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くまから・かまから vol. 163

2021 5/04
メールマガジン
2008年1月3日2021年5月4日

明けましておめでとうございます! 2008年もどうぞよろしくお願いします。
新年号は、一行詩・川柳の特集ですよ。あずーあずの(味わい深い)作品がやまかさあります。
お楽しみくださいね〜。

目次

特集 「みゃーくふつ 一行詩・川柳」

アモイ(平良市出身)

★黄砂んかい うむいやぬーし みゃーくずまがみ
(黄砂に 思いを乗せて 宮古島まで)

※今年の正月は宮古島の帰郷予定がチケットの手配に失敗してしまった。かわりに中国から宮古島まで飛ぶ事があるという黄砂に思いをのせて届けたい。

★ふぁいふぁいてぃー 料理やーいださい みーびとぅす゜
(食べて食べてと 出される料理に へきえきと)

※正月に親戚周りをすると、どこの家でも似たような料理が

★やーすかんてぃ なんつきす゜やかかっち びきやらび   
(腹すかし お焦げもかきあげ がきの頃)

★ぴーちきな んーかてぃふぁいば、いずむぬがま
(にんにく漬け 芋とたべれば ファイト湧き)  

★ぶーぎぃす゜なぎす゜ぬ  代しーでぃかすたー 旧正月
(きび収穫の お金ででかした 旧正月)

※旧正月は沖縄の農家の人の生活の中では収穫があってから迎える事で意味があった。旧正月を新正月にしようという政府や学校からの指導があったが、農家の人は新正月を勧められても、キビ代がまだ入ってこなくてお金の都合がつきにくかった。田舎ほど新正月への切り替えが遅かった理由がそこに合った。

★オリックス ぶーぎす゜ぬ糖度を ブリックス
(オリックス キビの糖度は ブリックス)

※カタカナに弱い宮古島の農家のじいさん、おばあさん達もオリックス球団が宮古島キャンプに来たとき、キビ倒しで糖度を計る「ブリックス」と言う言葉を知っていた為、何の違和感もなく簡単に覚えられた

松谷初美(下地高千穂出身)

★あきしゃるぬ こうぬきゆす つぬじうたき
(明け方の 線香の煙 つぬじ御嶽)

※お正月は、朝早く地元の御嶽にお参り。

★そうがつぬ 挨拶まーりゃ びきどぅんから
(正月の 挨拶回りは 男性から)

※午前中に女性が回るのは縁起が悪いとされている。

★うとぅすだま むろうまいん さんみんしー
(お年玉 もらう前に 計算す)

★ばんちきろー んざがみまい とぅみまーり
(バンチキロー どこまでも 探しまわり)

★でんわしーや がんずうかりぅ ふずゆっす
(電話では 元気な 振りをする)

※ホントは調子悪いけど・・・

★ばがばがてぃ おばさんたーや レジぬまい
(私が(払う)私がと おばさんたちは レジの前)

Motoca(平良下里出身)

<夏>
★うぷあみぬ うぷかじぬ つとぅ かすっう”ぃ てぃんばう”
(大雨の 台風土産 霞み虹)

※2007年のいちばんの思い出。7月、台風が去った日の夕方に、西の空にうっすらとした虹を見ました。

<冬>
★てぃだぬぴかぃ んなぴぃっつぁがま ぬびくぅ
(太陽の光 もうすこしだけ 伸びてこい)

※最近、会社が午前中寒いんです。窓から入る太陽光が、あと数十センチで私に届くのに・・・。

あば本舗(下地上地出身)

★うぬあたい のーまいあらん てぃ ふーりうす゜
(このくらい 何でもないさと 震えてる)

★じんまい のーまい にゃーんゆ!てぃ うぷあまい
(お金も 何にもないよと 大笑い)

★うぷかじぬ ばりすきゃーすっかー まさりいずぬいでぃ
(台風が 壊して散らかしたら ますます張り切る)

※私が育ったういずさとぅ(上地里)は、辛いときに辛そうな顔をしたり言ったりしない、やせ我慢人間が多い土地柄です。観察すればするほど可笑しい。面白い人が多いので詩にしてみました(笑)

菜の花(伊良部仲地出身)

★つつぅがゆう ゴザすつみなはん ゆーゆふぉ
(月の夜 ゴザ敷く庭に 夕餉とる)

※子どもの頃月の夜はあまりの明るさに誘われて、決まったように庭にゴザを敷いて夕食を摂ったものだ。

★うがんうり にごうくいぬ すまうすぅい
(御願下り 祈りの声や 島覆う)

※御願には島の司たちが御嶽を廻って神願いをする。祈りの声は厳かでありながらも、力強く響いていた。聴いていて旋律のようにさえ思われ心地良かった。神に届けとばかりに一心不乱に祈る声は、天に吸い込まれていくようでもあり、島を覆うようでもあった。

★ぱまかじん ぱなぬかざと そぅぬかざ
(浜風に 花の香りと 潮の香)

※浜を歩くとき、吹いてくる風には 浜に咲く花の香りと 潮の香りが混じっていた。

ビートルズ世代のサラリーマン(平良下里出身)

★まんりょうぬ すだりてぃ ぴしさ つーふなり
(万両の 実りて 寒さ 増しにけり)

★きんもくせい かざん さーらい あがたがみ
(キンモクセイ 匂いに 連れられ 遠方迄)

 ※遠回りして帰ろう!

川柳にも挑戦!

★にんぷてぃ せきゆ ゆずりば きむぉーいでぃ
(妊婦だと 席を譲ったが(あれっ?) 怒っている?)

※しまった ただのうぷばた?ゆるせ!勘違い

★うとぉーずゆ やみってぃぬ会ん うとぉーずしー
(オトーリを 廃止しようという会合で オトーリ回し居る)

もう一丁!

★くきてても みっつ かきるば すぐ すさい
(気取っても 水を かければ(宮古出身だと)直ぐバレる)

※あいじゃ!

勇さんの出現で、みゃーくなまりは逆にもてるかも!そんな、勇さんの活躍を祝し

★くりゃーいみな イサムぬとぅなずん 森進が
(これは夢? 勇の隣に 森進一が)

※NHK歌謡ホールで

おそまつでした。

編集後記

松谷初美(下地町出身)

元旦の宮古は、ぴしーぴしだったようですね。実家に電話をしたら「冬〜冬しているよー」と話していました。あなたのところは、どんな正月ですかー?

さて、2008年新年号は一行詩・川柳の特集をお届けしました。みゃーくふつの魅力が出せる短詩ができないものかなーと思い、一行詩をvol.26で初めてやりました。今回はだいず久しぶり。お正月に楽しんでいただけるのではと川柳も含めて特集しました。

川柳は、季語の無い5・7・5の17文字の短詩。くま・かま流一行詩は、25文字以内くらいの季語も自由の短詩です。

宮古のこと、今住んでいるところで思うこと、自然や人情や風習、風景、ユーモラスな詩などライターそれぞれの思いや感性を楽しんでいただけたんじゃないかと思います。

ご感想をぜひ き゜かし ふぃーさまちよー(聞かせてくださいね)

これから、普段のときでも、随時、一行詩や川柳(俳句もいいですね)を掲載していけたらなーと思っています。

みなさんもぜひ書いてくださいね。投稿をお待ちしています。

今年も魅力あふれるライターのみなさんのお話しを やまかさお届けします。どうぞお楽しみに〜。

この一年が皆さんにとって、あまいとばらいの多い一年でありますように!今年もよろしくお願します。

次号は、1月17日(木)発行予定です。
がんずぅかり うらあちよー(お元気でー)。あつかーまたいら!

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