こんにちは〜。冬がら春がらすさいん(冬だか春だかわからない)三月どー。
きゅうまい、あんちぬ ぱなす、かんちぬ ぱなす てぃ あつまりう りば ぬかーぬか ゆみふぃーさまちよー。(きょうもあんな話、こんな話が集まっています。ゆっくりお読みくださいねー。)
きゅうまい びゅーいにゃーん(きょうも酔っぱらってしまった)
なー坊(上野村出身)
きゅう PTAのすぅるす゜ぬあいばどぅ ういんかいいきたー。んーなし ーかんがいおわらすた。いつまい さきゅーぬんすぅが、きゅうや、初美んか い 原稿ゆ うくらだーかーならん。初美からー「さーてぃー おくりふぃー る」てぃー、なんかいまいでんわぬきす、みどぅんかいや、「さいきん まい につ さきぅちゃーん ぬみういば、きゅうや、さーてぃーやーんかいくっち ゃー」てぃ、まーんてぃうむーたーし、あぱらぎみどぅんぬ 「はーい にー さん」てぃ あびりゃーまい やーんかいいかだかならんてぃ まーんてぃ うむいゆーたー。
(今日、PTAの集まりがあったのでそれに行ってきた。みんなで検討し終了 した。いつもは酒を飲むのだが、きょうは、初美に原稿を送らなくてはいけな い。初美から「早く送ってちょうだい」と何回も電話があるし、女房には「最 近 毎日酒ばっかり飲んでいるから、きょうは早く帰ってくるからね」と本当 に思っていたし、きれいな女性が「ねぇ、兄さん」と呼んでも家に帰らなきゃ いけないと本当に思っていたんだよ。)
あすぅが、たーがーらーが、「ずぅーら、ぬんが。」「あば、じょうーぶん さい」「うわーのーしりゃー」「ばやー ぱーぬ やんかいば やーんかい」 「みどぅんぬ ぱらみういば やーんかい」てぃー うむくとぅぬ むぬぅ んーな やーんかいぴーすぅが、ばーやーなんずぅ うむくとぅぬ にゃーん にば やっぱり ばーやー んーなとぅ いっしょん いーざとぅぬ バーが みいきにゃーん。
(でも、誰かが「さぁ、飲みに行こう」「ああ、良いよ」「君はどうだ」「僕 は歯が痛いから家に帰るよ」「女房がお腹が大きいから帰るさ」と頭のいい奴 は帰ったが、僕はいまいち賢くないから みんなと一緒にイーザトのバーに行 ってしまったんだよ)
「ばんからいっぱいまーさっちゃー」「イエーイ!」「あがんにゃ!ぬま だなーうらいん」てぃー もりあがり オトーリをまーしー 「ママ! 24の 4のA!の硝子坂」てぃ ばかかす゜きゃーぬ あーぐーあす゜いー また しーにんぬ ときゃーぬ くとぅー うむいだし ずみかーにゃーん ぬみ ばどぅ あば、みーるばどぅ まわりんにゃ たーまい うらったー。 (「僕から一杯回しまーす」「イエーイ!」「ああ、飲まなきゃいられない」 と盛り上がり、オトーリを回し、「ママ、24の4のA!の硝子坂」と若い時の 歌を歌い、また青年の頃を思い出し、気持ちよく飲んでいて ふと周りを見て みたら誰もいなかった。)
んなまー 午前2時30分。みどぅんぬ、「あら?今日は明日ねー?今日中 に帰るはずの人が、あんた誰?」てぃぬ、ぴす゜ぐろーぬしせんぬ かんじが っちゃーん イーザトのねーねーとデュエットすったー、「カナダからの手紙」 と「木綿のハンカチーフ」ぬ余韻にひたり、んぞーさ のーしゃー さーてぃ ーやんかい くーたんがら、てぃー 後悔すふす゜ざしー ほうげんぬかきゅ ー きゅーまい びゅーいにゃーん しまい あつゃー うきらいがら、しわ ーしわ。
(今は午前2時30分。女房の「あら?今日は明日ねー?今日中に帰るはずの人 が、あんた誰?」の冷たい視線を感じながら、イーザトのおネエさんとデュエ ットした「カナダからの手紙」「木綿のハンカチーフ」の余韻にひたり、あー あなんでもっと早く帰ってこなかったかねーと後悔するふりをして、方言を書 いている。きょうも酔っぱらってしまったさー。いけない 明日は起きること ができるかなー。心配だ。)
つづきゃー またつぎんかい。きゅーや ねーねーが いみゃーみー にん わ。あやすみ。
(続きはまた次回に。きょうはおネエさんの夢をみながら 寝ようっと。おやすみ)
ミャークフツ講座 手紙編
ひさぼう(平良市西仲出身)
はいけい
あんな ぞーかりうんま ばんまい げんき。 どう がみゃあ あんなが っふぁ やいば がんずう。 かなまず ぬど がびょう やしーうず。すぐとまい じゅんちょう。
とうきょうや んなま ふゆぬ ばんず。 まいにつ れいぞうこぬ なか ん うずんど んんかず。 とうなず ぬ かふつ どうんまー っそーっす う ぬ こおりがま ぬど んた ぬ わーびん かい うりうず。
きぬ みーふぐやー ぬ かみちゃん がど みゃーくからぬ おみやげて い さたぱんびん と たんなふくる う むちきし うたず。 なぎゃーふ みーったん すが あば んにゃ ぞーぎふなり やまとしょじょ んど な りうず。 また ういがど ゆがいな みゃーくふつ し ぴとー ばたー にゃーんてい すっきゃあ あまーすだら。 ばんたが うつざ てい うま ーいん ぴるます んまり。
あつかー また ふぉーぶす むぬぬ あずす かー っさしよ。
けいぐ
ついしん オレ オレ ていぬ でんわぬ あずすかー うりゃあ ばん な あらん にば。ばー やー ばん ばん ばん ・ ・ ・ あらん ばーやー あん なあ ていど あず。 ちゅうい っすう。
(訳)
拝啓
母上 元気か。
オレも元気。身体だけは、母上の子供だから頑丈。 あたまだけは、やせてい る。仕事も順調。
東京は いま 冬の盛り。毎日、冷蔵庫の中にいるみたい。隣りの家の畑な んぞは、白い氷が土の上に降りている。昨日 みーふぐ家(屋号・・目がくぼ んでいる人がいるウチ)のかみちゃんが宮古からのお土産だといって、サタパ ンビンとタンナフクルを持って来ていた。長いこと会ってなかったけれど、な んと綺麗になって、大和むすめになっている。また、その彼女が可笑しい宮古 方言で腹がなくなるかと思うくらい、ひとを笑わせる。オレたちの親戚だとは 思えないめずらしい性質だ。
それじゃあ又 食べたいものあったら 知らせて。
敬具
追伸
オレ オレ という電話があったら それは オレではないから。オレは、ば ん ばん ばん・・ いや そうじゃない オレは あんなあ と呼ぶから。 注意して。
※「サタパンビン」「タンナフクル」は、宮古の代表的なお菓子の名前
おばぁやー
松谷初美(下地町出身)
先週、従妹から「おばぁやーがなくなったよー」とメールがきた。そっかー、 道路拡張の為 取り壊されるというのは き゜きーうたーすぅが(聞いていた けど)とうとう壊されてしまったんだ。
かつてのおばぁやーは、親戚みんなが うがなーり(集まり)、いつでも賑 やかだった。おじぃが亡くなり、おばぁが亡くなり、今いるのは叔父さんだけ だ。
お正月やじゅうろくにつ、みーにつ(命日)、お盆の時など 先の従妹や、 他の従弟たちもたくさん来て みんなでよく あすぷたーむぬ(遊んだものだ) 特にお盆の送り日の時は、みんなで泊まり、お供えものをうばいあった。「あ のバンチキローは、うちのだからね!」「かぬバナナぁ ばがむぬどー(あの バナナは僕のだからねー」など、みんな真剣そのものだった。
おじいやおばあはいつ行ってもニコニコと迎えてくれ、「さたぱんびん」を 作ってくれたり(おばぁのさたぱんびんには、黒砂糖がいっぱい入っていて、 あうっわー(油っこく)しているんだけど、また ういがどぅ んまむぬやた ず(それがまたおいしいんだ)、自家製「ピーチキナ(にんにくの醤油漬け)」 を出してきてくれたり、いつまい(いつも)、かりうふぁい、うりゅうふぁい てぃ あじゅうたず(いつもあれを食べなさい、これをたべなさいと言ってい た)。夏の暑い盛り、みんなでスイカを食べていたら、いつも寡黙なおじいが 「スイカの種を食べたらおへそから芽が出てくるから、気をつけて食べれよ」 と真剣な顔で言うから、スイカの種を食べたら だいず(大変)だーとずっと 思っていた。ゆがいな(冗談)を言っているとはその時は思わんかったさ。お じい。
この正月に兄の家族と伯母が我が家に来た。そのとき、40年前に撮った1枚 の写真をみんなで見た。それは、おばぁやーのおじいの還暦祝いに撮った写真 で、おばぁやーの一番座で写真屋さんに頼んで撮ったものだ。おじい、おばぁ、 おじさん、おばさん、いとこ達に私達家族。みんなそれなりの上等格好をして、 緊張した面持ちで撮られている。
写真を見ながら、昔おばぁやーで遊んだことが次々と浮かんできて、思い出 話に花が咲いた。おばぁやーは田舎にも家があってそこでもよく遊んだものだ った。先の従妹も土曜日になると平良からバスに乗って、遊びに来ていた。ふ にず(みかん)や山ぶどう、桃の木があったことや、花がたくさん咲いていた こと、リヤカーで遊んだことなど、ついこのあいだのことのように頭に浮かぶ。
子どもの頃はあんなに遊びに行っていたおばぁやーなのに、大きくなってか らはあまり行かなくなった。たまに行っても、長居することなくサッサと帰る ようになっていた。少しボケが出るようになっても私が行くと「いー、はつみ なー」と分かってくれていたのに。き゜む(心)を伝えたい時には、もう、い ない。
従妹のメールには、「壊すのは分かっていたけれど、重機が入っているのを 見たらとても悲しくなった。おばあやおじいのことをすごく思いだしたよ。道 路拡張で宮古の道路が広くなるのはいいかもしれないけど、とても複雑な心境 です。」と書かれていた。
平良のおばぁやーも田舎のおばぁやーもなくなり、ばんたが おばぁやーは、 写真の中と、私達の思い出の中だけのものとなった。
※「おばぁやー」というのは、母方の実家のこと。父方の実家は、「おじいやー」と呼ぶ。
一粒の種
菜の花(伊良部町出身)
白衣を着て すぐとぅ(仕事)をしていると、ぴとぅ(人)は うなーどう (自分)が くぬよー(この世)を去る日が分るのかも知れないと思うことが あります。むしろ、その日を選べるのかも知れないとも。
この詩は「あと3日で決着をつける」と言いながら、最期の くい(声)を 振り絞って話された方の言葉を詩にしたものです。彼が言ったように、ぱなす (話)をした日も含めて3日めにこの世を去りました。
彼がこの世で んかいたー(迎えた)最期の ゆう(夜)私は深夜勤でした。 ナースステーションに彼をベッドごと運びました。人の気配で安心するのか、 眠ってはまた起きることの繰り返しでした。話はもうできませんでしたが、肩 を撫でるとゆっくり開く彼の みー(眼)は「生きたい」と叫んでいました。
看護者はどんなに つむ(心)を尽くしてケアしても きない(家族)には なり得ません。しかし、時には、家族に一番 んずぶすくとぅ(言いたいこと) を看護者に託すこともあります。「生きる」ことは一人一人 みぱな(顔)が 違うように、生き方も、生きる時間も違います。病院という建物の中には様々 な「生」と、様々な「死」が溢れています。どれも大切な「生」であり「死」 です。私は彼の託した「遺言」を ずー(文字)にして蒔きます。
一粒の種 一粒の種になりたい ちっちゃくていいから 一粒の種になりたい 俺の命の 一粒の種になりたいよ ちっちゃな種になったら 風に飛ばされ どっかへいってしまうんだろうな それでもいいよ 好きな所に飛んでって 自分に合う場所が見つかったら そこに降りればいい 土に根をおろし 芽をだして 樹になれ 花になれ 俺 人間の種になりたい 菜の花の本当の姿って知ってるか 春の一番に咲き 花は一色だけの色をつけ 匂いは遠くまでひろがるんだ 花が終わっても茎ごと根ごと肥料になり 丸ごと大地の栄養だ もとはみんな一粒の種だ 生まれてきたとき 首にへその緒が巻き付いて 死んで生まれてきたと言われたよ それが今日まで生きて今また死ぬんなら あん時死んだほうがましだったかと 聞かれたよ そんなことはない 人に出会って 語って 笑って 泣いた 生きてよかったと思ってるさ 生まれて良かったと思ってるさ 俺は人間の種になりてー たった一粒でいい ちっちゃくていいから 人間の種になりたいよ
涙が痩せた頬を伝う 途切れざまに聞こえるあなたの声 どこを向いて祈れば この祈りは届きますか どの位祈りを声にしたら この願いは叶いますか
一粒の種は やがて芽を吹き花をつけ実を結ぶ めぐる季節の中で繰り返す 命の始めと終わり あなたは消えても あなたが生きたことは決して消えない あなたの命の種が 風に乗り 山を越え 海を渡りどこまでも 自由に飛んでいけるように 私が一粒の種を蒔こう あなたの 生きた命の種を
編集後記
松谷初美(下地町出身)
ぬふーぬふ うーびゃーてぃ うむいーうつかー、また ぴしふ なずなず まーんてぃ さんがっつぁ あんちぬむぬ ぱずやー。(暖かいねーと思って いたら、寒くなったり 本当に三月はそういうものなのでしょうね)
ぶーぎなぎまい(キビ倒しも)終盤に差し掛かる ずぶんびゃーやー(時季 でしょうか)。ガジャガジャとたくさんの ぶーぎ(キビ)があった ぱり( 畑)が、だんだんと そーきー(広々ー)としていくと、あーこれだけのもの を かりて(刈って)きたんだなーと達成感がわきますよね。あちこちで ぱ ーがら(葉殻)だけが残った すっきりとした ぱりを見るのも ぷからす( うれしい)ものです。黙々とだけど、家族んーなし(みんなで)ひとつのこと をやり遂げる喜び、最近な いきゃらふ なりうずやー(少なくなっています ね)。
鳥ウィルスのニュースが流れる中で、そうえいば ばんたが やらびの頃は 生きた鶏を自分の家で ばっつぁい(捌いて)ふぁいうたー(食べていた)こ とを思い出した。何も味つけしていない鶏のスープ「あますんず」も懐かしい 味となった。そんなことをしていたのは、たかだか30〜40年前。ゆーぬかーり ゃ あてぃどぅ ぴゃーかー(世の変わりはあまりにも早い)。
さて、きゅうぬ くま・かまぁ のーしがやたーがら(きょうのくま・かま は、いかがでしたか)。なー坊は久しぶりの登場でした。ご期待通り、みゃー くふつバリバリです。ひさぼうさんの新しい試み、方言で「手紙」は、とって も簡潔でいながら みゃーくふつの深さが出ていましたね。病院での主役は患 者であることを実践している菜の花の姿勢、打たれます。 皆さんの感想 まちうんどー。
「遊び」についての投稿もお待ちしています。あなたが子どもの頃やった遊 びにはどんなものがありましたかー?ならあしふぃーさまちよー。よろしくお 願いします。
次号は、3月18日(木)発行予定です。お楽しみに〜。あつかーまたやー。