くまから・かまから vol. 365

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 こんにちは〜。
 早くも6月になりましたね〜。 ぞうかりうらまずなー(お元気ですかー)?
 vol.365お届けです。お楽しみくださいね〜。

沖縄の天気

ビートルズ世代のサラリーマン(平良・下里出身)

 幼い頃の宮古島の風景といえば、強烈な陽射しの風景はもちろんだが、厚い雲の隙間から時折差し込む光に照らされたサトウキビ畑の何処か柔らかい風景が浮かんでくる。
 
 テレビなどでは、陽光が燦々と降り注ぐエメラルドグリーンの海に白い砂浜が広がるこれぞ南国というステレオタイプの風景が紹介される。観光客もそんな風景を求めて宮古島に訪れる。しかし、いつでも晴天ばかりというわけではない。当然、お天気に恵まれない観光客はがっかりすることとなる。
 
 15年ほど前ゴールデンウィークに帰沖した時、那覇のホテルは本土からの大勢の観光客でごった返していた。しかし、外は生憎の雨。しかも大雨。カウンターの隣に並んだ若いカップルはゴールデンウィークの大半を雨にたたられ、おまけに肌寒いのも手伝ってか、ここは本当に南国沖縄なのとぼやきながらチェックアウトしていたのを思い出す。まさにお気の毒としかいいようが無いが、ゴールデンウィークのある5月前半は、沖縄では梅雨の走りでもある。運が悪いと入梅前でも雨にたたられる確率が高い。
 
 沖縄出身と分かると必ず沖縄に旅行する時期は何時がいいのか相談される。沖縄の天気の不安定さを知っている身としては冗談とも本気ともつかないこんな返事をする。

A嬢「沖縄は何月頃がいいかしら」
私「5月のゴールデンウィークは避けたほうが賢明です」
  「それと8月〜9月の台風シーズンもだめです」
  「あ、7月だって気まぐれで台風きますから」
  「更に10月〜12月は、結構曇天が多いですね〜」
  「1月〜3月は、風が強く沖縄といえども寒いですし」
  「あと、4月はくーむや(ゴキブリ)が多いし」
  「6月は やーずみ(ヤモリ)の鳴き声がうるさいし」
 
 さすがにここまでくると、相手も冗談だと察してくれる。言いたいのは、それ程、沖縄は天気が安定しないということである。
 
 最近は、内地でも温暖化の影響なのか、時折ゲリラ豪雨や爆弾低気圧など天気の激変が見られるが、沖縄は亜熱帯気候であり、周りが海なので1年を通じて天気の変化が激しい。
 
 今まで雲ひとつ無かった青空が一転、俄かに掻き曇り真っ黒な雲が立ち込めたかと思うと冷たい空気とともに大粒の激しい雨にみまわれるなんてざらである。また、海洋性気候のため雲の発生と変化が速く一日のうちでもめまぐるしく天気が変わることも多い。こちらでは晴れているのに道を隔てた向こうでは雨が降っている、いわゆる、かたぶい(片降い)も多くみられる。さっと降って、さっと止むのが特徴なので、沖縄の人はあまり傘をささない。
 
 大和に来て、少しの雨でもすぐ傘をさす大和の人に驚いたものだが、会社の旅行でハワイに行った時、バスガイドがハワイの雨はすぐ止むのでハワイの人は傘をささないと説明していたのを聞いて、沖縄と ゆぬぐーさいが(同じだなと)と、なんとなく安心したのを覚えている。あすが(でも)今では、ぷきあみ(細かい雨)でもサッと さなをさす(傘をさす)自分が居る。
 
 年間日照時間を調べてみた。最も日照時間の長いのは山梨県の2,177時間。沖縄は意外にも全国45位の1,015時間である。山梨県は仕事でよく訪れるが、確かに北杜市辺りでは沢山のソーラーパネルが設置されている広大な広場をいくつも目にする。
 
 年間快晴日数も調べてみた。快晴日数とは、日平均雲量が10分比で1.5未満の日を快晴の日とした年間の日数ということである。つまり、空一面が雲で覆われているのを雲量10とすると1.5の雲量の日を快晴とした日数ということである。沖縄はなんと最下位の3日である!ちなみに、1位は千葉県の50日である。(総務省統計局「統計で見る都道府県の姿2013」より)
 
 このほかにも沖縄の天気は、高温多湿、雨が多いなどの特徴がある。統計には表れてこないが、個人的には最も沖縄らしい天気の特徴がこの高温多湿な空気ではないかと思っている。沖縄に降りたったとき、真っ先に感じるこの暖かい湿ったそして何処か甘いにおいの混ざった空気こそ、沖縄そのものでないかと思う。
 
 周りを海に囲まれた沖縄では、1年中心地よい海風が吹いてくる。古くから季節によって変化するこの風を利用して漁業を行ったり、琉球王朝時代には、広く中国や東南アジアの国々と交易を図ってきた。そして、この風と高温多湿の空気に包まれる時一気に元気になれる。
 
 これからも、沖縄には青い空、青い海、輝く太陽のイメージを求めて大勢の観光客がやってくることでしょう。例えイメージするお天気が叶わなくても亜熱帯の空気の中に身をおいて、吹き渡る海風を感じてほしいと思う。

◇あの話をもう一度

アモイ(平良・宮原出身)

「くんぎぴらいたー(担いでいかれた)初恋」vol.53 2003/6/5

 5月に帰省したときに久しぶりに小型耕運機で ずーすき゜(畑を耕す)をした。さすが宮古島、5月でも日差しは強烈だ。おかげで露出していた皮膚の部分は真っ黒に日焼けし腕時計の後もくっきり浮き出た。そうです、我々宮古の百姓上がりは今でも実家に帰るとしっかり畑仕事を手伝わされるのですよ。
 
 しかし小型耕運機での ずーすき゜は暑いのを除けば苦になりません。新鮮な土が現れると何処からともなく、綺麗な小鳥がとんできて虫をつっついてくれてバードウオッチングもできました。
 
 その ずーすき゜も昔は農耕馬でやったものでした。宮古の農耕馬にとっても宮古の暑さは厳しかったのでしょう。ずーすき゜、馬車引き、草積み等でこき使われ、中でも ずーすき゜では、息さ はーはーてぃ あびきかいり(鼻息も荒く、ばて気味で)汗をかいた後ろ足が擦れて白い泡が吹き出し、それが滴り落ちるほどハードでした。今では大事にされている宮古馬も昔は苦労が絶えなかったものです。
 
 しかし僕は逆に馬に苦しめられたものでした。馬にも馬それぞれの性格があり、ばんたが やーぬ ぬうまー かわりぬ ふしぱぬーまどぅ やーたー、(うちで飼ってた馬はほんとにクセ馬だった)んまばく(馬商人)うすばく(牛商人)かまばく(かまぼこ、失礼)というが、豚商人は「わーしゃー」と言う。くぬ商人ぬ きゃーやあんだっしってぃ やなざいむぬ やーたーば(その商人達はおしゃべりでずるがしこかったので)うちの ふしぱぬーまは今は亡き父が、んまばくに騙されて飼わされたか、クセ馬だから安くたたいて買ったかだと思う。
 
 兄貴の方はその七癖もあるクセ馬をうまく乗りこなしていたが、僕は臆病で苦手にしていた。それでも兄貴不在で馬仕事をしなければいけない時があった。ぶうぎなき゜時期にはキビの すぅら(葉)を馬で運ばなければならないのだ。
 
 あれは昭和42年小学6年生の時だった。学校から帰ると早速馬仕事だ。今日はおとなしく付き合ってくれよ、と祈りながら たつ(馬小屋)から馬を出して手綱を引き、首をさげて馬乗りになって(当たり前か)キビの葉を うーし(運び)に出かけた。よしよし快調、いいぞいいぞ、と家を出て目的地の畑へ なうさ(じゃり)道を かっぱかっぱてぃリズムがまを取りながら気分は馬上のヤラビアンナイトだった。(ヤラビとは子どものこと)
 
 ところがぁ、来たあっーーー!!!前から白い車だ!しまった!!あがいたんでぃ きゅうや いすぱぎぃさいが(なんてこった、今日は運が悪いな)そうです、この馬は車に出会うとロデオゲームを始めるクセもあるのです。僕は馬に振り落とされて横の ぱりぬ なかがみ むつくんぎらい(畑の中まで馬に引きずられ)それでも手綱を放さずに格闘しながら車の方をみると、な、なんと車の中は僕が密かに恋しているクラス担任の美しいK子先生ではないか、いつかデートしたいと夢みていたのにこんな所で??。K子先生は「アモイくーん大丈夫?」と言いながらクラクションをピッ!と鳴らしてブゥーと走り去っていきました。
 
 当時K子先生は若くて綺麗で車で通勤していて、おしろいや かばすーかばっさし(香水の香りをただよわせ)男子生徒の憧れの的であり、僕の初恋の女性だったのだ。それだけにかっこ悪いところは見せたくなかったのだが・・・。翌日学校へいったら「アモイ君って馬に乗るのね、あの後大丈夫だった?」僕は恥かしかったが話しかけられるのは嬉しかった。
 
 それから5年後、偶然にも高校の時の担任のA弘先生とK子先生が結婚すると聞いてショック!、その結婚式の余興に友人と2人で呼ばれ、結婚披露宴で別れの一本杉を熱唱してしまったが、初恋のK子先生をA弘先生に くんぎぴらい(担いでいかれ)くんぎられた初恋となってしまいました。

かびじん(紙銭)はどこで焼く?

松谷初美(下地・高千穂出身)

 「かびじん」と言われても内地の方は、何のこと?だと思うが、あの世で使うお金のことで、法事やお盆の時など沖縄では紙のお金「かびじん」をあの世で使ってもらうために、焼いて焼香をする。
 
 かびじんは、黄土色の柔らかい紙に銭に見立てた丸い型を一面に押してあるもので1束20枚ほど入っている。100円くらいでスーパーなどで売られている。(私が子どもの頃は、型は家でつけていた。今は便利になったものだ)実家には常備されていて、足りなくなるとすぐ足すようにしているくらい、お盆や法事には欠かせない物だ。
 
 先日、知り合い3人と何かの話から、かびじんの話しになった。そして、一度に何枚くらい焼く?という話しになり、3人とも「いっぱい焼く」だったのだが、「でもね、嫁ぎ先では3枚だけだったからびっくりした」という話が出てこちらも驚いた。
 
 実家では、あの世でお金に困らないようにといつも2〜3束焼く・・・。さ、さ3枚??しかし、ボーダーインク発行の『御願ハンドブック』には、家族の人数分や参加者全員分を焼くと書いてある。これまたびっくり。いろいろなんだねぇ。
 
 私は焼き場所も気になったので聞いてみた。「じゃさー、かびじんはどこで焼く?仏壇の前だよね?」「うちは台所近くのドアの外で」「ええー!?」「うちは風呂場だよ」「ええーーー!?」衝撃の事実。「まーんてぃなー(本当に)!?」
 
 うちでは、昔から仏壇の前で焼いている。焼くのはだいたい男の人の仕事で、父から兄の代になり、今は、甥っ子たちも交じってやっている。(何しろ2〜3束なので、40枚から60枚焼くことになる)煙もうもうとしながら、時には、灰が飛んだりしながら焼いている。焼き終わると、洗い米、塩、酒、水、お茶をかけ、終了となる。
 
 昔、かびじんを焼くのは、金(かね)の洗面器だった。今は、かびじんを焼く専用のもの(ステンレス製で中には網が、外には足がついている)があり、それにアルミホイルを敷いて焼いている。
 
 今まで、仏壇の前で焼く光景しか見たことがなかったので、先の話には、本当にびっくりだった。聞いてみなければ分からないことってあるんだなあ。
 
 お宅では、どこで「かびじん」を焼きますか?それから、何枚くらい焼きますか?

編集後記

松谷初美(下地・高千穂出身)

 前号を発行した後、東京に行って来ました。息子が東京にいるのでちょくちょく帰ったりしますが、今回は半年ぶり。日中は暑かったりしましたが朝晩は涼しくて(というか寒かった!)びっくりでした。すっかり宮古使用の体になっているようです。
 
 菜の花と まーつき(一緒に)新里博先生と奥さんにお会いしました。とても、お元気で宮古の思い出話や方言の話に花が咲き、ぽからす(うれしい)時間を過ごしました。
 
 宮古に帰ってきたら、真夏のような暑さ。そして、鳳凰木の赤い花が、うまかまで満開になっていました。テレビや新聞では市の天然記念物「ツマグロゼミ」がシーシーと鳴き出したと報道しています。梅雨明けは、もうすぐかな?
 
 さて、vol.365や のーしが やたーがらやー?
 
 B.サラさんの「沖縄の天気」、私も「宮古はいつの頃が一番いいの?」とよく聞かれます。そしてうーんと考えてしまいます。(笑)それにしても日照時間と快晴日数にはびっくりでした。確かに、晴れのちくもり時々雨というような天気多いですね。して、海風最高です。
 
 あの話をもう一度は、アモイさんの「くんぎぴらいたー(担いでいかれた)初恋」でした。もう13年も前の掲載になりますが、いつ読んでも面白いですね〜。懐かしく思い出された方も初めて読まれた方も楽しんでいただけたと思います。
 
 「かびじん」についての話、いやー、衝撃度高かったです。もしかしたら他のことについても地域や家庭によって違うものが多いかもしれませんね。よろしければ、そちらのやり方など、ならあしふぃーさまち(おしえてください)
 
 貴方はどんな感想を持ちましたか?ぜひメールでお寄せください。
 掲示板 http://6005.teacup.com/kumakama/bbs での書き込みも どんないお待ちしています〜。投稿まい いつでも受付中!
 
 きゅうまい しまいがみ ゆみふぃーさまい すでぃがふー!
 (きょうも 終わりまで お読みくださり ありがとうございました!)
 
 次号は6月16日(木)発行予定です。
 人生、いろいろなことがありますが、がんづぅ(元気)でいきましょうね。あつかー、またや〜。