕に違和感が。みると、採血された部分にでっかい卵が。看護師の場所に戻り苦情を言う。
「あかっつぅ とぅいみーりばどぅ てぃーぬ とぅなかゆ なさってぃどぅ!ぱらみどぅーば(採血したら 腕が腫れて卵を産みそうなんですけど)!」
「のーてぃぬ ばーいりゃー(どういうわけ)?」
看護師が問う。「採血後、ぎーーーっと強ーーく押さえなかったでしょう?」採血後、押さえなかったので血管から吹き出た血が皮膚下にしみ出し血管を中心に卵大に膨らんでいるのだった。
「青―くなるね。でも吸収されるから大丈夫よー。」
のーやらばん 病院ぬ ぴぃとぅぬきゃーぬ ぱなっすっばぁ まさぎん すかだかーならん。(とりあえず、医療関係者の言うことは素直に聞くべきだな。)
ぎーーーっと強ーーく、押さえろっつぁ!(押さえろってよ)
かなすあぐ(愛すべき友よ)
かい(伊良部町出身)
唐突に「あんたは、いかを食べるか?」と夜十時すぎにかかってきた電話。普通、常識を持った知り合いはこんな時間に電話しては来ない。時間を気にしないで電話してくるのは、たいてい宮古の実家や姉たち家族から。だのに何で他人のあんたがこんな時間に電話してくるわけ?だいたいあんたはいくつだから人の家に電話をかけていい時間も知らないわけ?心の中で独り言。それにいくら何でももう夕飯は食べてしまっている時間なのだ。
電話の向こうで少し酔っている感じの びきどぅんあぐ(男友達)に「何でいかがどうしたの?」とさりげなく(を装い)聞き出す。「もらいものでたくさんあるから、あんたも食べるかと電話しているわけさあ」「近所の人たちに分けたら?」「分けても余っているし、冷蔵庫にもはいりきらんから、あんたも食べんか?おれは美味しいと思うよ」「そんなに言うんだったら食べてみたくなるけど、こんな時間からではどうすることもできないでしょう?だから今日はいいよ」「じゃあこんなにあまっているのにどうするか?」。そんなこと私に聞くほうがおかしいんじゃあないの?自分で考えなさいといいたい。
それに、こんな時間から取りに行くほど暇があるでもないし、だいたい私はあぐの住んでいるところも浦添に住んでいることしか知らない。あぐの方は私の家を知っているようで、自分が持っていってもいいという。う〜ん、何だかそれも危険だ。
同じ話の押し問答を何回も繰り返し、やっと私が今度休みの日にもらいに行くことで話がまとまった。それまで冷凍庫に入れておくからという。んー、まてよ。ぴんなむぬ(何か変)。さっきは冷蔵庫にも入りきらないと言っていたんじゃなかったっけ?嬉しいような、ちょっと難儀なあぐの心遣い。
「けいはさびしんだよ」と伊良部の他のあぐたちも言っていた。酔うと誰かに電話してくるらしく、決まって長話になるらしい。いつかは私が留守の時に電話がかかってきたようで、夫と30分も話したという。「面識も無いのに変だったよ」と夫は苦笑いしていた。
去年、島で同期会をやったときも盛り上がっている最中に電話してきた。みんなと代わる代わる話していたから30分以上も長電話していたはず。後で聞いた話だと、私が島に帰るからとあぐの何人かに「んーなしい うぐなーりぃふぃーりよぉ(みんなで集まってあげてね)」と電話していたらしい。全くあんたは私の保護者かといいたくなるけど、ぷからすむぬ(うれしいね)。
年に何回か「そろそろ同窓会をしたらどうか?」とあぐは電話してくる。「たまには自分で幹事やりなさいよ」と突き放したりするが懲りない様子。「あんたは級長だったから、みんなをまとめるべきだよ」と30年前の話を持ち出してくる。あまりのしつこさに負けて同窓会を企画したら、誰よりも張り切って働きまくる。
あぐの得意技はやっぱり電話攻撃。連絡が取れるまでしつこいくらいかけまくるみたいだ。そして不思議なことに、あぐにとって待ちに待った同窓会のはずなのに、みんなが揃った頃を見計らってからゆうゆうと顔を出す。幹事の私しか知らないことだが、会計の段階になるとあぐはみんなより多く払う。人数割りしているからいいと断っても、一度出したものは決して引っ込めない。
中学の頃はちょっとつっぱりだったあぐ。こんなにまめで心優しい男なのにいまだ独身。あがぃ、なんでかねえ、かなすあぐ(愛すべき友よ)。
いろいろ 初めて物語
naichar-shima(下地町出身)
●初めての日本語
おいらが初めて日本語をしゃべったのは、幼稚園の入園式の自己紹介。
「ぼくのなまえは、とくみねかつや」それまで、方言しかしゃべってなかった。
●初めてのギター
高校入学祝いに、親にガットギターを買ってもらった。
ベンチャーズの にゃーび(真似事)をしたり、吉田拓郎の「東へ西へ」のコードを必死で覚えた。
●初めての電車
おいらは、19歳で東京に初めて出てきた。時間通りに電車が来るのにはうどぅるき゜たー(驚いた)。しかも1時間に何本もあるしよ。して、電
車は、バックでも運転できるわけ?終点に着いたら、どこかぐるーっと回ってくるかーと思っていたら、運転席が後ろにも付いていた。また、電車同士がすれ違う時の音には、びっくりしたね。オゴエーと思わず声が出た。
あと、動いている電車の中で、つり革にもつかまらず、平気な みぱな(顔)をして、本を読んでいる人を見たときは、ぴるますぴとぅぬきゃー(不思議な人たち)と思ったね。それから、自分なりの東西南北の方向感覚というのがあって、行き先案内の何番線というのは、信じないで、自分の勘を頼りに乗ったら、逆方向だったということがよーくあった。宮古の東西南北とは違うらしい?やっぱり表示は、正しいさいがーと思った。
●初めての握り寿司
おいらの やらびぱだ(子供の頃)には、握り寿司というものは、見ーた
くぅとぅまい ふぉーたーくとぅまい にゃーったん(見たことも、食べたこともなかった)!寿司といったら、のり巻きしか知らんかった。初めての握り寿司を食べたときは、ご飯の美味しさに感激したねー。(ご飯にかよー!?)
まーんてぃ
宮国優子(平良市出身)
宮古の言葉は意外とシンプルで、同じ言葉を口調や抑揚で違う意味に使ったりする。「まーんてぃ」はその代表格(と、個人的に思っている)。「ホントにー」と驚くまーんてぃ、「そうだったのね」としんみりまーんてぃ、「そうよねー」と共感まーんてぃ、ほかにも多種多様である。私は日常では全く使わない言葉になっていたのですが・・・。ある日、突然「まーんてぃ」はやってきた。
親子共々、いつもだいずお世話になっている方がいる。仮にMさんとします。彼女は関東圏出身で、私と10歳違い、子育てのプロという感じ。とても穏やかで小柄で優しくてすてきな人だ。Mさんが、ある日ふと漏らした。
「私ねぇ、昔、宮古の人とつきあっていたんですよ。親が反対してあきらめてしまったのだけど」(ええっ、初耳。とーりゃー(誰なの!)・・・えぇ、本当に!と驚愕のまーんてぃである。)「結局は親の言うとおり、お見合いをして別の人と結婚したんです。でもね、最近離婚したんですよ」度重なる苦労と心労があったのだが十数年耐えていたそうだ。数年前、決断したのは子供のことを最優先に考えた結果だったと話してくれた。(まーんてぃなー。そうだったわけー、あがいぃ、だいず(大変)だったねぇ。)と、もらい泣きのまーんてぃでした。
「でもね。辛いときはいつもその人のことを思い出して、頑張っていたんですよ」(おいよ、どんな ずみぎ(かっこいい)人かよ。本当に宮古の人か?疑ってしまう失礼な私。)Mさんはかすかに涙ぐんで下を向いた。その時勝手に口が「・・・探しましょうか?」と言ってしまった。(あぁっ!考えなしに言っちゃった。いつまでたってもノウタリンのゲレンゲレンパーのふすぐどぅん(書き苦しい。要は大馬鹿だということです)。後悔してる間に、Mさんが顔を上げた。キラリと目が輝いた(ように見えた)。「元気かどうかわかればいいんです」
すぐに私の狭い交友関係をフルに活用し、(といっても直接聞いたのは3人ですが)捜すことにした。名前と年しか知らない人をどうやって捜すか・・・難しい。宮古に住んでいないかもしれないし・・・悶々。
しかーし、そのうちの2人は行き当たったのだ。残りの1人は私の間違い情報のせいでたどり着けなっかたけれども。確実にみんな彼を捜してきた。せいぜい2,3日である。でもその前に私は彼を捜し出したのだ。偶然、電話をした宮古の人に「同じくらいの年かな〜」と思って聞いてみた。「あー知ってるよ」とマッハで返事が・・・せ、せまいぜ宮古。一人でガッツポーズ。
なぜか自分の初恋の人を捜し当てた気分だった。急いで連絡先を走り書きした。しかしよくよく考えてみると、彼がMさんのことをおぼえていなければ意味がない。そして今その方がどんな状態かにもよる。Mさんのことは忘れたい過去かもしれないし。手には踊るように数字が並んでいる。あぁ、勝手に指がダイヤルを・・・「すみません。私、怪しいものではないいんですけど」と怪しさいっぱいに電話をしてみた。彼は快く受け止めてくれて、Mさんを驚かせたいから電話番号を教えてくれとまで言ってくれた。それから先は詳しくは聞いていないが、後日「元気そうで安心しました」とMさんはうれしそうだった。
今回、まーんてぃ(本当にそうだなぁ)と思ったこと。
1、 宮古の情報網はものすごい。
2、 恋は遠い日の花火じゃない。
3、 宮古の男は意外ともてる(実はこのようなこと3度目なのです!)
まーんてぃゆー(本当ってば!)
おしらせコーナー
松谷初美(下地町出身)
◆映画館オープン!
国映館が2002年に閉館になって、映画館のない宮古でしたが、8月6日(土)に「シネマパニック宮古島」という映画館がオープンするそうです。場所は、以前、国映館があったところ。
映画館の支配人は下地昌伸さん。「宮古の高校生はデートする場所もない。だから映画館を造りたい」が、動機だとか。カッコイイ!!でも、カッコよさだけでは、映画館は造れないさーね。じん(資金)と労力がいるわけです。労力は、彼に賛同した仲間たちが無償で提供し、開館に向けて、今着々と準備が進められているそうです。収容席数は、120席。余裕のある空間でゆったりと映画が楽しめそう。
資金集めには、友の会会員(年会費3000円。会員は入場料1000円になる)の募集やTシャツ(2000円)販売をする予定だそうです。詳細が決まり次第、くま・かまの掲示板でもおしらせしていきますのでご覧くださいねー。
開館初の映画は、スティーブン・スピルバーグ監督の「宇宙戦争」。現在、全国でロードショーとなっている映画です。「シネマパニック宮古島」では、みなさんのご来場を呼びかけています。ぜひみなさん足を運んでくださいね。
※ くま・かまでも、この映画館を応援していきたいと考えています。くま・かま読者の方(関東にお住まいの方)で、Tシャツがほしい方は、松谷までご連絡ください。くま・かまオフ会@東京(9月ごろ予定)のときに、お渡しできるかと思います。
◆くま・かまオフ会@宮古日程
やっとがま決まりました。ご迷惑をおかけしました。メールくださった皆様、たんでぃがーたんでぃ〜。どうぞよろしくお願いします。
日 付 | 2005年7月27日(水) |
時 間 | 午後7時半〜 |
場 所 | 「和風レストランたまよせ」(73-4567) |
申 込 | 松谷(携帯メール) kuma-kama-@ezweb.ne.jp |
申込がまだの方でもまだ大丈夫です。どうぞ携帯メールまで連絡ください。
編集後記
松谷初美(下地町出身)
台風5号は、ぬっじぬっじ(ゆっくりー)としていたようですね。恵みの雨になったところもあれば、被害がでたところもあったようですね。お見舞い申しあげます。
今回は、いろいろな みゃーくぴとぅ像?が揃いましたねー。そうそう、こんな人いるいるとか、そんなことあるねーと思ったことが多かったのではないでしょうか。
優子さんの話は、まるで、ドラマみたーいね。なんだかこっちまで、ドキドキしてしまったさー。
映画館を望む声はたくさんあったと思いますが、それを実行することは、難しいことですね。そんな中で今回、このような映画館ができることは、すごいと思います。いつーがみまい(いつまでも)良い映画を届けるように頑張ってほしいですね。
いよいよ今週の土曜日から里帰りです。待っている人がいる、帰る家があるというのは、まーんてぃ 幸せなくぅとぅやー。あてぃ ぷからすかいば(あまりにうれしいので)、あまいちゃーなうーどー(笑ってばかりいますよー)。オフ会もだいず楽しみです。参加してくださるみなさん、どうぞよろしくお願いします。
今号のご感想、ぜひお寄せくださいねー。メールやらばん、ホームページぬ掲示板やらばん まちーうらっとー。
次号は、8月4日(木)発行予定です。どうぞお楽しみに!日射病、熱中症にお気をつけください。あつかーまたあとぅからいら。きょうは、下地勇さんのアルバム「開拓者」の発売日!みなさん、ぜひ、お手にとってくださいね〜。