くまから・かまから vol. 337

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 こんにちは〜。
 4月に入り、新年度ぬぱずまずやー(始まりですね)。 くま・かまもおかげさまで丸14年。15年目に入ります。
 すでぃがふー(ありがとうございます)! んなまからまいたかさーしーふぃーさまちよー。 (これからもご愛顧のほどよろしくお願いしますね)
 vol.337 お届けです〜。

ご一緒に『んきゃーんじゅく』(4)

さどやませいこ(城辺・新城出身)

 動物昔話編
 
 新年度が始まる悲喜こもごもの春四月。学びの現場も社会も転機の季節。念願の学舎に入学できると意気揚々の傍ら、希望する学舎に入れず再挑戦の若者も。社会人も異動、転勤によって新たな居場所を与えられ、中には慣れない仕事に踏み出す人たちも。緊張感の漂う季節である。
 
 「自分(どぅ)敬(うすぅ)りゃ 他人(ぴとう)敬り」(自分に謙虚である人は、他人に対しても敬意をはらうことを忘れない)というこの季節に相応しい花向けの「んきゃーんじゅく」を贈りたい。
 
 一方で、自然は新たな息吹に燃え、人間の営みを応援しているようだ。「根(にぃ)からどぅ 枝(すぅら)ぁ生(ぱ)い」(根を肥えさせれば枝は自然と伸びる。物事はなかなか一朝一夕には実らない。努力をしてこそ根を張り成長していく)。私たちは、自然に学ぶことが多いようだ。
 
 きゅうや(今日は)動物昔話う すうやぁ(やろうね)
 
 <蛙(かーふなた)になった息子>
 んきゃーん(昔)、あまのじゃくで乱暴者の息子がいた。親のいうことはまず聞かず、いつも反対のことばかりしていたそうだ。
 
 「くぃしぃ じょうぶん」(これで いいよ)と言うと、「あらん、かいがどぅ ます」(いや、あれが良い)。仕様がない、「ういしぃ じょうぶん」(それでいいよ)と言うと、「あんちゃーあらん、くぃがどぅますゆ」(そうじゃない、この方が良いってば)。てな具合に言うこと成すことすべて反対しないと気が済まない息子だった。
 
 親は考えた。「この子は、わしらが死んでも、おそらく反対のことをするに違いない。わしらは、眺めの良い嶺のてっぺんに墓を造ろうと思っているが、この子には逆のことを言っておこう」と。
 
 ある日、息子を呼んでこう言った。「わしらは老い先短い。いつ迎えが来てもおかしくない。そこで、頼みだが、墓は山のふもとの川の側に造りなさい」
 
 いよいよ、親が亡くなり、墓を造る段階になって、息子は考えた。「私は、いつも親に反対ばかり言ってきた。今度ばかりは、素直に親の言うことを聞こう」と思い、言われたとおり川の側に墓を造り、親を弔った。
 
 ところが、雨が降るたびに墓は流されそうになった。息子は気が気で仕方がない。雨の日は心配で心配で、流されないように墓を見守ることにした。そして、とうとう蛙になってしまった。
 
 蛙になった息子は川が氾濫するたびに、のどを膨らませながら「私の父ちゃんはどこ、母ちゃんはどこ」と言って泣いているということだ。雨が降ると蛙が鳴くのは、そんな んきゃーんばなすがあるからだよ。
 
(うすか)
 
 情けは人以上に持っていても、それをうまく表現できない人がいる。シャイな性格かも知れない。やっぱり素直な方が得をする、ということを教えているのかな。

◇あの話をもう一度

「思い出の記録」〜40年前の作文から〜 (vol.145 2007/4/5)

 「きのうのおやつ」
 
西城小学校一年 ひが こうじろう
 
 
ぼくの、きのうの、おやつは、おいもでした。
おかあさんが、おいもを、きれいに、むいて、
ほうちょうで、きれいに、きって、おさらに
いれてきて くれました。
 
ぼくは、みかんか りんごだったらいいなあと
おもいました。

おやつをたべたいときには、
おかあさんの せなかに おやつとかけば
きっと くれますよと先生が おしえてくれましたので
がっこうからかえったら かばんを おいて
おかあちゃんをさがしました。

どこにもいないので 「かあちゃーん」と
おおきなこえでよぶと「はいよ」と、
うらの はたけから でてきました。
 
「かあちゃんのせなかをかして。」というと、
かあちゃんは「せなかを かりて どうするの」と
ききました。

ぼくは、ゆびをつよくおさえて「おやつ」とかきました。
かあちゃんはわらっていました。
そしてだいどころへ いきました。
 
よし、りんごかみかんがたべられるぞと
まっていたら おいものおやつでした。
ぼくはうれしくないので おいもを じっとみていました。
おかあさんが「どうぞ。」といっても だまっていました。
 
「これが、おやつか。」ときくと
おかあさんは「そうよ きょうは りんごも みかんも
おかしも ないからこれを たべてね。」と いったので
たべました。


松谷初美(下地・高千穂出身)

(こぼれ話し)

 この作文を書いたのは、現在46歳、関東在住で映像ディレクターとして活躍している比嘉幸二郎さんです。
 
 あのころのやらびたちは、おいもを日常的に食べ過ぎて、かまりぷさかまりていました(飽き飽きしていました)分かるね〜、この気持ち。実はこの作文、当時の宮古の新聞に掲載されたのだそうです。(何新聞かは分からないそう)
 
 彼は、高校のときの ぶーりゃ(同級生)。電話で んきゃーんぱなす(昔話し)をしていた時に、おいものことを書いた作文の話しになりました。
 
 「今から20年くらい前かなー、おやじが東京にでてきて一緒にメシを食べたときに、財布から赤茶けたボロボロの新聞の切抜きを出したんだよ。見たら、オレが小学校一年のときに書いた作文が載った新聞だったんだ。ずーっと持ち歩いていたらしんだよね。びっくりしてねー。その時、おやじから切り抜きをもらって今も持っているんだ」
 
 作文の内容もさることながら、お父さんの想いに胸が熱くなりました。くまかまでぜひ紹介したいなーと思い、掲載をお願いした次第です。


(本人談)

比嘉幸二郎

 何か書いて という事ですが、自分の作文をひと様に読んでもらう事は、なんと どぅぐり(気恥ずかしい)事か!それでも 初美さんに頼まれると断れなくて、うわがどぅししゅう(あなたの言う通り)です。
 
 小学校一年に書いた作文なんて忘れていますから、私自身もこの作文と20年ぶりに出合った訳です。
 
 昭和42年(?)、のある日、私のおやつは、おいもだったのです。プリンもヨーグルトもいちごケーキもソフトクリームも冷蔵庫に やまかさ(たくさん)入っていたはずなのに!?あんちゃーあらったん!(そうじゃなかったよ)!
 
 そもそも冷蔵庫が家にあったかどうか?アイスケーキ(普通アイスキャンディと呼ばれるもの)10個入りをお使いで買いに行った時には、急いでしかも食べながら帰ったからやはり冷蔵庫があったとは自慢できません。あの頃、みんなの家には冷蔵庫はありましたか?うるかの透にも聞いてみないと!
 
 おやつをねだられた母ちゃんは、しょうがないからおいもをいつもよりきれいに切って、ケーキのようにお皿に並べて出してくれたのでしょう。作文に書かれるとは思わずに!ぱずかすむぬだった(恥ずかしかった)のかも知れません。おいもを食べると、私は今でも んみくずーんみくずー(胸につっかえる感じ)になります。
 
 この作文は、20年前におやじからもらったプレゼントの様なもので、今では、写真と違って、あの頃の母ちゃんと自分に会える宝物です。

宮古方言の畳語(じょうご)

松谷初美(下地・高千穂出身)

 畳語とは、あまり聞き慣れない言葉ですが、下記のような言葉を言うのだそうです。宮古方言には擬音語や擬態語(どんまどんま、だふぁだふぁ、むちゃむちゃなど)多くありますが、畳語も やまかさ(たくさん)ありますよね。語呂合わせやその音の響きが うむっしで(面白くて)味わい深いなーと思います。よろしければ くいん いだし ゆみ みーるよー(声に出して読んでみてね) 
 
※畳語とは
 「同じ単語または語根を重ねて一語とした複合語。意味を強めたり、事物 の複数を示したり、動作や作用の反復・継続などを表したりする」(goo辞書より)
 
 私がよく耳にする宮古方言の畳語です。
(  )は、訳や意味です。
 
 
◎あいじゃー みーみー(言ってはみるみる。言ってみたりして。)

(例)
 みゃーくふつ まい あいじゃーみーみ しるばど じょうずん なずさい
(宮古方言も 言ってはみるみる すれば 上手になるさー)
 
 
◎あわてゃー つきつき(前につんのめるくらい、慌てている様子)
 
(例)
 すとむてぃ あわてゃー つきつき みずふんが いきって
 ぴさーきりーなー うたず
(朝 慌てて 水汲みに行って 足の平を蹴ってなど いたよ)
 
 
◎あんちー かんちー(あんな、こんな。あんな風に、こんな風に)
 
(例)
 あんちー かんちー かんがい みーる
(あんな こんなと 考えてごらん)
 
 
◎あんちゃー くいくい(そうやっては越えていく)
 
(例)
 ぴとぅ の んつぁ 山あり谷あり あんちゃー くいくいさい
(人の道は山あり谷あり、そうやって越えていくものさ)
 
 
◎いひー が あはー(いひー、あはー は笑う様。笑い転げる様子)
 
(例)
 き゜ぬど あぐぬきゃーと うがなーり んきゃーんばなすやし
 いひーがあはー てぃ あまりぶり すたー
(昨日 同級生たちと集まり 昔話をして 笑い転げた)
 
 
◎うまみー かまみー(こっちを見て、あっちを見て。あちこち見ること)
 
(例)
 内地んかい いきつかー うまみー かまみー くーよー。
(内地に行ったら あちこち見て きなさいよ)
 
 
◎かかりゃー ぶりぶり
(何かに引っ掛かる(あるいは蹴散らすほどの)勢いの慌て様。
 先のあわてゃー つくつくと対語になることが多い)
 
(例)
 飛行機ぬ じかんゆ まつがいって あわてぃ つくつく
 かかりゃー ぶりぶり 飛行場んかい いきたーさー
(飛行機の時間を間違えてしまって 大慌てで飛行場に行ったよ)
 
 
◎すさくでぃ、みずくでぃ(サラサラして水っぽい)
 
(例)
 うわが つふ ゆぶぁ すさくでぃ みずくでぃ てぃど うー
 (あなたが作る粥は、サラサラして水っぽくしている)
 
◎にーにー ぱーぱー(一生懸命すること)
 
(例)
 にーにー ぱーぱーてぃ すぐとぅ しっし うき゜やー
(一生懸命仕事をしてあるねー)
 
 うちの母がよく使う言葉ですが、父は、すさん(知らない)とのこと。にーにー ぱーぱーの意味知っている?と父に聞いたら「兄さんと父さんとの意味じゃないか?」だって。確かにね。(笑)
 
◎のーが くーがら(何が何やら)
 
(例)
 ブログ?ツイッター? のーが くーがら すさいん
 (ブログ?ツイッター?何が何やら分からない)
 
 
◎みー ぶすーぶす(見たいという強い気持ち)
 
(例)
 伊良部大橋 ゆ みー ぶすぶす
(伊良部大橋を見たい!)

編集後記

松谷初美(下地・高千穂出身)

 今、沖縄では高校野球の春季大会が行われていて、宮古高校は昨日、豊見城高校に2−1で逆転勝利!初の決勝進出を果たしましたね〜。応援に行っていたクイチャーマンさんから連絡が入り、知りましたが、主力選手が集団風邪にかかり出られない中での、踏ん張りだったようです。クイチャーマンさんは「アララガマという映画を見ているような最終回の逆転サヨナラでした」と書いていました。きょうは、興南高校と決勝ですね。初優勝期待しています。ワイドー宮古高校野球部!
 
 先月21日は、ありんこ文庫主催の「ブックトーク@ブレス」、22日には「魅力再発見!宮古の織物交流会」(主催:魅力発見!宮古の織物実行委員会 主管:宮古島市文化協会)、「宮古島市制10周年記念・オキナワンロック50周年 沖縄ロックの歴史は宮古島の男たちが創った。最終章・伝説から未来へ!」が行われました。当日の様子を掲示板に書き込みしましたので、ちょっとさかのぼることになりますが、ぜひご覧くださいね。掲示板 http://6005.teacup.com/kumakama/bbs 
 
 又、「宮古への憧れ」https://miyakojima.jp/kumakara-kamakara/vol-316/と題して、宮古方言について投稿してくれた Captain Anuheaさんが先月、初来島。くま・かまメンバーで彼を囲む会をしました〜。宮古方言がばんばんでてきて、皆、びっくり。まーんてぃ 凄いです。ばんたまい(私たちも)いい刺激をもらいました。

 さて、今回の くま・かまぁ のーしが やたーがらやー?
 
 さどやませいこさんの、んきゃーんじゅくには、胸にとめておきたい話がいっぱいですね。ばんまい(私も)親とついケンカもしてしまうさね。なるべく素直でいよう。「自分(どぅ)敬(うすぅ)りゃ 他人(ぴとう)敬り」も心にメモしておこうと思いました。
 
 「きのうのおやつ」の掲載からもう8年も経つんですねー。あれから48年とのばーだね。親子のやりとりが色あせることなくそこにありますね〜。今度、新一年生になる、子どもたちも作文を書くと思いますが、おやつの作文がでたら、どんなことを書くのでしょうね。
 
 沖縄の方言の本を見ていたら「畳語」というのが出てきました。宮古にも やまかさ(たくさん)あるさいがーと書きだしてみた次第です。「ぶりぶり」や「ぶすぶす」、なかなか他にはないと思います(笑)。
 
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 まちうんどー(お待ちしています)!
 
 きゅうまい、しまいがみ ゆみふぃーさまい すでぃがふー!
 (今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました!)
 
 次号は4月15日(木)発行予定です。どうぞ、お楽しみに〜。
 新年度も がんづぅー(元気)でいきましょうね〜。あつかー、またや〜。