普段お世話になっている上司の親が亡くなった時、部下としてどのような対応が必要なのでしょうか。今回は、「電話やメールで訃報を知らされた時」「上司に送るお悔やみメールの例文」「参列する時のマナー」などについてまとめました。いざという時にぜひお役立てください。
上司の親が亡くなった時の対応
上司の親の訃報の知らせを受けた時、どのように声をかければいいのでしょうか。友達など親しい間柄なら短い言葉でも気持ちが伝わりますが、普段お世話になっている会社の上司には、マナーに気を付けながらお悔やみの言葉を伝える必要があります。
電話で訃報を受けた時
上司からの電話で、訃報を知らされることもあります。急なことで言葉が出ないかもしれませんが、上司も辛い気持ちを抑えながら伝えてくれているはずです。お悔やみの言葉の後は、相手を気遣う言葉をかけるようにしましょう。上司との関係性によっては、以下の点に気を付けましょう。
①親しい関係の上司 | お悔やみの言葉は丁寧に伝える。 葬儀などで手伝えることはないか尋ねる。 翌日以降の仕事の引き継ぎなど。 |
②普段からプライベートな話はしない上司 | お悔やみの言葉は長くなり過ぎないように。 翌日以降の仕事の引き継ぎをきちんと行い、心配をかけないようにする。 |
上司との関係が親しい場合、相手は電話で今の気持ちを少し吐き出したいと思っているかもしれません。お悔やみの気持ちを丁寧に伝え、手伝えることはないか尋ねるとよいでしょう。②のタイプの上司はプライベートな話よりも、忌引き期間の仕事の引き継ぎをきちんと行いたいと考えています。訃報を知らされた時は、お悔やみの言葉は簡潔に済ませ、立ち入ったことは聞かないように心がけましょう。
メールで訃報を受けた時
電話ではなくメールなどで訃報の知らせを受けた時は、時間を空けずに返信しましょう。 そもそも、お悔やみの気持ちをメールで伝えていいのか悩む人もいるでしょう。しかし、上司から来た訃報のメールに返信する形なら、マナー違反にはなりません。
近年は、「時間を気にしなくてもいい」「一斉に報告ができる」など利便性の高さから、訃報の連絡にメールやLINEのようなツールを使用する方も増えています。ただし、どんなに親しい間柄でも、訃報の連絡に返信する際は絵文字や顔文字の使用は避けましょう。
タイトルはどうする?
タイトルはひと目みて誰からのメールなのか分かるように、簡潔なタイトルにするのがおすすめです。
【件名】 お悔やみ申し上げます(〇〇名前〇〇 ) |
上記のように短くまとめ、「お悔やみの気持ち」は本文に記載しましょう。
お悔やみメールを送る時のマナー
お悔やみメールを送る時に注意するポイントをご紹介します。上司にメールで返信する際は、ぜひ参考にしてください。
ポイント1. 返信の必要がない内容で
仕事やお葬式に関する質問がある場合は別ですが、お悔やみの言葉だけを送る場合は「返信不要です」などの一文を書いておきましょう。身内を亡くした直後は、お葬式の打ち合わせや手続き等で、多忙な時間を過ごします。返信の手間が省けるような配慮をしましょう。
ポイント2. 驚きを表す
- 長い間闘病している
- 高齢である
上司から上記の話を聞いていたとしても、訃報を知らされた場合はまずは驚きとお悔やみの気持ちを表しましょう。
ポイント3. 言葉のマナー
使用するとマナー違反になる言葉があります。たとえば、「度々」「いよいよ」などの重ね言葉は、不幸が繰り返されると連想されるため使用できません。
ポイント3. 死因については聞かない
死因について触れることはマナー違反です。病気なのか事故なのか気になるかもしれませんが、聞かないようにしましょう。
お悔やみメールの例文
ここでは、具体的に親を亡くした上司にメールを送る時の例文をご紹介します。ポイントを以下でご紹介します。
死亡などという直接的な言葉は使用しない | 「ご逝去」などを使用する |
死因には触れない | 上司から報告があっても、お悔やみの仲であえて触れる必要はない |
敬称について(父母) | お父さん・ご尊父様・お父様・お父上 お母さん・ご母堂様・お母様・お母上 |
上司に送るお悔やみメールの例文1
【件名】 お悔やみ申し上げます(〇〇名前) 【 本文】 このたびは、思いがけないことで本当に残念でございます。 何かお手伝いできることがございましたら、ご遠慮なくお声がけください。 略儀ながらメールで失礼致します。 |
上司に送るお悔やみメールの例文2
【件名】 お悔やみ申し上げます(〇〇名前) 【 本文】 御療養中と伺っていましたが、残念なことになりお力落としのことと存じます。 あまり無理をせずどうかご自愛ください。お悔やみ申し上げます。 略儀ながらメールで失礼致します。 |
上司に送るお悔やみメールの例文3
【 件名】 お悔やみ申し上げます(〇〇名前) 【 本文】 この度のご不幸、何と申し上げてよいのか… お母様とのお別れ、さぞかしお辛いこととお察し申し上げます。 心よりご冥福をお祈り申し上げます。 まずは略儀ながらメールで失礼致します。 |
上司の親のお葬式に参列する時のマナー
続いては、お通夜やお葬式に参列する時のマナーについてご紹介します。
家族葬なのか一般葬なのか
家族葬で執り行う場合、会社関係者は呼ばれないことが多いです。参列してもよいのか迷った場合は、直接聞いてみましょう。
香典はいくら包む?
一般的に会社関係者の香典は「5千円~1万円」を包むことが多いです。しかし、上司との関係や住んでいる地域によって金額が変わることもあります。周りと確認しておきましょう。
服装など身だしなみのマナー
会社関係の葬儀に参列する場合、身だしなみのマナーは念入りに確認します。女性の場合は服装に関するNGマナーがいくつかあるので確認しておきましょう。たとえば、「肌色のストッキング」「結婚指輪以外のアクセサリー」「華美なネイル」などがマナー違反に当たります。
男性の場合は、オーソドックスでシンプルな「準喪服」を着用します。気を付けたいのがワイシャツのカラーです。葬儀や通夜に参列する際は白色のワイシャツにします。ボタンダウンやカラーシャツは避けましょう。
香典以外の贈り物は必要?
供花などは会社で注文していることが多いです。そのため、特にお供えするための花などを個人で用意する必要はないでしょう。しかし、地域のしきたりなどがあるなら、従う必要があります。ここでは、香典以外に贈り物をするしきたりを以下でご紹介しますので、参考にしてみてください。
- 愛知県などで見られる「お淋し見舞い」(通夜の夜に2,000円前後のお菓子や飲料などを差し入れする)
- 千葉県をはじめ、茨城県や新潟、福岡で見られる「通夜見舞い」(2,000円〜3,000円程度が相場、封筒に入れて香典と一緒に渡す)
- 山陰地方で見られる「葬式パン」(遺族が用意する場合もある)
まとめ
突然訃報を知らされたら、どのように対応してもよいか悩む方も多いでしょう。特に上司からのメールで訃報を知った場合は、失礼のないように返信したいものです。本記事を参考に、親を亡くし力を落としている上司を気遣うメールを送りましょう。