【お別れの言葉】孫30代にふさわしい文例や書き方のポイントまとめ

一般的な葬儀について
孫30代にふさわしいお別れの言葉例文紹介

葬儀などで孫がお別れの言葉を読むことになった場合、どのようなメッセージを用意すればよいのか悩む方も多いでしょう。今回は、孫代表の挨拶の構成や注意点などについて解説します。また、当日行う挨拶の作法・すぐに使える文例を年代別に分けてご紹介しますので、お別れの挨拶の参考にしてください。

お別れの言葉(弔辞)とは

葬儀や告別式では、喪主挨拶以外にも、生前故人と親しくしていた人がお別れの言葉を読み上げることがあります。「弔辞」とも言われ、訃報の驚きや故人との生前のエピソード、故人の死を悼む気持ちが語られます。葬儀の規模によっても異なりますが、お別れの言葉は遺族が2~3人に依頼することが多いようです。

お別れの言葉は4つの構成で

お別れの言葉は親族を代表して孫が読み上げることもあります。孫が読む場合、お別れの言葉にはどのような内容を盛り込めばいいのでしょうか。ここでは、一般的な構成の例をご紹介し、それぞれについて解説します。

1.故人への呼びかけ
2.訃報の驚きなど
3.故人との思い出
4.別れの言葉

1.故人への呼びかけ

孫がお別れの言葉を読み上げる場合は、「~だったね」「~だよね」などくだけた言葉で故人に親しく語り掛けます。ただし、孫が成人している場合は、冒頭に「 祖母〇の葬儀に際し、孫を代表して挨拶致します」といった形式的な内容を含めると、参列者に配慮する形となります。

2.訃報の驚き

祖父(祖母)の訃報を知った時の驚きや悲しみを素直に表現します。

3.故人との思い出など

生前楽しかった思い出や故人のエピソードを語りましょう。弔辞の中心となる場面です。

4.別れの言葉

最後は決意や感謝の気持ち、別れの言葉を述べて終わります。

孫が読むお別れの言葉のポイントと注意点

孫が読むお別れの言葉の ポイントと注意点

続いては、孫が読むお別れの言葉のポイントと、注意点について解説します。

短めにまとめるのがポイント

祖父(祖母)と孫のような親しい関係の場合、最後に故人に語り掛けたい言葉はたくさんあるかもしれません。しかし、あまり長々と話さず、2分程度に収まるようにエピソードをまとめるのがポイントです。

忌み言葉に注意

弔辞などお別れの言葉を読み上げる際は、「忌み言葉」に注意が必要です。忌み言葉とは、不幸が続くことことを連想させる言葉のことで、通夜・葬儀の場での使用はタブーとされています。忌み言葉は挨拶の場面だけではなく、弔電などでも気を付ける必要があります。どのような言葉に気を付けた方がいいのか、以下で確認しておきましょう。

1.重ね言葉(不幸が重なることを連想させる言葉)

  • 次々に
  • ぜひぜひ
  • 近々
  • わざわざ
  • ますます
  • 返す返すも

2.続き言葉(不幸が続くことを連想させる言葉)

  • 再び
  • 続いて
  • 再三
  • 追って
  • くり返し

3.生死に関する直接的な言葉

  • 死亡した
  • 亡くなる
  • 急死で
  • 生きている時は

4.宗教によって気を付ける言葉

  • 成仏(キリスト教の葬儀では使用しない)
  • 供養(キリスト教の葬儀では使用しない)
  • 冥福(キリスト教、浄土真宗の葬儀では使用しない)

お別れの言葉の準備と作法

弔辞などお別れの言葉は、一般的には厚手の上質な和紙(奉書紙)に書いて読み上げます。葬儀におけるお別れの言葉の正式な書き方は、以下の通りです。

1. 大小2つの大きさの奉書紙を用意する
2. 小さい奉書紙に薄墨(又は筆ペン)で書き、三つ折りする
3. 折りたたんだ奉書紙を大きい方の奉書紙で包む
4. 表に「弔辞」と書く

奉書紙は文房具屋や通信販売、デパートなどで手に入ることが多いです。また、近年は奉書紙ではなく、便箋に書き封筒におさめるケースも増えています。この場合は、 柄のない無地の便箋に挨拶文を綴り、 縦長で白い一重の封筒におさめましょう。

お別れの言葉を述べるときの作法

続いては、葬儀の中でお別れの言葉を述べるときの作法を説明します。奉書紙で包んでいる場合は、開いたり包み直したりするときにコツがいるので、読み上げる前にスムーズに行えるように練習しておくと本番でも慌てずに済みます。

1. 封筒などに入れた手紙(弔辞)は、左手に持つかポケットに入れておく
2. 名前を呼ばれたら一礼して祭壇の前に進む
3. 遺影に一礼して弔辞を取り出す。奉書紙で包んだ場合は、左手に持ち右手で開く
4. 中の手紙を取り出し、包んだ紙の下に重ねる
5. 包んだ紙をたたみ、手紙の下に重ねる
6. 右手で手紙を開き、胸くらいの高さで読み上げる
7. 読み終えたら、包み直す
8. 遺影に一礼し席に戻る

世代別のお別れの例文

世代別 お別れの例文

ここからは、実際に孫が読むお別れの言葉の例文を年代別にご紹介します。

【小学生以下】孫が読むお別れの言葉

小学生以下の孫が読み上げる場合は、子どもの素直な気持ちが表現されていれば、形式などは気にしなくても良いでしょう。ただし、忌み言葉や宗教に関係する言葉などは、念のため大人がチェックする必要があります。

おじいちゃん、いつも僕をかわいがってくれてありがとう。
遊びに行ったら大好きな果物をたくさん用意してくれて、一緒に食べたよね。
おじいちゃんには、体操の発表会を見てもらいたかったので、お別れになって残念です。
僕と妹のことをいつも見守っていてください。
ずっと大好きだよ。

孫代表 〇より

【中・高・大学】10代の孫が読むお別れの言葉

10代の孫が読み上げる場合は、祖父(祖母)と過ごしたエピソードを故人の人柄と併せて話すと良いでしょう。感謝の気持ちを込めて、ゆっくりと語りかけるように読み上げましょう。

おばあちゃん。
もう会えないなんて、とても残念です。
おばあちゃんがうちに遊びに来てくれた時は、私の部屋で遅くまで話しをしたよね。
おばあちゃんは、私が苦手な教科でいい点数を取ったら、自分のことのように喜んでくれました。
あと、最後の部活の大会で負けてしまった時は、私以上に悔しがってくれたこともあったよね。

いつも明るくて、笑顔がチャーミングな優しいおばあちゃんでした。
たくさんかわいがってくれてありがとう。安らかに眠ってください。
おばあちゃんと過ごした思い出を大切にして、これからも私なりに頑張っていくので、
どうか見守っていてくださいね。

孫代表 〇より

【社会人】20代・30代の孫が読むお別れの言葉

孫が成人している場合は、「おじいちゃん」「おばあちゃん」ではなく、参列者を意識して「祖父」「祖母」と読み上げる方も少なくありません。ただし、内容はあまりかた苦しくなり過ぎないように気を付けましょう。大人としての弔辞を意識しつつも、参列者の心にも響くような分かりやすい内容にまとめましょう。

本日、祖母〇の葬儀に際して、親族を代表してひと言ご挨拶申し上げます。
祖母にお別れの言葉を述べますことを、いまだに実感できていません。

私が結婚するまでは同居していたこともあり、祖母は共働きだった両親に代わり小さい頃からよく相手をしてくれました。
家事が得意で毎日の生活を丁寧に送っていた祖母でしたので、同じ女性として学ぶところがたくさんありました。
学生の頃はマナーに厳しい祖母に対して反発したこともありましたが、大人になった今、思い返すと感謝することばかりです。
私が今、一人の女性として生きていけるのは、祖母のおかげだと思っています。
きちんとお礼も言えず、今までごめんね。本当にありがとう。

これからも、私達を見守ってください。
ゆっくり休んでね。

孫代表 〇より

まとめ

今回は、葬儀などでお別れの言葉を読み上げる際の、ポイントや注意点、文例などを解説しました。マナーを意識することも大切ですが、1番大切なのは、孫としての素直な悲しみの気持ちを表すことです。在りし日の祖父や祖母を偲び、冥福を祈る気持ちで読み上げましょう。