【告別式】焼香だけで帰るのはアリ?失礼にならない方法とは

一般的な葬儀について
告別式に焼香だけで帰るのはアリなのか

葬式にはさまざまな習慣やしきたり、そしてマナーがあるため、どのようなことに気を付けなくてはいけないのか悩むことも多いです。たとえば何らかの事情があり、告別式を最後まで参列できない場合、焼香だけ済ませて帰ることは問題ないのでしょうか。今回は告別式を途中退席するときの注意点などについて解説します。最後までお読みいただき、葬儀のマナーの1つとしてお役立てください。

告別式は焼香だけで帰ってもいいのか

告別式は焼香だけで帰ってもいいのか

告別式に参列したものの、事情があり焼香だけで帰る場合は、マナー違反にはなりません。しかし、途中退出する旨をあらかじめご遺族に伝え、お詫びをしておきましょう。本来ならば、告別式に参列したなら、出棺をお見送りするまで参列するのが亡くなった方やご遺族に対する礼儀です。

参列しない選択も

参列の時間に余裕がない場合は、場合によっては欠席する決断も必要です。葬儀や告別式は、ご遺族が故人や会葬者のために心を込めて準備をしています。参列者が慌ただしくして変に目立ってしまうことは避けた方がよさそうです。

告別式に参列できない場合は、電報でお悔やみの気持ちをお伝えすることも可能です。また、突発的な事情ならその旨をご遺族にお伝えしましょう。そして、ご遺族の了承が得られるなら、香典は後日弔問に伺ってお渡ししましょう。

途中退席をする時の最適なタイミング  

告別式の途中で帰るなら、ご遺族に配慮し目立たないタイミングで退席しましょう。ここでは、告別式の流れから退席するタイミングについて解説します。

告別式の流れと所要時間

・告別式の流れ

  1. 僧侶入場
  2. 開式の儀
  3. 読経
  4. 焼香 ★
  5. 僧侶退場
  6. 喪主挨拶
  7. 閉式の儀

・所要時間

告別式は10時~11時の間に開始し、およそ1時間程で終了します。その後は出棺という流れになります。昔は、葬儀の後に告別式が執り行われていましたが、現在は火葬場の予約時間などの関係から、同時に行うようになりました。告別式が終了したら出棺という流れになります。

退席するなら焼香が終わってすぐ

やむを得ず告別式を途中退席する場合、会葬者が動き始める焼香の時間なら目立たないでしょう。自分の焼香が終わったタイミングで、静かに式場から外に出ます。しかし、焼香は会場の広さや宗派の違いから、いくつかのパターンがあります。中には途中退席しにくい焼香もあります。以下で代表的な焼香方法をご紹介します。

・焼香の種類から判断

立礼焼香・式場が椅子席かつ、広い場合に多く選ばれる焼香。
・会葬者は 焼香する際に自席を立ち上がり、祭壇まで移動する。
座礼焼香・式場が和室で座って参列する場合に多く選ばれる焼香。
・会葬者は自分の番が来たら、祭壇まで移動し、再び正座し直し焼香する。
回し焼香・自宅で式を執り行う場合や、家族葬向けのコンパクトな式場に見られる焼香。
・焼香の盆が順番に回ってくるため、会葬者は動かない

焼香の種類を比較すると、立礼焼香の場合は会葬者が動いて移動するため、自分の番が終わった後で退席しても比較的目立たないと言えます。反対に、焼香のお盆を隣の人に渡す回し焼香は隣や前後の人と距離が近いため、周りに迷惑をかける可能性があります。回し焼香なら、最後の方が焼香を終えて一区切りつくまでは、その場に留まっていた方が良いでしょう。

途中退席をするときのマナー

告別式を途中退席するときのマナー

焼香によって退席するタイミングが少し違うことがお分かりいただけたでしょうか。ここでは、退席する際のマナーや注意点などを確認していきましょう。

一般葬の場合

・ご遺族や葬儀屋に相談

会葬者が多く、式場が広い告別式の場合は立礼焼香である可能性が高いです。会葬者は順番に立ち上がり、祭壇まで移動して焼香するため比較的目立ちにくいですが、あらかじめご遺族や葬儀屋に相談し、出入口近くの席を用意していただいた方が安心です。

・落ち着いて退席する

「焼香が終わったから早く退席しよう」「目立たないようにしよう」などと考えていると、気持ちが焦ってしまうものです。手に持っているものを落としたり、椅子から立ち上がるときに大きな音を立ててしまったりすると、そちらの方がマナー違反になりますので十分に注意しましょう。

・1度退席したら戻らないのがマナー

途中で告別式を退席したら、式場には戻らないのがマナーです。忘れ物などには気を付けて退席しましょう。

・複数人で一度に退席しない

家族など複数人で一度に立ち上がったり、式場から出たりするのはマナー違反になります。その場合は、時間の間隔をあけタイミングを見計らってから退席しましょう。また、1人で焼香だけで退席する時も一度周囲を見渡し、同時に帰ろうとする人がいれば外に出るタイミングをずらす配慮を行いましょう。

家族葬の場合

家族葬の場合は、ご遺族やごく親しい人だけで葬儀や告別式を執り行うことが多いです。「焼香だけしたい」と思っても、ご遺族の意向によっては断られる場合もあるでしょう。家族葬に決定したという知らせを受け取った場合は、告別式に参列することが可能なのかまず確認する必要があります。

通夜の場合は焼香だけでもいいのか

告別式を途中退席するときのタイミングはお分かりいただけたと思います。それでは、通夜の場合も焼香だけで帰ることはマナー違反にあたらないのでしょうか。以下で詳しく説明します。

通夜振る舞いが行われるなら参加するのがマナー

まずは、一般的な通夜の流れをご紹介します。

  1. 遺族、親族、参列者着席
  2. 僧侶入場
  3. 読経
  4. 焼香 ★
  5. 僧侶説教
  6. 僧侶退場
  7. 喪主挨拶
  8. 通夜振る舞い

通夜の場合も焼香だけで退室することも一応は可能です。ただし、地域によって最後に通夜振る舞いが行われる場合もあります。通夜振る舞いとは、ご遺族が一般の参列者のために料理をふるまうしきたりです。通夜振る舞いの料理は、参列者の人数に合わせて用意されていることが多いため、ご遺族からお声が掛かったら参加するのが一般的な礼儀です。やむを得ず途中退席する場合は、事前に必ずご遺族などにお伝えしておきましょう。

まとめ

今回は、告別式を焼香だけで途中退席する場合のマナーやタイミングなどについて解説しました。告別式に参列するなら、最後の出棺までを見送るのが故人やご遺族に対するマナーです。しかし、事情がある場合は、途中退席してもマナー違反ではありません。その場合は、あらかじめご遺族や葬儀社に相談し、周りに配慮しながら静かに退室しましょう。