こんにちは〜。
ぴしーぴしの(寒い)日が続いていましたが、ここ数日ぬふーぬふがま(暖かく)しています。そちらは、のーしーがらやー(いかがですか)?
今年2回目のくま・かまです。お楽しみくださいね!
成人式
キムキム(平良・西里出身)
成人の日は、1月15日と決まっていた。いつから「その年によって変わる・ハッピィーマンデイ」になったかも忘れたけど、今年も「成人式」が、うまかま(あちこち)であったようだ。
宮古でも、今年、成人を迎えた若者は600人余り、「宮古島市成人式」として、初めて合同の式典があったとのこと。
「沖縄の成人式」というと、いつも、その日のトップニュースで、メディアは、沖縄各地の機動隊が物々しく警備する中、暴れまわる若者を、これでもかと報道した。翌日、出勤すると、きまって同僚から「今年の成人式も沖縄は荒れたみたいね」と皮肉を言われ、「あがぃ〜(ああ〜)」と、暗い気持ちで過ごしてきた。最近では、沖縄だけでなく、全国的に「荒れる成人式」が話題になる。
ある成人は、この日のために毎月積み立てをし、街をパレードするためのオープンカーを買って、貸衣装やーで、袴を借りてきたという。中学を卒業後、大工の見習いとなり、目立つことが1回もなかったから、20歳の思い出に、最後の思い出に「派手な衣装で騒いで目立ちたい」と。
「今日はどんなに飲んでも明日は朝5時から現場に出る。今日は、成人式に出られて、中学を卒業してやっと認められた気がした」まだ、あどけない少年の顔の ニシェイがま(青年)は、嬉しそうに爆音のする車に乗り込んで去って行った。
「ど派手な暴走族」の成人式を支持するつもりはないが、親のすねをかじり、遊ぶことが楽しかった自分の20歳とくらべて、このニシェイ(青年)が鍛えられたであろう5年間を思うと、自分が恥ずかしい限りである。
今年の「沖縄成人式」は静かだったんだろうか?「沖縄成人式、逮捕者なし」と新聞の見出しに出た。その記事の隅に、「派手な袴集団が、ゴミ拾い」・・・。思わず、見返してしまった。「んざの まいふか ふふぁぬ きゃーりゃー(どこのお利口子供達か?)」見た目は、恒例の「金きら袴・金髪」なんだが、あばぁ、まーんてぃ(ああ、本当に)大通りのゴミ拾いをしている若者たち。ぴるますむぬぅさいが(不思議なものだね)。たまに感じる「今の若者だって、捨てたもんじゃないさいが」
沖縄では戦後、「成人祭」といって20歳を祝福したという。当時は、「働きながら学校に通う学生服の定時制高校生」「集団就職で沖縄を離れセーラー服で出席した娘達」が出席者のほとんどだったようである。中学校の体育館での式典の後、懇親会では、市長が新成人に酒を振る舞っていたとの事、みゃーく(宮古)式だと、「オトーリを廻していた」となるんだろうか。
時代の移り変わりで、成人式の祝い方も変わっていくけど気分は同じだはず。もうすぐ3回目の成人式を迎えるが、最近は、若者に教えられることも、結構「だう(たくさん)」ある。 生き方の背景にあるものを見たり、知ったりして、社会や若者たちへのまなざしを変えていくことが、成人した若者たちへの応援になると思ったりする。
振り袖姿の「アパラギ(きれいな)姉々」・初々しいスーツの「イケメン兄々」、おめでとう。
◇あの話をもう一度
マツカニ(上野・高田出身)
「『宮古豊年音頭』どぅかってぃ解説」vol.283 2013/1/3
宮古民謡を愛する方なら 誰でも知っているであろう偉大な唄者は、棚原玄正と言う名前ではないでしょうか?昭和元年生まれで昭和55年に早世されましたが、本業の郵便配達をしながら宮古民謡の保存研究に力を注いだ人です。また自ら民謡の創作も手がけ「平安名崎灯台」「宮古豊年音頭」「家庭和合」等、現在でも広く愛唱されている名曲を残しました。
今回は、その中の「宮古豊年音頭」をとりあげます。んーな ふつぐしぬ あーぐやいば、とーまい うぶいやす むぬぱず。(全部標準語の唄なので、誰でも覚えやすいと思います。)
1、島は良い島宮古島よ(ユイヤサー) 花咲く島一面に(ササユイサッサイ) 眺めも飽かぬ銀の花 (唄え踊れよ豊年音頭 島は豊年サーソーニノヨイサッサイ) 2、風はそよ風豊年のせて 緑の島に花穂がゆれる 青空高く鳴くひばり 3、老いも若きも豊かな島に 今年ゃ豊年祈ろうじゃないか 島に世加報の雨が降る 4、今年ゃ豊年明るい笑顔 たすき姿で姉さんかぶり 握る手綱の牛が鳴く 5、島は良い島宮古島よ 文化経済伸びゆく先は 手と手をつなぎ輪になって ( )部分繰り返し
【解説】
島を離れて暮らす誰もが何年か経って島に降り立った時 風の心地よさ、青い空に白い雲、草花等島の匂いに、ああ くまぬどぅ ばが んまりずまさいが(ああ ここが 私が生まれた島なんだな)と心が癒され溶けていく感覚になったことがあると思います。
この「宮古豊年音頭」は、そんな宮古島の空気感にあふれた歌詞ではないでしょうか?明るい曲調ではありますが、どこかノスタルジックな雰囲気も漂う唄です。
三線は早弾きですが、掛け音(バチで上から下へ弾いたあと下から上に弦を引っ掛けて音をだす奏法)を入れた三連(上から下、下から上、上から下と連続する早弾き)が数箇所あるため歌いながら弾きこなすのは初心者にとってはなかなか大変だと思います。でも諦めないで練習をかさねれば、そのうちに・・・。
(ユイヤサー)(ササユイサッサイ)というハヤシが絶妙にマッチした宮古島の名曲です。
今年の宮古島が豊かで実り多い一年でありますように。
※参考資料『宮古芸能の系譜』平良重信 著
からす(嬉しい)老後
あば本舗(下地・上地出身)
半年ほど前から、近くのデイケア施設で看護師として働き始めた。とはいっても、週2〜3回の短時間パートである。
デイケアの内容は、筋トレ、理学療法、整体、針治療、入浴等ケアサービス、レクリェーションと多岐にわたる。職員は介護スタッフが多く、看護師、理学療法士、言語療法士、作業療法士も揃っている。
デイケアでの仕事は初めての経験で、これまでと勝手が違い随分戸惑った。利用者さんの顔ぶれは毎日違い、受けるサービスもそれぞれ異なる。血圧測定や健康チェック・医療処置をするのが私の仕事だが、100名以上もいる利用者さんの顔と名前が一致せず、にゃがまてぃうす゜(あたふたしている)「看護師さん、よーんなー よーんな〜(ゆっくり、ゆっくり)」と慰められる始末で記憶力の衰えを痛感する日々だ。
そして、一緒に働く介護スタッフのてきぱきした仕事ぶりに目を見張った。送迎に始まり、入浴、爪切り、レクリェーション、体操指導と、全員が色々な役割をこなす。何よりもほぼ全員、話術が達者なことにビックリ。
毎日、司会役が変わり日々のスケジュールを伝え、音楽にのせて軽いストレッチや体操を指導する。凄いのは、ニュースやトピックスを面白可笑しく説明しては皆を笑わせる。まるで漫才の掛け合いのように まーんてぃぷからすきなり んーなぁ あまーしぃちゃーな うす゜(本当に嬉しそうに楽しそうに、皆を笑わせてばかりいる)
中には、本島出身だが宮古訛りの物まねが大得意のスタッフがいて、ばやー んにゃてぃすきゃ あまーさりうす゜(私は大笑いさせられている)あまいあまいてぃ すぐぅとぅ すかつな き゜むからき゜む うむっしぎなりどぅうす゜(ニコニコと仕事しながら、本心から凄く楽しんでいる様子だ)利用者さんたちを楽しませつつ、彼ら自身も楽しんでいる事が伝わる。「家にいるより、ここが楽しい」という利用者さんの言葉に答えが出ているような気がする。
看護師の仕事は、病気や症状の側面から見ていく。介護職のそれは質がまるで違う事が、ここで初めて理解できた。
高齢化社会の日本、3人に一人が65歳以上という社会はもう目の前である。それなのに地味で安い給与の介護職は、なり手が少なく不足している。社会全体で考えなければならない課題だ。私達が介護を必要とする頃には、こんなに手厚く、ぷからす(嬉しい)ケアを受けられるだろうか?と首を傾げつつ、パートの日々を楽しく過ごす。
編集後記
松谷初美(下地・高千穂出身)
先週は、宮古も どうりゃー にゃーん(道理のない)ぴしさで くぱりて(寒さで固まって)いました。海では寒さで魚が浮いていたようです。
サトウキビの収穫が本格的に始まりました。キビ刈りをする姿や大型ダンプがキビを積み、走っている姿をよく見かけます。観光客が増加し、車の交通量が増えているところに、キビを運ぶトラックも増えるので、車の運転気を付けたいですね。観光客の皆さんもどうぞお気を付けくださいね。
下半期の芥川賞、直木賞が発表されましたね。東北弁で語られているという「おらおらでひとりいぐも」(若竹千佐子著)気になりました。「銀河鉄道の父」(門井慶喜著)も!
さて、宮古島市文化協会主催の「第1回宮古島文学賞」の入賞者発表も間もなくです。今月25日(最終選考会)、翌26日に発表となります。どうぞ、お楽しみに!
さて、今回のくま・かまぁ のーしが やたーがらやー?
「成人式」と言えば、ニュースでよく取り上げれましたね。今年は、特に問題はなかったようで何より!キムキムさんがおっしゃるように今の時代を考えながら、子どもたちを見ていきたいものだなーと思います。
あの話をもう一度は、マツカニさんの「宮古豊年音頭」をお届けしました。今年は、野菜、キビ、マンゴーなどなど、んーな(全部)豊作でありますようにと願っての再掲載。ゆーや なうれ(豊かな実りを)!
あば本舗さんの新しい職場、素晴らしい施設のようですね。介護士さんたちの努力と笑い溢れる楽しそうな様子がすごく伝わってきました。まーんてぃ(本当に)、私たちの頃にはどうなっているでしょうか。それにしても介護士さん達の給与、何とかしてほしいですね。
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今回も しまいがみ ゆみふぃーさまい たんでぃがーたんでぃ〜〜。
次号は、2月1日(木)発行予定です。
きょうも、佳い一日を〜。 あつかー、またいら!