こんにちは〜。
文化の日のきょう、いかがお過ごしですかー?ぬかーぬか(ゆっくりと)くま・かまはいかがでしょう?
vol.255 お届けで〜す。
中国で出産祝い
アモイ(平良・宮原出身)
今年も夏場から大連の会社に手伝いに来ています。
世界的に経済苦境の中で中国だけはまだ発展し続けているようです。レストランの駐車場には高級車が並んでたりしますので、金持ちが多いんだなーという実感はあります。ただ発展目覚しい中国といえどもグローバル化が進んでいる昨今、今後とも同じように続いていくかどうか、厳しいのではないかと思います。日本に旅行して豪遊する人が多いと聞きますが、13億ともいわれる人口の割合からすると1%にも満たない数字ではないかと思います。
一般の労働者も、以前と比べると生活水準はかなり上がっていますし、スーパーやお店での品揃えもよくなり、この先もっと豊になるという人々の希望はみえます。しかし物価高の中でせっせと働いて生活をやりくりしている人々が多いのもまた現実です。そんな中で当社に勤める男性社員Lさんに子供が生まれ、出産祝いをするという事でお祝いに招待されました。
工場の人達も事務所も一緒にという事でしたが、招待された日は日本からお客さんが来ていて都合がつかず、その旨話して祝い金だけ考えていると、事務所の人達だけは別の日にしてくれるという事になり、日を改めての祝いに出席しました。現在滞在中の日本人3人を含めて事務員と前回出席してなかった人も含めて10人で一つの中華テーブルを囲んだ。
きゅーや L君が ふぁなす よーす゜どー(今日はL君の出産祝いだ)「ゴンシー、ゴンシー」(おめでとう、おめでとう)の声がとびかい、カンペー、カンペー(乾杯、乾杯)でにぎやかな中に次々に料理が運ばれてきた。
おいしそうな豚肉、鶏肉、魚や野菜などがでてきて皿がつみ上がる程の料理が運ばれた。メニューの中に虫を揚げたような料理があったが、蚕のサナギでした。みんな美味しいと言って食べているので、私もどれどれと何匹か食べると、他の日本人から「よくそんなゲテモノが食えるなー」と言われたので、私は決してゲテモノが好きな訳ではなく、やらびぱだん、がーすう やきふぉーたー ことぬ ありば、ぴすとうつ ふぁいみーって うりゅー うむいだし んまーんま ふぉーたーてぃぬ ばーさーい。(子供の頃、蝉を焼いて食べた事があるので、一口食べてそれを思い出し、美味しく食べてるという訳さー)
それにしても、中国人のカンペー攻めには参ってしまう、女性までもどんどん攻めてきます。結局、いつも社員に命令している董事長(社長)は、みんなの普段の鬱憤をはらすかのようなカンペー攻撃に合い、途中でダウンしてしまった。私もカンペー攻めをうけて、だいぶ飲まされましたが、なんとかしのいだのだった。
L君の子供は長男との事、しかし、今回で3人目だそうで、上に2人の女の子がいると言う。「え!3人目なの?」これは中国の人口抑制の為の「計画出産」通称一人っ子政策の法律違反になり、2番目の女の子の時にすでに法律違反となるのだ。其の為、2番目の女の子はまだ戸籍を入れてないそうです。噂では中国には無戸籍の子供がかなりいると聞いてましたが、実際に身近にそういう人がいるとは、びっくり。2人目からは罰金が科せられ、一人につき2万元(約24万円)だそうで、L君の給料は総額で3000元なので、給料の6倍位になり、かなり厳しい金額になります。
L君の場合。どうして違反してまで3人の子供を作ったかというと、一人っ子の場合、女の子が生まれると嫁に行ってしまい、家を継ぐ人が居なくなるからという事で、罰金を払ってでも、2人目は男の子が欲しいとの思いからだそうです。しかし2人目も女の子となり、どうしても男の子が欲しいという事から3人目を作ったという事です。男の子なら家を継いでもらえるので、みんな男の子が欲しいようです。長女が生まれた時は、出産祝いもしてないそうで、今回長男が産まれて初めて出産祝いをやったのだそうです。そういうことから、中には妊娠中に女の子とわかると中絶してしまう人もいると聞きます。
今回の長男は罰金を払って戸籍をいれるそうです。長女は一人目だったので罰金がなく戸籍を入れてありますが、次女は今回も入れないようです。戸籍の無い子は、学校にも行けないし、飛行機にも乗れないし、ホテルにも旅館にも泊まれないし、中国では何をするにも身分証が必要です。という事から次女は将来どうなるんだろう?と心配になりますが、ここは中国、もしかしたら偽の身分証をつくるんじゃないの?日本人同士で、「あーそうかそうか」という事で妙に納得してしまいました。
今回の出産祝いは名前を付ける前にお祝いをやりました。届出は1ヶ月以内でいいそうです。現在無戸籍中の次女の事が可哀想にな気がします。L君の例からすると、無戸籍は女の子が多いかもしれないですね。
中国ではこの政策を継続するようですが、ただ中国でも都会の方では、子供の養育費の負担増などから、制限がなくても2人目は要らない、という話もよく聞きます。宮古島では、なーふぃーよーす゜(名付け祝い)というのをやり、男の子も女の子も平等に祝いますよね。
子はみんなの宝、天からの恵みですからね。
お店紹介【茶家 芭蕉】
松谷初美(下地・高千穂出身)
照明が落とされた店内に静かな音楽。ガラス窓の向こうには、やぱーやぱな(柔らかい)日差しが差し込み、芭蕉の木が見える。
開放的な宮古の雰囲気とはまた一味違った「茶家 芭蕉」は、30年東京に住んでいた佐渡山恭子さん(店主)が帰省して、平成17年にオープンしたお店だ。
知る人ぞ知るというお店だが、地元の素材を使った創作料理(恭子さんは、くずし宮古料理です。と話していた)は、訪れた人の舌と心を虜にし、口コミで観光客にもジワジワと浸透している。
友人がこのお店が大好きで、帰省するといつもランチを予約してくれ、ゆったりとぜいたくな時間を過ごしている。落ち着いた色のインテリア、大きな壷には、トスピャ(シマヤマヒハツ)が活けられていた。
琉球漆器や陶器、ガラスなど素敵な器に盛られた料理の数々。見ただけで、ほーっとため息がでる。今回のメニューは、たー芋の甘煮、アーサの玉子焼き、うる、ぴさずー(アマランサス)をジャコとかまぼこ、さりいず(煮干)で炒めたもの(これは昔、青野菜がない頃、道に生えていた、アマランサスを和え物にしていたとお母さんから聞いて作ったのだそう)、スーチカー(豚の塩漬け)などなど。口の中に運ぶと島の恵みが体に染み渡り、だいず幸せ〜な気持ちになる。
今回は出なかったが、以前、しな(貝)の味噌汁も出たことがあって、何十年ぶりかの しなの味に感激をした。恭子さん自身が海に行って しなかじ(貝捕り)をしてくるとのこと。いい素材があるとそれを追い求めて、うまかま(あちこち)回るそうである。
それから「芭蕉」には、もうひとつ名物がある。その名は「黒糖そら豆」ちょうき(おやつ)シリーズとして出され大人気だ。そら豆に黒砂糖と、はちみつをまぶしたもので、んまーんま(おいしい〜)。袋入りで販売されている。私もおみやげに購入した。
「宮古は素材が豊富。それを自分流にアレンジして、お客さんに喜んでもらえるのがうれしいです」と恭子さん。
恭子さんの想いがいっぱい詰まった「くずし宮古料理」。ぜひ、お試しあれ〜。
※いみ(プチ)情報「茶家芭蕉」のある建物には3軒のお店がある。姉妹でやっていてともに素敵なお店だ。「楽(RAKU COLLECTION」と「琉球 COLLECTION叶(かな)」。この建物の奥に「茶家芭蕉」はある。
【茶家 芭蕉】
住 所 | 宮古島市平良字西里985−6 |
電話/FAX | 0980−73−3751 |
店 主 | 佐渡山恭子 |
ランチ | 1500円〜(要予約) |
夕 食 | 3000円or5000円(要予約) |
定休日 | 月曜日 |
何ものにも替えられない関係
キムキム(平良・西里出身)
東雲わけて旭日の 太平山に輝けば 希望さやけき野辺の色 ここ新清の学びの舎 夢咲きかおる花の園 その名もゆかし平良中 力みなぎる若人よ 共にむつみてたゆみなく 三年の月日いそしまん 清く明るくすこやかに 学ぶ我らの意気高し その名に生きん平良中 協和の鐘の鳴る丘に 愛と正義の学友が 明日の時代をになわんと 雄々しき使命かざしつつ 希望を胸に起き上がる その名も高し平良中 詞:池村 恵祐
我が母校、平良中の校歌である。キンモクセイの香りが薄れ、街には冬の匂いが広がり始めた。毎年この時期に東京で、平良中同期会を開く。
平良中には、卒業30周年記念同期会を母校で祝う行事があり、45歳になった年には、全国津々浦々から宮古に卒業生が集合する。我が級友達も数年前に二百人を超える出席で開催した。残念ながら、子育てと義母の介護真っ只中であった私は出席できなかったが・・・いまでも、んぞうさや〜(残念だったなー)と悔やまれる。その「再会」がきっかけとなり、関東に住む同期生で毎年この時期、東京で忘年会を兼ねた同期会を開いている。
「オイヨー、あんたは、誰か?」「あば、かりぁー たーりぁ(あの人は誰か)」「えげぇーぃ、誰かーと思ったら 幸子さいが」「のーしが うたーりゃー(どうしていたかー)」久しぶりの再会の時には、皆、大はしゃぎだった。
中学の時は、こんな宮古口を使って話していたのかと思うほど、方言が飛び交った。「オイヨー」「あがぃー」「のーてぃー」と天然の宮古なまりを聞く時、なんとも言いようのない郷愁に誘われ、うぷぐい(大声)で
語り合う友に、宮古人のおおらかさを思い出させた。まさに「イヒーがアハー」なひとときである。
毎年必ず出席する人、家庭の都合に合わせて2〜3年に1度宮古から出席する人、忙しくても仕事場から駆け付ける人、ちょっと前から酒を控え、万全の体調で来る人・・・1年に1度の同期会にかける意気込みは尋常ではない(?)
平良中の同期生は400人余り。その中のたった30人程の関東同期会ではあるが、故郷を離れ、見知らぬ地で家族を持ち、おそらく終の棲家となるであろう「場所」を「やまと」にかまえると、同じ境遇の級友は、両親や兄弟とは違うが「妙に固い絆」で繋がるものである。あの頃は「ぼーちら(腕白)だった」彼も、「ツンとしてお高くとまっていた」彼女も、身内のような親近感が持ててくるから不思議である。
ある年は、一人の級友の訃報があった。明るくてエネルギッシュで、宮古風に言うと、「いつーもパニパニ」としているけど、どこか天然な「クキィークキィー(すまし屋)」の洋子さん。同期会の幹事、司会・進行役は、いつも彼女の役目だった。ご主人も同期の隆くん。とてもお似合いの仲睦まじい夫婦だった。以前から夫婦で「高血圧の薬を飲み始めたよー」と。「んざがみまい、まーつきなー(どこまでも一緒だね)」とからかわれていたものだ。若い、ほんとに、まだ若い級友の旅立ちだった。その年の同期会は、「洋子を偲ぶ会」となり、在りし日の「洋子」を想い朝まで飲んだ。そんな時でも、やっぱり「イヒーがアハー」と洋子を見送った。
そんな同期も、50歳を過ぎ人生の後半戦となった。まだまだ子育て中の人も、孫ができて、すっかり「おじい・おばあ」の人も、いつも若々しい人も、頭もお腹もご立派な人も・・・それぞれ、私にとっては大切な「うむっし(楽しい)級友」
過ぎ去った時間は、決して戻ってこない。が、過去は呼び出せば、いつでも思いのままにやってくる。
今年も、もうすぐ「同期会」。1年分の元気をもらいに行くとしよう。
おしらせ
D介(平良在住)
■第5回 ポストカードアート展 ぴん座 2011
今年もポストカードアート展ぴん座の季節がやって来ました。今年のぴん座は下里通りにある藤本陣ビル2階・特設会場にて開催いたします。
五回目となった「ぴん座2011」はポストカードに加えて、グリーティングカードもプラスされました。参加アーティストは島内外のプロアマあわせて35名、160葉以上の作品が展示されます。
また、二年ぶり三度目の開催となる学生部門の「若山羊展」も併催されます。
例年に比べて開催期間が短くなっていますので、お見逃しなく!
日 時 | 2011年11月3日(木・祝)〜6日(日) 12:00〜20:00 |
場 所 | 藤本陣ビル2階・特設会場 |
主 催 | pinza pro. |
編集後記
松谷初美(下地・高千穂出身)
んにゃ、ぴゃーむぬ 11月やー(もう早いもので11月ですねー)きょうは全国的に11月とは思えない ぬふーぬふの(暖かい)一日になるようですね。
さて、あさって4日〜7日まで「生まり島・ミャーク大会」が開かれます。私も参加すべく、きょう宮古に帰ります。くま・かまメンバーは、クイチャーマンさん、マツカニさん、大和の宮古人さん、菜の花が帰りますよ。どこかで会うことがあるかもしれませんね。その際はぜひ、声をかけてください。
さて、vol.255や のーしが やたーがらやー?
アモイさんは夏の号では宮古からの話しでしたが、んなまー(今は)中国ですね。地元の方たちと密に関わりあっているアモイさんならではの話しでした。出生届けの話しにはびっくり。真ん中のお子さんにもなんとか戸籍をと願わずにいられません。幸せであってほしいですね。
「茶家 芭蕉」は、ホッとくつろげるいい雰囲気のお店です。そして、店主の佐渡山恭子さんの やぱーやぱ(柔和)なお人柄がまたいいんですよね〜。お忙しい中、取材も快く引き受けてくださり、感謝です。ありがとうございました!
キムキムさんの同期会の話し、ぬふーぬふの(温かい)気持ちになりましたね〜。年を重ねた今だから分かるということもありますよね。あの頃があっての今。まーんてぃ(ホントに)同級生は、何ものにも替えられない大事な財産。今年も又イヒーがアハーと同期会が開かれることでしょう。
ポストカードアート展はすっかりおなじみとなりましたね〜。今回、ちょうど帰省中にあたるので、見に行けます!初です。楽しみです。D介さん頑張ってくださいね〜。
あなたの感想もぜひお聞かせください。まちうんどー(待ってますよー)
きゅうまい しまいがみ ゆみふぃーさまい たんでぃがーたんでぃ〜。
(きょうも最後までお読みいただいてありがとうございました〜)
次回は11月17日(木)発行予定です。どうぞお楽しみに!
インフルエンザが流行っているようです。お互い気をつけましょうね。あつかー、またやー!