吹く かじまい(風も)さわやかで秋さいが?。皆さん、いかがお過ごしですかー? さ、今回もじっくり読み ふぃーさまちよー(読んでくださいね)
「最近の子供たちを考える ?食生活編?」
なー坊
ばんたが、やらびぬとぅきゃーんな あずまむぬてぃ なんずぅ うぷさーにゃーったー。
(私たちの子供の頃は、甘い食べ物はあまりなかった)
ばんたがやーぬ つかふんどぅ おばーがうりってぃ うぬおばーや くぴんぬあつみ じんかいなすむぬぬどぅ すぐとぅ。
(私達の家の近くに、おばあさんが住んでいて、そのおばあさんは、瓶を集めてお金に変えることを仕事としていた。)
また、おばーがやーや まっちゃがまいしーうてぃ ふずまい やまかさあたー。あんみゅーぬつきーぬ あめだまぬ ふず、まみふず、ふ?せんぬふずぬきゃーぬどぅ あーたー。
(また、おばあさんの家では、雑貨屋もしていてくじ付きのお菓子もいっぱいあった。たこ糸のついた飴玉のくじ、甘納豆のくじ、ふーせんのくじなどがあった)
うぬ ふずぬ ぴきぃたかいば、どぅすとぅなー からぐぴんぬ ぬすみーなーうたー、どぅすぬ なーや K満N次、O嶺T士。
(そのくじ引きたさに友だちと一緒に空き瓶を盗んで〔売ってお金に変えて〕いた。友だちの名前は、K満N次、O嶺T士。)
うぬふずぬ なかからまい あんみゅーぬつきぬ さんかくまい、まるまいありーぬあめだまぬふず。まさーがんひもをみ、くぬひもくいんかい、てぃーなーういばどぅ おばーや「さーてぃ ぴきぃ」「んじ うりゅー」ぴきぃかー、いみーぬあまだまぅぴきー、ばたふさり。
(その中でも、たこ糸のついた三角も丸もある飴玉。この糸はこれかなーとよく見ていたら、おばあさんが、「早く引きなさい」「ほら それを」と言う。引いてみたら小さい飴玉だー。腹が立つ!)
また、まみぬふずや まみぬ さたぬつき あずまーっちゃ、うぬすく んまむぬやーたー。まみふずや いみーぬふくるがまん ぱいずうりてぃ なかゆあきっかー かびがまん 1等、2等てぃかかいうたーすが なんずぅあたりゃーみーん。
(また甘納豆のくじは、砂糖が付いて甘くて すごくおいしかった。甘納豆くじは、小さい袋に入っていて、中の紙に1等、2等と書かれていたでも、当ったためしがない)
かながい、やらびゅーさーりー あっぴが いきばどぅ なすきしゃがまぬふずぅぴかってぃー ういば んーてぃ さーりーいきばどう あば、だいずたかだい。300円、500円てぃーうー。ういまい、のーがらレンジャーとぅか、みーやーみーん おもちゃ ちゃーん。んきゃーんぬ なつかしいふずや のーまい にゃーん。あがいたんで、うどぅるきーやーんかい ぴんぎーたー。
(この前、子供達を連れて、遊びに行った。末っ子がくじをやりたいと言うから、じゃと見てみたら、へぇ!すごく高い。300円、500円と言っている。それも何とかレンジャーとか、見たこともないようなものばかり。昔懐かしいくじは、どこにもない。なんて事だ!驚いて家に逃げて帰った。)
ぷり やらびぬきゃー
(近頃の子供たち(の物)ときたら)
「宮古のことわざ」
〔 赤びぃすぬ 飛びちかぁ 大風ぬどぅ 吹きす 〕
アカビィヌ
トゥビチカア
ウプカジヌドゥ
フキス
赤びぃすとは赤とんぼのこと。昔の人は赤とんぼが乱舞すると台風が来るといった。自然の変化は、小さな生き物たちが敏感だ。
『んきゃーんじゅく』 佐渡山政子/編 より
「一行詩」
松谷初美
☆かんたなぬ まい 2歳ぬ ふっふぁまい とうとぅがなーすー
(神棚(ここでは仏壇のこと)の前、2歳の子も手を合わせ)
☆ちゅうか から あにぎな ちゃーゆ ぬん
(急須からそのままお茶を飲む)
☆いばきゃーまい やみらいん オトーリ
(吐いても止められないオトーリ)
☆ぴていーつぬ むつ うみすしー 半分かい 切し ふぃ 母
(一つの餅、お箸で半分に切ってくれる母)
「張水ぬクイチャー どぅかってぃ解説」
マツカニ
くまかまの皆さん のおしいりゃあ ぞうかりううんな(いかがですか?元気ですか?)久々のどぅかってぃ解説、今回は数あるクイチャーの中から「漲水ぬクイチャー」を取り上げてみました。
<張水のクイチャー>
- ぱるみずぬ ふなつき゜ぬ すなんなぐぬよ(ヤイヤヌ)(ヨーイマーヌユ)すなんなぐぬよ(ニノヨイサッサイ)
- あわんななり くみんななり ぬぅゆりくうばよ あがりくうばよ
- すまんーなぬ みすばらぬ すぅざがまたやよ すぅざがまたやよ
- ぴらとぅらだ かにやうさだ ゆからでぃだらよ らくすぅでぃだらよ
- うがんぐす ふじならびす゜ ぶりなんがまぬよ しるなんがまぬよ
- いとぅんななり かしんななり ぬうゆりくぅばよ あがりくうばよ
- ぶやんまだ かしやかきだ ゆからでぃだらよ らくすぅでぃだらよ
<解説>
宮古には、明治の初めまで260年もの間、人頭税という頭割りの重い税が課せられていました。収めていたのは、粟や米、宮古上布だったようです。しかしそれをきちんと収めるのは、並大抵のことではなかったでしょう。
歌の内容は、漲水の船着場の砂が粟になり米になって上がってくれれば、島中のお兄さん達は農作業しないで楽に暮らせるだろうに。大神島の後方の絶え間なく寄せる白い波が糸になり、カセに掛けられた糸となって上がってくれば島中のお姉さん達は、糸を紡ぐことなく、カセを掛けることもなく楽できていいのに。
のおしい?(どうです?)遊び心満点でしょう?過酷な人頭税に苦しんだ中で生まれたといわれるクイチャーは、老若男女が日ごろの重労働を忘れ、揃って唄い踊り、心の底から楽しんだ歌です。今から百年前、人頭税の廃止の時は、島中で盛大に祝い歌い踊ったそうです。現在も各地特有のクイチャーは、盛んに歌い踊られています。それじゃーまた ニノヨイサッサイ。
「たこの話」(投稿)
あった坊さん
えー、近藤 勇の「新撰組」、とかけまして、「宮古島のたこ(凧)」と解きます。そのこころは、どちらも、ギザギザ が目印です。宮古では、凧のことを、「カビトウズ」という。カビ(紙)と トウズ(鳥)で紙の鳥、なるほど、と納得する言い方である。
この凧のことを、「イカ」という所もあると聞いて、初めは冗談だろう、と思っていたら、京都、大阪、奈良一帯では、マーンテイーヌ、マーンテイー(本当の本当)だった。しかも、京都、奈良で「イカ」なら、今は、「タコ」が標準語だけれども、昔は「イカ」だったかもしれないではないか。
ほかに、何と言っているのか。「タカバタ」(博多)、「ハタ」(長崎)、「テングバタ」(東北)など。これらを、その発想で分類すると、海のたこ、海のいかは、その足が、ゆらゆら・ひらひらしているから、空でゆらゆらしているヤツも、やっぱりタコ、イカだろう、というので、その形からきた「タコ」「イカ」、「タツ」、「トビ」、「タカ」の動物グループと、空で泳いでいるのは、旗とかのぼり(幟)だろう、というので「ハタ」、「ノボリ」、「テンバタ」、「テングバタ」などの、風グループ、さらにこのふたつを合わせた感じの「イカノボリ」、「タコバタ」、「タカバタ」などが出てくる。
ちなみに、那覇では、「タコ」、八重山では、「ピキダマ」と言うらしい。ノーガラヤー(なんだろう)、この「ピキダマ」というのは。宮古風に考えると、グイグイ引っ張るヤツ、とか?いづれにしても、紙の鳥という発想は、宮古だけのようである。
いまひとつ、天にかかる「虹」のことを、宮古では、天の蛇、ティンバウという。地を這う、から「パウ」(蛇)、天を這う虹だから、「ティンバウ」。どうです、この発想の素晴らしさ。もう、最高。
チョーシニ ノルナー!(外野)
いやいや、タコの話だけに、どんどん上がります。
※なるほど!! まーんてぃ想像力豊かな ぱなす(話)!それにしても、あった坊さんの落語は為になります。たんでぃがーたんでぃ。
「編集後記」
松谷初美
私の生まれ育ったカザンミには、ふず(くじ)付きのお菓子は売っていなかったので、平良にいる従妹の家に行った時に、よく買いに行った。なー坊が書いているお菓子とまったく同じで、あんみゅーぬ付いている飴玉は、私もよく買った。それにしても「あんみゅー(たこ糸)」は、あまりにも懐かしいみゃーくふつ。「あんみゅー」よーと、まーんてぃ あいじどぅ うたーやー。(そうだ、確かにそう言っていたよねー)
人頭税が廃止されて、今年で100年だそうである。たかだか100年前のことなのに、人頭税があったことを想像することは、私には難しい。いくら本を読んでも、話に聞いても実感は得られない。しかし「張水ぬクイチャー」の「張水ぬ すなんなぐぬよー 粟んなり くみんなり 上がりーくーばーよー」という願いは、とても率直に私の心に届く。想像はしにくても累々と繋がっている線上に今の私達はいるのだということは、ばっしやならん。(忘れてはいけないね)
皆さんからのご意見、ご感想、投稿お待ちしています。
次回は、10月17日の予定です。では、また。