くまから・かまから vol. 284

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 こんにちは〜。
 ぴしさんくぱりる(寒さに凍える)この頃ですがみなさん、いかがお過ごしですかー?ぬふーぬふに(温かく)なーれ。
 vol. 284お楽しみください〜。

タブノキの新芽・・・うむず(想い)

カニ(平良・西里出身)

 はいよーカニどー。
 
 昨日(1月6日)は宮古島は成人式で島中が祝いモード。カニも何軒か回り、オトーリを始め腹一杯になりました。ばたんちどぅたーゆ〜(腹いっぱいだったんだよ)
 
 そうそう正月初めからご馳走が続いていたということ。もうそろそろ運動しないといけないと思い、今日(1月7日)は午後から大野山林を健康ウォーキングしてきました。
 
 大野山林の中は春の香りでプンプンしていました。やはり春の使者のトップは「タブノキ」の新芽です。「タブノキ」は南西諸島の中の低地に森を形成する重要な役割を握っているとても大事な木のひとつです。
 
 南西諸島の小高い山あいには、イタジイやオキナワウラジロガシを中心とする常緑照葉樹林の森が形成さておりますが、宮古島のような低地(低い島)や海岸沿いの低地には「タブノキ」を中心とする常緑照葉樹林が形成されているのです。
 
 カニは「タブノキ」に「うむず(想い)」があります。
 
 今から20年前に西表島・祖納の旧部落跡(海岸沿いの小高い地)の御嶽の前に在る天然記念物・オオタブノキに出会ったのです。
 
 その時はそれほど「タブノキ」が陰樹の森を作る大切な木だとは知りませんでした。もちろん宮古島にこの「タブノキ」があることも知りませんでした。今から約15年程前に「タブノキ」が宮古島の陰樹の森を形成する大切な木の一つであることを認識したのです。
 
 その後も出張先の鹿児島や北九州、三浦半島、それに東京、ネットで知った富山県の海岸沿いの巨岩の上や北限は岩手県の海岸線沿いの山田湾に浮かぶタブノオオシマにもこの「タブノキ」が存在していることも分かってきました。
 
 黒潮に沿って温暖な時代には「タブノキの森」は本土まで勢力を広げ森を形成していたのです。その森は今は落葉照葉樹林の勢力に追われて海岸線沿いに生き延びているのです。
 
 カニは、長年追い続けたきた「タブノキ」にはこういう思いや1年を通して眺めてきた愛着があるのです。
 
 「タブノキの小枝」は4月頃から真っ赤になり、これこそが見分けることのできる特徴なのです。この特徴のお蔭で遠くから見ても、鹿児島や北九州それに東京に出張でかけた時でもカニは気づくことができたのです。
 
「タブノキ」は宮古方言で「コーギ」と呼ばれ、その葉は沖縄独特の「ニガズ」(願い)の際に用いる板線香にも利用され、またクワガタの好む木としても知られてきています。カニも何度も「タブノキ」の幹の汁を吸うヒラタクワガタを捕まえたことがあります。
 
 そんな愛着のある「タブノキ」の新芽を大野山林のウォーキングでしかと見てきました。
 
 それから海を渡る蝶として知られる「アサギマダラ」も森の小道沿いを悠長にユラリユラリと花蜜を求めて飛び回っていました。
 
 掲示板 http://6005.teacup.com/kumakama/bbs に「タブノキ」の新芽の様子、「アサギマダラ」、「ザウカニの白花」を貼り付けましたのでご鑑賞ください。

通信販売

宮国勉(城辺・西城出身)

 テレビショッピングやネットショップ、新聞折り込み、カタログ販売などの通信販売が賑やかな時代である。BS放送などは通販専用テレビのごとくである。食料品、電気製品、化粧品、衣料などなど挙げるとキリがない。
 
 デジタル放送に切り替わる頃にテレビとビデオデッキ(ブルーレイ)を誰もが知る「ジャパネットたかた」から買った。デジタル放送に関する予備知識も無く、ロクに調べることもしなかったが期待以上のものが手に入った。その、ゆっふぉーしゃ(不精者:ものぐさな人)には電話やパソコンの前で買い物が出来る手軽さは、大変便利である。
 
 去年の12月8日土曜日の朝、自宅の電話が鳴り、聞き慣れない女性の声で「北海道の会社・・・以前利用したことがある方に・・・プレゼント・・・住所の確認を・・・の内容」。
 
 プレゼントのところがハッキリと聞こえ「ところで何を買いましたか?」と さばきにゃーんだら(訊いてしまったのだ)。「今はちょっと分かりかねます」との返事。「扱っている物はどういった品物ですか?」ズワイガニが二杯で\10,500、更に\5,000プラスでイクラやらホタテ貝が付いて、しかも送料がただだという。鮮やかな だいばんかん(大きなズワイガニ)を思い浮かべて即決した。
 
 現地にわざわざ行かなくても蟹道楽ができる喜びが先走りして、んじゃー ういがどぅます(じゃあそれが良い)と注文した。受け取る日を決め、相手の会社名、担当者の松下さん、電話番号と住所を控えた。
 
 夜、帰ってきた娘と妻に意気揚々と「14日は蟹が食えるぞ〜、北海道のズワイガニを頼んだから」。電話が来て注文した流れを説明した。すると間髪入れずに二人で「それはサギではないか?」今流行りの手口だと言い放つ始末。娘は早速携帯で会社を検索、そんな会社はなさそうだから詐欺ではないか?「無い会社だよ」妻は「絶対詐欺だよ」。そんなことは無いと反論したが、段々と思い当たる節が浮かんでくる。次の日、素性を調べるため、まずがーと(試しに)電話をしてみるが応答が無い。んにゃやっかい!(ああ しまった)
 
 2、3日して品物の明細や解約手続きが書かれた葉書が届いた。商品明細(ズワイガニ2尾、ホッケ1尾、ホタテ3枚、イカめし2杯、昆布1袋、イクラ250g)。信じて待てば、楽しく浮きうきして幸せな時であるが、悪い方を考えちゃうと悪夢だ。授業料と思えば少額に思えるが、騙されることは悔しいものである。
 
 14日に目出度く予定通りに宅急便が到着し、夢の蟹尽くしの晩餐会である。宅配のお兄さんが飾りっ気の無い白い発泡スチロールの箱を抱えてきた。受け取って、早速中身を確認、先ず匂いはどうだ、色は、重さは?もう一つ蟹が欲しいと思えるほどではあるが、相応の品物が入った箱が届いた。
 
 見た目はすごいという感動はないが、サギからは免れたようである。やっとこの一週間の荷物がようやく下りたような開放感がした。通販には落とし穴が在ることに身をもって感じいる。
 
 ひと安心して暫くするとサギ呼ばわりしたお二人の登場、第一声が「ちょっと高いかな!」「これで\15,000は高いよね!」「半値分だね!」たしかに2杯で\10,000のカニにしては小振りだ。これからは電話での買い物はせぬ方が宜しいのではと、付け加える妻。娘は食べられるだけ良かったかも!ああ〜心外だ!
 
 ふぁいみーる(食べてみろよ!)なかなかの味である。少ないが美味しかったズワイガニ、満足そうに食べている家族の顔を横目に、出掛けること無く手軽に手に入れて味わえる現在のシステムに乾杯。
 
 待てよ、40年程むかし似たようなことに遭ったことがあるのである。通販ではないが英語の辞書だと買わされた。立派な表紙を装着されたそのぶつは、段ボールに入り天井裏で、何時か読まれるであろうと主を みーぬ ぱぎってぃ すっきゃー まちうー(目が消えうせるまぎわまで待っている)。
 
 会社でもカタログ販売「たのめーる」を使うように仕向けられている。その方が、誤魔化し無く明瞭な購買が成立するらしい。そんなことも手伝ってか商品はロクに見ないで注文する場合が多い。この間はA4用紙を注文したら長さが18ミリ短く、幅が6ミリ大きいUSレター用紙2500枚が届いた。寸足らずの用紙はメモ的なものでしか役に立たないから、半年過ぎたが半分ほど残っている。不満をぶつけるところも無く、届いてから分かったことだけに「後悔先に立たず」である。
 
 買い物はやはり品物を確かめ値段と性能を照らし合わせ、気に入ったデザインを選ぶことが基本だろう。しかし、パソコンなどの電化製品はメーカーによりきちんとホームページなどで仕様を確認することが出来る。通販は安くて早く、手軽に入手できる大変便利なシステム。それを普及させた要因は宅配便も一役買っているから落とし穴が増えることになる。この仕組みを安心して便利に活用するには、信頼できる会社を選ぶこととリスクを覚悟して少額な物に限るなど知恵が必要だ。

私の“いぴっちゃ(ちょこっと)”文化保存活動

根間(幸地)郁乃(平良・久貝出身)

 「マドロス舞踊」をご存じでしょうか。船乗りの格好をして、歌謡曲に合わせて振り付けたダンスのこと。マドロスハットに横じまのシャツ、ジャケットとスラックス、首にはスカーフという出で立ちで、港を行き交う人々の恋模様を踊りで表現するのです。
 
 宮古でも一昔前まで、結婚式や生年祝などの余興でよく見られましたが、最近はあまり見かけなくなってきました。気にはなるけど自分とは縁がないと思っていたある日、沖縄の編集者さんがマドロス舞踊の写真をフェイスブック上で掲載したとき、私の中の何かにボッと火が付いたのです。「私も、マドロスを踊りたい!」と。
 
 折しも師走の近づいた頃。私の職場では毎年、忘年会で余興大会があります。今年は何にしようかとなったときに、おそるおそる声を上げてみると、意外にも好感触!いちばん乗り気だったのは、西辺出身で伊良部嫁になったSさんでした。隣の課に、同じ島に住んでいる、ざーむちゃー(宴会を盛り上げる人)の男性がいるということで「あの人から習えばいいさぁね!」と、とんとん拍子に話が進んだのでした。Sさんは振り付けにアレンジを加え、たちまち美空ひばりの「港町十三番地」を完全マスターしました。
 
 今度は衣装です。マドロス舞踊の肝心要は、やはりあのマドロスハット。練習ではトライアスロン大会のボランティアで支給されたキャップを使いましたが、本番にどうしても揃えたくて、白と黒の工作用紙や金色のリボンを100円ショップで調達し手作りしました。出来上がった帽子は、同僚が感心する(あきれる?)ほどの仕上がりに。そして迎えた忘年会当日。いずれの班も趣向を凝らしていましたが、私たちのマドロス舞踊は、初めて見た世代も多く、一種あやすき(あやしい)盛り上がりを見せたのでした。
 
 女性が、きりりと男の衣装で踊るという宝塚的な演出は、なかなか楽しいものです。それは昨年しかたなく踊らされたAKB48とは比べものにならない恍惚感といいますか。宮古では池間民族を中心に人気が高いマドロス舞踊ですが、すらっと腰の高いご婦人たちが、男装の麗人のごとくメークし、船乗りになりきって踊る姿は圧巻です。もしかすると漁で長旅をする最愛の人を想いつつ踊っているのだろうな・・・と、ロマンチックな想像がめぐります。
 
 調べてみると、マドロス舞踊は、通称“新舞踊”の一ジャンルとして日本各地で浸透していました。この新舞踊、古くは大正時代に坪内逍遥らが興した、日本舞踊の(当時としてはかなり)新しい潮流だったということです。たしか、石垣は白保のおじいおばあが活躍する映画『白百合クラブ東京へ行く』でも、マドロス舞踊の達人が登場していました。
 
 今回は、まずが〜と余興で披露しただけですが、願わくば、どこか公民館の舞台などで、おじいおばあを前に踊ってみたい・・・という気持ちも芽生えてきました。いま、東北では、このマドロス舞踊で全国トップレベルの10代の踊り手もいて頼もしいかぎりですが、宮古でも、地域の誇る伝統芸能のひとつとして、マドロス舞踊を踊り継いでいこうではありませんか!
 
 ・・・と、だんだんオトーリの前口上みたいになってきましたが、宮古の人たちが、それぞれにこうして身の回りの“いぴっちゃ(ちょこっと)”無形伝統文化保存活動をしたら面白いと思います。おばあ直伝さたぱんびん、おじいのキビ刈り裏ワザ、などなど・・・。
 
 先日は、2011年に取り壊された旧宮古琉米文化会館(文化センターや市立図書館とも呼ばれた)のミニチュア模型を、地元の有志で制作しました。頼んだ友人の丁寧な作業により、設計図に忠実なものが出来上がりました。今月から、平良市立図書館(元の宮古支庁舎1階)一般閲覧室のカウンターにちょこんと展示されています。みなさまも機会があれば、ぜひ足をお運びくださいね。これも“いぴっちゃ”文化保存活動かもしれません。

編集後記

松谷初美(下地・高千穂出身)

 今年の冬はほんとに寒さ厳しいですねー。14日に降った雪がまだ残っている東京です。慣れない雪の中をそろりそろりと歩いて出勤。しかし近所の中学生たちは、何事もないようにスタスタ歩いていました。あば?して、わたしゃー、きのうから足が筋肉痛・・・。
 
 宮古では、ぶーぎなぎ(キビ薙ぎ)が本番ですね。この時季は雨が多いので作業が大変ですが、今年は豊作が見込まれているとのことで、ぽからすものやー(うれしいですねー)
 
 先日(1月13日)、東京のホテルグランドパレスでは関東城辺郷友会の新年会が行われ、50名余りが うがなーり(集まり)楽しい時間を過ごしました。郷友会の今年の活動の幕開けにふさわしく、みんなで うぽあまい(大笑い)をして上等スタートとなりました。
 
 さて、今回の くま・かまぁ のーしが やたーがらやー?
 
 カニさんはいつも写真付きで掲示板に書き込みをしてくれます。「タブノキ」というのを私もまったく知りませんでした。板線香の原料としても使われている木だとは。身近で大切な自然をおしえてくれるカニさんの宮古便り、今年もお楽しみに。
 
 宮国勉さんの「通信販売」の話、うむっしでしたねー。似たような経験をしたことある方、多いのでは?ご家族とのやりとりも目に浮かぶようでした。カニは届くのかー?と読んでいるこちらもドキドキ。ホッとしました。(笑)
 
 「マドロス舞踊」という確立されたジャンルが全国的にあったとは驚き!宮古独特のものかと思っていました。琉米文化会館のミニチュア模型製作、素晴らしいアイディアですね。歴史の証になりますね。今度帰省したら見にいこうと思います。そして私も自分にできる「いぴっちゃ文化保存活動」を とみみーでぃ(探してみよう)。

【訂正】
 新年号(vol. 283)早々まつがいをしてしまいました。ごめんなさい。マツカニさんが書いた「『宮古豊年音頭』どぅかってぃ解説」の歌詞に抜けているところがありました。マツカニさんの原稿にはしっかり入っていましたが、私が編集でする際に落としてしまったようです。二行目の頭に「きびの」が入ります。
 大変失礼いたしました。
 
(誤)
1、島は良い島宮古島よ(ユイヤサー)
  花咲く島一面に(ササユイサッサイ)
  眺めも飽かぬ銀の花
 
(正)
1、島は良い島宮古島よ(ユイヤサー)
  きびの花咲く島一面に(ササユイサッサイ)
  眺めも飽かぬ銀の花

 貴方の感想もぜひお寄せくださいね。まちうんどー(待っていますよ)
 
 今回も しまいがみ ゆみふぃーさまい すでぃがふー!。
 (今回も 最後まで お読みくださり ありがとうございました!)
 
 次号は、三週間後の2月7日(木)発行予定です。感冒などしませんように。がんずぅかり うらあちよー。
 あつかー、またや〜。